江戸川乱歩全集 第1巻 屋根裏の散歩者 (光文社文庫)

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  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (740ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334737160

感想・レビュー・書評

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  • 大体みんな日常に飽きてて、変なこと考えてる。乱歩ってそんな感じの人だったんだろうな。

  • 小学生の頃、図書室にあった『少年探偵団シリーズ』をたくさん読んだ。
    懐かしさもあり、深く考えずに読み出す。
    これは、小学生向きじゃない(笑)
    江戸川乱歩は横溝正史と交流があったそう。
    薄暗さが似合う。

  • 人間椅子、ぞっとした。心理試験、二廃人も好き。推理の種がわかる話もあったけど、それに対するコメントも読めてとてもいいです。

  • 乱歩の初期の作品集。独特の世界観と大正から昭和初期の仮名遣いがなんだかここちよかった。
    短編集ながら色々考えて作り込んでいるのが凄いと思った。
    特に二銭銅貨と人間椅子が良かった。あと接吻の最後に書かれていた男というものは陰険に見えても性根はお人好し、女は何も知らないねんねえの様でも心の底には生まれつき陰険が巣食っているというところになんだかうなづけた。

  • 気になったもの、気に入った作品だけ。

    初めに思ったことは、時代も被っている上に内容が内容だし、その上親交もあったとなるとどうしても夢野久作の影がちらつく。久作先生結構影響受けてるよねえ…。
    「二癈人」を初めて読んだときは、久作の「一足お先に」、「白昼夢」はなぜか「狂人は笑う」が思い出された。

    好きな作品は「一人二役」。「一人二役」がハッピーエンドだとすれば、安部公房の「他人の顔」がバッドエンドといった感じなんだろうか?
    自己回復のために他人に化けて妻を誘惑する男。妻は男を愛するがゆえに、気付かぬふりをする。
    乱歩と公房では、どうしてこうも結末が違ってしまったのだろう。
    「自己」を消すか、「他人」を消すか。
    愛しているのは「妻」なのか、「自分」なのか。
    その選択が運命の分かれ道だったのだろう。

    しかし乱歩先生、SMや覗き趣味に飽き足らずNTRにまで食指を伸ばしていたとは恐れ入る。

  • 初期作品にして代表的短編がまとめて読める、さすが全集。凝ったトリックに口上を聞くようなわかりやすい文体、それが相まりラストのどんでんがえしに驚く。じっくり乱歩の良さが楽しめる第一巻。

  • 江戸川乱歩全集第1巻。
    乱歩の初期短編22作に自作解説つき。
    自分でこの作品はつまらない、みたいに言ってる作品でも、おもしろかったりするのがまた楽しい。

  • 数年前からちまちまと読み続けてる乱歩全集
    感想書いてなかったので今さらながら登録


    1巻は初期の頃の短編が22も収録されてます
    屋根裏の散歩者や人間椅子など有名どころも多いです

    しかし1巻からかの明智小五郎が出てたのにはちょっとびっくり
    トリックなんかを楽しみにしてると、現代のミステリをたくさん読んでる人には拍子抜けするようなのが多いけど、読ませる文章の巧みさと怪奇的な雰囲気なんかが好きな人ははまると思う

    トリックとかより犯罪者や登場人物の気持ちや考え・行動が楽しめる

    まぁエログロが苦手・古い文章が苦手って人には勧められないが…

  • 屋根裏の散歩道は、明智小五郎が登場します。
    明智小五郎が登場するテレビ番組は見たことがありますが、文学は読んだことがありませんでした。
    江戸川乱歩は、伝説の作家のようにあがめたてまつって、読んだことがないことに気がつきました。
    ちなみに、NHKのTVのJブンガクで知りました。

  • 一日一話の江戸川乱歩。
    そんな生活が夢みたいに素敵だと実感した一冊。

    実際のストーリーも面白いけど
    一話ずつに付いているあとがきがおもしろい。

    基本的に謙遜してるのに、これは謙遜ではなくって。なんて更に謙遜するあたりもすてき。
    褒められたらその気になっちゃうのも悪い癖、など猟奇的な内容の割に人間味が感じられるところに安心する。

    彼のことがもっと好きになります。

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著者プロフィール

1894(明治27)—1965(昭和40)。三重県名張町出身。本名は平井太郎。
大正から昭和にかけて活躍。主に推理小説を得意とし、日本の探偵小説界に多大な影響を与えた。
あの有名な怪人二十面相や明智小五郎も乱歩が生みだしたキャラクターである。
主な小説に『陰獣』『押絵と旅する男』、評論に『幻影城』などがある。

「2023年 『江戸川乱歩 大活字本シリーズ 全巻セット』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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