わたしは英国王に給仕した (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 第3集)

  • 河出書房新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (261ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309709659

感想・レビュー・書評

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  • フラバル好き
    何となくグランドブダペストホテルぽい

  • フラバルはどれもおもしろいが、初めて出会った作品がこれ。
    人生、上がったり下がったりな小市民ぶりが身近でいとおしい。
    しかし飲食の店内に入ってきただけで注文するものが本当にわかるものなのか?
    なんでもかんでも「私は英国王に給仕したからな」という理由付けがイケてる!
    小市民の人生において、空が青いのも、昨日から熱っぽいのも、靴下を履き違えたのも、全部「英国王に給仕した」のが理由らしい(笑)
    少しおバカっぽくて愛らしい、ストーリーは明るくて楽しい、それでも行間に漂う、しんみり具合が、深さの陰として活きている。

  • フラバルの小説はとにかくもう面白い。笑えるのにもの悲しく、時にエロスとタナトスが挨拶を交わす様に交差する。それはフラバルの描く20世紀のチェコという決して一面的な解釈が許されない歴史が持つ複雑さであり、同時にそれを吹き飛ばそうとする生命力の表れでもある。始まって早々に娼婦相手の童貞喪失体験を語り出す給仕人の語りはべらぼうに面白くありながら、語り口にしろ本書のタイトルにしろ見事に対象化が成されており、それは人生の歓喜や悲哀だけでなく時代の荒波すらもうわばみの様に飲み込んだ、一つの数奇なる人生を形作るのだ。

  • 書き出しなんてすごく良い感じなんだけどORZ 一体いつから小説を読めなくなったのだろう私

  • 2013/7/8-
    駅前

  • 本編237ページあるけど、最後の20ページが200ページくらいに感じる。あまりにも騒がしい孤独は、時代背景やらなんやらで凄くつらい文学だけどこっちは物凄い楽しい。自動筆記と著者は言っているけどブルトンに比べたら読みやすい!

  • ホテルの給仕からスタートし、ホテルのオーナーになるまでわらしべ長者のように成り上がっていく主人公と、その凋落を描いた作品。といっても成り上がることが話のメインではなく、それぞれのエピソードが面白く、読める。

  • 絶対に読み返したくない小説No.1。ただし一度は読む価値があると思う

  • 初チェコ文学でした。

  • 主人公がひたむきに給仕の仕事をしてだんだん腕をあげ有名ホテルなどで働くようになる、いい話だった。また読みたい。

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著者プロフィール

20世紀後半のチェコ文学を代表する作家。
モラヴィア地方の町ブルノに生まれ、ビール醸造所で幼少期を過ごす。
プラハ・カレル大学修了後、いくつもの職業を転々としつつ創作を続けていた。
1963年、短編集『水底の真珠』でデビュー、高い評価を得る。その後も、躍動感あふれる語りが特徴的な作品群で、当代随一の作家と評された。
1968年の「プラハの春」挫折後の「正常化」時代には国内での作品発表ができなくなり、その後部分的な出版が許されるようになるものの、1989年の「ビロード革命」までは多くの作品が地下出版や外国の亡命出版社で刊行された。
代表作に『あまりにも騒がしい孤独』(邦訳:松籟社)、『わたしは英国王に給仕した』(同:河出書房新社)などがある。

「2022年 『十一月の嵐』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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