会社に人生を預けるな リスク・リテラシーを磨く (光文社新書)

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  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334034962

感想・レビュー・書評

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  • 会社に人生を預けた人を身近に知らないので、本書の意味が今一つよく伝わらなかった。
    会社を利用して、自分の個人的な好みを他人に押し付ける人達はよく見かける。
    きっと、会社を名目に、個人にあれこれ言う人に惑わされるなという趣旨なんだろう。

    著者は、会社を離れて成功した人だから、会社に人生を預けていないので説得力がある。
    会社を離れて失敗した人はたくさんいる。
    その人達は、どうすればいいのだろう。

    会社に人生を預けたくても、預けれない多くの人達。
    15年前なら、きっと役にたったかもしれない。

  • 自分がコントロールできるリスクの幅を大きくすることが、限られた時間のなかでできるだけステップアップするための視点だと気づいた。
    許容できるリスクを取って望むリターンを得る、そのリスクを取れるだけの能力を身につけるために勉強とか努力とかをするという視点が大切。

    本の内容自体は、くどくどと様々なリスクについて述べるのみで、肝心の、具体的にどう行動することでリスク管理すべきなのかについては不親切。
    社会の枠組みとしてどのように変わっていくべきか、その方向性について考えたいなら参考になるかもしれないが、一社会人の生き方を考えたい人向きの本ではない。
    さらにいうと、経済学部である程度学んでいる分野だったので、斜め読みの15分くらいしかかけてないが、それで充分というレベルだったり。

  • [ 内容 ]
    日本が停滞する「すべての原因」は終身雇用制度にあり。
    このままでは、袋小路の状況が続くと考えられる日本において、個々人は、企業は、国は、何を考えなければならないのか。
    将来に向けた新しい意識を得るための、具体的提案の書。

    [ 目次 ]
    第1章 会社に人生を預けるな(終身雇用制は現代の小作農、または奴隷制 終身雇用制とワーク・ライフ・バランス さまざまな歪みの原因 女性は働きにくく、若者は報われない)
    第2章 リスク・リテラシーを磨く(なぜ、貯蓄から投資が進まないのか 日常生活に潜むリスク リスクは常に偏在する)
    第3章 「お上」に人生を預けるな(「お上」中心主義 日本の巧みな支配構造 現代資本主義が抱えるリスク リスクを予見する能力)
    第4章 21世紀のパラダイムシフト(人生はコントロールするもの 日本が導入すべき三つのもの よりよく生きるために 問題解決の鍵)

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
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    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
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    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

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    [ 参考となる書評 ]

  • 「お金は銀行に預けるな」と並べてあったので買いました。メッセージはいたくシンプル。終身雇用制悪!終身雇用制悪!の繰り返し。「お金は銀行に預けるな」はとてもとても参考になったので期待していた分がっかりしました。

    まず終身雇用の問題点を挙げておきましょう。。それには終身雇用制の見直しです。。終身雇用制の枠内で暮らしていると。。が全チャプターのスタートになっているので、序盤で(わかったよ、もう。。)とげんなりします。

    気になったのがアメリカと日本の比較が大半だということ。税金はべらぼうに高いけれども社会保障が充実しているスイスやスウェーデン、生活費はともかく学費教育費だけは安いドイツやフィンランドなど、興味深いシステムを布いている国にももっと言及してほしかったです。欲張り過ぎでしょうか?

    アメリカの社会にだって雇用格差があります。アーサーアンダーセン、JPモーガン、マッキンゼーと、米外資をわたり歩いて結果を残してきた著者だからこそ終身雇用制の問題を論じられるのかもしれませんが、だからといってアメリカ式の会社運営を日本で採用すれば終身雇用制の持つ問題を根こそぎ解決できる訳ではありません。日本の旧態依然とした企業のあり方を恐ろしいとは思いますが、米外資のシステムをさも華やかに取り上げて過ぎている印象を受けました。

    途上国の未成年労働者、各国比較労働生産性、自殺率、ワーキングマザー、転職エージェント、官僚の天下り。様々な統計データで議論を展開してはいるけれど、どれも日本人なら皆働きながらヒシヒシと実感していることだと思うので、数字で裏付けがされたところで何も新しく得ることがなかったように思います。

    私の勤めている会社のアメリカ人は非人道的な扱い(たった8時まで残されるとか、本当にタマの休日出勤とか。。)を受けると確かに逃げ出そうとしますw 毎日定時に、ハニーそろそろ帰るよ♪ と電話をしながら去っていく彼らの姿は日本人の感覚でみれば羨ましい限りですよね。

    サブプライムローンを理解する上で、それがリスクの転売が増殖した結果という考え方は大変参考になりました。This American Life の The Giant Pool of Money を聞いてもさぁぁぁっぱり理解出来ませんでしたので。

  • 自分の中の土台になる本の一つ。
    久々に風呂で1時間読んだら、改めて考えさせられた。

    この後の「インタディ」の中でもあるけど、やっぱり「ポータブルスキル」がこれからの社会を生きるには重要で、それなしでは食えない時代になるやもしれないということを知らされた本。

    うん、好きな本です。

  • 主に日本の雇用制度、とりわけ終身雇用制度のことについて書かれていた。

    リスクの小さいと見られる終身雇用制こそが実は極めて高いリスクを内包している。
    その企業でしか使えないスキルを身につけていても、もしその企業が倒産したりリストラした場合においてそのスキルはどこの企業でも使えない。

    この本を読んで思った事は、終身雇用制だから安全であるたかをくくってはいけないということ。
    いつでもフリーランス的な生き方ができるようにスキルを磨いておくべき。

  • とれるリスクは積極的に取っていく

  • はじめてのカツマ。
    シルバー資本主義という表現が素敵。
    満足度6

  • 昨日購入し、就寝前と休み時間を使い読んだ。
    「お金は銀行に預けるな」の続編のように
    リスク・リテラシーに関する著書である。

    リスクと聞くと仕事で携わったリスクマネジメント“風”を思い出してしまい、
    この本を読んで認識を上書きしたところである。
    著者の言葉を借りれば、「過保護な状態(P.165)」だろう・・・

    エピローグの「自分が取っているリスクは、さらされているリスクは、
    リターンの期待値とボラティリティ(変動幅)をいつも認識し、理解する。」
    例えば、先日ラヴェルのパヴァーヌのソロをやった際も、
    リスクテイカーとして、自らの事前と事後の結果に納得している。
    練習でミスする確率、状態がよくていい音が出る確率。
    そのできの幅を自分で受け止めたことだ。
    (後日、うまくいったGPの動画をアップしたいと思います)

    「過当競争が起きる原因には終身雇用制度があります。
    なぜなら、いま雇っている社員を自由に整理解雇できないため、
    限界利益ギリギリまで売値を下げて従業員を養おうというインセンティブが働く(P.75)」
    なるほど!だからアウトプットをだす人に報いにくい状況なんだ。

    金融のリスク・リテラシーについては、前作をきっかけに行動し、
    はじめた時期のおかげで、今日までのところはそこそこうまくいっている。
    しかし、金融面だけでなく生活面でも、分散し(例:仕事・趣味・子育て・
    勉強など…)常に敏感にリスクを感じ、行動することが必要。
    終身雇用制:滅私奉公←→ワークライフバランス

    人生をコントロールするために、
    リスクを上手に把握し、必要に応じてリスクを取る。
    そして、身近な些細なことを変えてみると書かれていている。
    すなわち行動に移す。

    彼女の主張は一貫していて、中心とする視点で表現を
    変えているのではと感じる。
    今の行動に振り返りと後押しになり、よかった。
    前にも書いたが法人に適用したリスクの捉え方を
    自然人にも当てはめ、リスクと上手に付き合おうと言っているようだ。

    さぁ、勉強にかけたお金は、投資になるかただの浪費になるか。
    ボラティリティの幅を真摯に受け止めてがんばろう!

  • 初めての勝間本でした。
    この方の徹底ぶりが垣間見え「なるほど」と思うところや、勝間視点での考え(終身雇用が雇用圧迫や子育ての阻害になるなど)があり納得するところはありましたが、内容はいたって普通。お金を出して買う必要があるかといえば微妙。
    なんとなく終身雇用を選んでいて転職や企業を思い描いたことがなければ印象深いかもしれません。
    個人的に勝間さんを好きなのは、テレビで親の所得と子供の教育格差についてグサグサ言ってしまい周りを沈黙させるあたりなんですが、そういった面は垣間見えます。ファンなら・・・

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著者プロフィール

東京都生まれ。経済評論家(兼公認会計士)。早稲田大学ファイナンスMBA、慶應義塾大学商学部卒業。
当時最年少の19歳で会計士補の資格を取得した後、21歳で長女を出産。在学中から監査法人に勤めるが、ワーキングマザーとしての働きにくさから外資系企業に転職。以後、外資系数社を経て、経済評論家として独立。労働生産性の改善などが得意分野。
男女共同参画会議「仕事と生活の調和に関する専門調査会」専門委員。ワーキングマザーのための無料会員制ウェブサイト「ムギ畑」(http://www.mugi.com)を主宰。3女の母。
著書に『インディでいこう!』『猪口さん、なぜ少子化が問題なのですか?』(共著)『無理なく続けられる年収10倍アップ勉強法』『無理なく続けられる年収10倍アップ時間投資法』(以上、ディスカヴァー)、『マッキンゼー組織の進化』(ダイヤモンド社、共著)などがある。

「2007年 『ワーク・ライフ・バランス手帳2008』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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