春を嫌いになった理由 (光文社文庫 ほ 4-4)

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  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (389ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334747237

感想・レビュー・書評

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  • 霊媒師の通訳をする事になった女性、妹とともに日本に密入国してきた中国人男性、身重の妻と楽しく番組を観覧する男性、それぞれの人生が交錯して最後一気に繋がります。結構残酷な描写もありますが、それでも大丈夫な方はどうぞ。ノリとしては「ストロベリーナイト」系よりも「武士道シリーズ」系です。一気に読めちゃうと思いますよ。ただ、春を嫌いになるには理由が弱いかな。

  • 誉田ワールド炸裂。
    場所も時間枠も一見なんの因果関係も無いように始まり、核心に触れそうで触れないまま徐々に「あれ?これって…?」「いや違うかったなぁー。何にも関係無いのかー」「ここに来て新しい人物出てきた!」読みながら感情が忙しい。どこと何処が誰と誰がどこで繋がるのか気になってページをめくるのもジレジレした。

  • 誉田さんの作品で久しぶりに、読後感のいい作品。

    最初からかなりきつめの描写から始まる作品。
    グロテスクな幼児略取事件からどうつながるかと思いきや…こちらはちょっと意外なオチ。

    通訳志望フリーターの瑞希、中国からの密入国の記録、ちょっと好色そうな、謎の視聴者…
    これ、つながるの?回収されるの?と首を傾げつつ読み進めていた三本の流れが、最後ひとつの向きに集まり、大きな流れになっていくクライマックスと、絶望的にすら思えた闇の場面からの意外すぎるラストは、本当に気持ち良く、ちょっとわくわくしながら読めました。

    少し、ご都合主義的に感じることもないわけではないですが、その辺りはフィクション、物語ということで。

    霊能云々は抜きにして、結構面白かったです。
    &タイトルの由来がユルすぎて、いい感じに力が抜けました(笑)

  • 同時進行の3つのストーリーがラストできちんとつながって気持ちよく読めた。
    ただ、主人公の女性の幼少時代のトラウマと霊的能力という部分ではちょっと無理矢理な感じもうけるけど…。
    この作品も相変わらずグロい。それが持ち味と言えばそれまでだけど、そんなにグロい描写をする必要があるのだろうか?といつも思う。

  • 三つの話が同時に進行していく。はじめはつかみどころがなく、また描写が生々しいところが多々あって読み進めることを断念しそうになったが、徐々に繋がってきてあっと思わされた。この展開はすごい!!

  • 正直主人公の女性に読んでいる間イライラしっぱなしで、自分にとって嫌いな主人公だったな、と。

  • さすがな誉田作品らしい
    ぐろ描写や裏世界の話と
    現代の明るいTV局の話が
    うまーく同時に進んでいって
    最後はいつのまにか
    そしてあっという間に
    話が繋がって終わる

    見事だなーって思った

    すっきり
    面白かった!

  •  え? これホラーなの? なんなの?
     と思ううちにどんどんと引き込まれる。そして心地よくだまされたわぁ。幸せ。

     テレビ局の人間は怖い人ばかりですね!(フィクションです)

  • 霊能力の通訳をすることになった、霊能嫌いの主人公。
    中国から密航してきた中国人兄弟。
    テレビで霊能番組を見る普通の夫婦。
    それらがグルグルと順番に少しずつ話が進んで最後に向かっていく。

    メインは通訳の女の子の話で緩く進むけど、中国人兄弟の話はシリアスでグロい。ちょっとシリアスな部分で躓きそうになりましたが、後半は一気に読めました。

    予想外なラストではないけど楽しかったです。

  • 本を毎日読む人で、かつ誉田先生が好きなら、つなぎに読むのにお薦め。期待に添わず外れず、良い作品です。

    いつもの誉田節は快調なまま、物語は淡々と進んでいきます。視点によって生々しく残酷に、幸せでありながらも現実に落胆し。リアルな世界と、非現実で行き過ぎた世界をグルグルかき回されて、気が付いたら読み終わっている。という感想です。

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著者プロフィール

誉田哲也
1969年東京都生まれ。2002年『妖の華』で第2回ムー伝奇ノベル大賞優秀賞受賞、03年『アクセス』で第4回ホラーサスペンス大賞特別賞受賞。主なシリーズとして、『ジウⅠ・Ⅱ・Ⅲ』に始まり『国境事変』『ハング』『歌舞伎町セブン』『歌舞伎町ダムド』『ノワール 硝子の太陽』と続く〈ジウ〉サーガ、『ストロベリーナイト』から『ルージュ 硝子の太陽』まで続く〈姫川玲子〉シリーズ、『武士道シックスティーン』などの〈武士道〉シリーズ、『ドルチェ』など〈魚住久江〉シリーズ等があり、映像化作品も多い。

「2023年 『ジウX』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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