100の思考実験

  • 紀伊國屋書店
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本棚登録 : 3288
感想 : 161
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  • Amazon.co.jp ・本 (408ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784314010917

感想・レビュー・書評

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  • 今まで聞いたことのある有名な哲学の話もあるが、それらもアレンジを加えて面白く書いてあってとてもいい。
    たぶんこれは一人で読むより、みんなで議論した方が面白い本。気に入った話を伝え合うのも良いかもしれない。

  • まず、変わった装丁に惹かれた。
    そして、著者が選んだ100題の哲学的問題の一つひとつが、
    それぞれ洒落たタイトルで、分厚いのに、通勤電車内での
    楽しみのためにカバンに忍ばせたい気分にさせてくれる。

    読み進んでいくと、一見シンプルながら、実は深い思考能力を
    試されるような問いに出くわし、納得できる解説に思わず膝を
    打ったり、中途半端に置いてきぼりにされたり。
    ただ、ジレンマの渦に楽しく巻き込まれていたら、おなじみの
    トロッコ問題でドキリとする主張に遭遇したり、格差原理の
    本質について改めて考えさせられたりと、自分の薄っぺらい
    思考に活など入れられてしまった。

  • サンデル教授の白熱教室にも出てきたトロッコ問題=「このままトロッコが進めば乗っている40人が死んでしまう、進行方向を切り替えることができるが、そうすると別の5人を轢き殺してしまう、どうすべきか?」を始めとした、どっちも微妙ですな~という問題を100も集めた本。

    『これは「読む」本ではありません。「考える」本です。』のキャッチコピーの通り、当然答えは書いていない。

    最近、どっちも微妙ですな~という問題を判断することが多く、何かのキッカケにできればと思って読みました。

    しかし、似たような話も多く、正直、100も要らない気が…というのと、通読するよりは自分に興味のあるものだけ読む方が楽しめるかも。

    最後はちょっと飽きてしまった。。。

  • それぞれの問題に対して簡単な解説があるが答えは書いていないので、答えを知りたい人にとってはフラストレーションが溜まりそう。

    100個もあるので、面白いと思った問題をメモしておくと自分が興味を持つ対象の傾向が見えてくる。自分はヒュームの問いに関心があるようだ。

    問題によっては、関心がわかないものや自分にとっては答えが明らかに思えるものもある。そういう問題こそ、自分が気づいていない視点や問題意識があったり、自分と違う考え方の人もいるのだと気づくきっかけになるのだと思う。

  • 他の思考実験の本に比べきちんとそれぞれの事例について解説があったし、100ちゃんと揃えてあるのが◎。トロッコ問題だけで10カウントするような本も多いので…

  • これは年単位でずっと読んでます。何度読んでも面白い。1個1個話が違うから、隙間時間に読みやすい。けど、考え始めると止まらない。なぜならこれといった答えは無いから。人と一緒に考え、共有するとよりよさそう。

  • 香美市図書館

  • いわゆるトロッコ問題などの倫理的なジレンマや、砂山のパラドックスに代表されるな言語哲学の領域まで、思考実験の形で問いが提供され、著者なりの考えが記述されているが、正解があるわけではないから、読み手が一緒に考えていける入門的な一冊。
    個人的には、色がそれぞれの人にどう見えているのか実は誰も知りようがないというのは考えたことがあったが、「痛み」というような言葉の裏側、個人の内側にあるもの、著者の言葉を借りれば「主観的経験」という箱の内側も実は誰にも分かりようがない、ということも同一線上にあり、改めて言葉の曖昧さや、言葉が指し示すものに話し手がどんな風に共通項を見出し「暗黙の同意」の上にコミュニケーションをとっているのか、再度思いをめぐらせた。
    一人の人間の同一性に向けられた疑問というのも、なるほど改めて考えてみれば、生物学的にどんどん細胞が更新されていって、考え方も嗜好も変わっていくのに、数年前の自分と今の自分の同一性というのは、「記憶がある」というあたりに根拠を置くしかないのかと面白く読んだ。
    脳と心の関係、自己という概念、宗教や芸術についての考え方など、深堀りすればキリがない話満載だから、ちょっとずつ考えては次に進み、軽いテンポで読み進むのが楽。

  • 考える本
    トロッコ問題に代表される思考問題をもとに物事を多角的に見ていく
    オチや正解があるわけではない

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著者プロフィール

イギリスの哲学誌「THE PHILOSOPHES」編集長。各紙誌への寄稿、テレビ出演などを通して哲学をわかりやすく一般に解説する。訳書に『100の思考実験』『哲学者は何を考えているのか』などがある。

「2020年 『哲学の技法』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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