- Amazon.co.jp ・本 (287ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334751074
作品紹介・あらすじ
魚になってヴェネツィアを水没の危機から救う一家。ピアノを武器にするカウボーイ。ピサの斜塔を略奪しようとした宇宙人。捨てられた容器が家々を占拠するお話…。現代社会への痛烈なアイロニーを織り込んだ、ユーモアあふれる知的ファンタジー短編集。
感想・レビュー・書評
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イタリアの児童文学作家ロダーリのファンタジー短編集です
子どものような自由な発想力に溢れ、アイロニーとユーモアに満ちたファンタジーの数々は時に風刺が効いていて、ふと考えさせられる結末が用意されていました
はい、というわけで古典を読んで分かった振りする選手権関東大会ベスト4のひまわりめろんです
どうもどうも
だいたいアイロニーってなによ!裏表紙とか訳者あとがきとかに書いてあったから雰囲気で使ってみたけども!
ぜんぜん意味わからんわ!
あれか?アイロン使うの上手い人のことか?いやそれはアイロニストか(そっちも初耳!)
ちーともわからんかった
子どものこころを失くしてしまったんやなー
(子どものこころを完全に失くした人はたぶんアイロニストとか言わない)
※アイロニーとは…
1 皮肉。あてこすり。
2 反語。逆説。
3 修辞学で、反語法。
4 ソクラテスの問答法。無知を装いながら、知者を自認する相手と問答を重ね、かえって相手が無知であることをあらわにし、その知識が見せかけのものでしかなかったことを悟らせる。
Σ(゚Д゚)
ソクラテスの生まれ変わりじゃないのバレた!(分かっとるわ!) -
ロダーリ作品の、何が起こるかわからないドキドキ感を堪能した1冊。
短い16篇のお話は風刺の効いた辛口ファンタジーで、ついついにんまりしながら読んでしまいます。
家族から煙たがられるおじいさんは猫になっちゃうし、クリスマスプレゼントの自動人形はなぜか洗濯機内蔵。
宇宙人はピサの斜塔を奪いにやってくるし、社長の息子はバイクと結婚すると言いだすし。
突拍子もなくいろいろなことが起こっているのに、それを読者にすんなり受け入れさせてしまうのが、ロダーリの魅力だなぁと思います。
ほかのロダーリ作品もぜひぜひ読まねば! -
イタリアの児童文学作家によるファンタジー短篇集。
ユーモアたっぷりで不思議な世界観の中に
アイロニーとナンセンスが散りばめられています。
表題作の「猫とともに去りぬ」がお気に入り。
読後に心がフッと軽くなります。
こういう素敵なお話にはもっと若い頃に出会っていたかったな。
長新太さんの絵本が好きな方ならきっとはまります。-
「長新太さんの絵本が好きな方なら」
確かに!
ロダーリって独特だけど、何となく好き(一番ストレートのは「チポリーノ」だけど、ロダーリらしいの...「長新太さんの絵本が好きな方なら」
確かに!
ロダーリって独特だけど、何となく好き(一番ストレートのは「チポリーノ」だけど、ロダーリらしいのは「パパの電話を待ちながら」かな?と最近思っている)2013/05/13 -
>nyancomaruさん
ありがとうございます♪ 他の作品はどれを読もうか迷っていました。 次は「パパの~」を読みたいです。>nyancomaruさん
ありがとうございます♪ 他の作品はどれを読もうか迷っていました。 次は「パパの~」を読みたいです。2013/05/13
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御伽噺・イタリア風味。シュールリアリズム系の短編集かと思ったら、予想よりずっと優しい世界だった。根っからの悪人はほとんどいないし、多少意地悪な人間も死ぬことはなく災難に逢う程度。そして善人は必ずささやかな幸福を掴むことができる。ロダーリは確かに児童文学作家ではあったが、それ故に彼の作品はただの子供騙しでは終わらない。彼は戦前からファシズムを批判し、戦時中もレジスタンスとしての地下活動を続けてきた。自国が過ちを犯していると理解する、社会への優れた先見性を持つ作家だったのだ。そんな彼が書く、やさしくユーモアに溢れた文章の中に込められた現代社会への痛烈なアイロニーは、確かに現代を生きる私たちの胸にも強く響いてくる。
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読むとクスッと笑えて、誰かに優しくされたみたいな気持ちになる。
優しさに満ちたユーモアとナンセンスさに星新一を思い出した。星新一よりもこっちのほうがずっと前のものだけど。いい本です。 -
話がある程度進んでから「じつは◯◯だったのだ」と明かされて「おいおい」。
けれど「おいおい込みで受け入れてしまえばいいのだ」のわかったら、やたらおかしくなってきた。
そっかそっか。
そのままケタケタしたり、皮肉だか風刺だかにも気づけばそれはそれでニヤリとしたり。
基本子ども、時々おとな。自然、そんな読み方となり、私にはそれがよかった。
イタリアのユーモアあふれる一冊。
絵本のページをめくるのに似た感覚も。 -
鼻持ちならぬヤツでさえも、
何故だかだんだん可愛らしく思えてきてしまう不思議。
ファンタジーは現実逃避などではなく、
むしろ現実と向き合う為の、知恵なりパワーなりを与えてくれるものなのだと、
本書を読み終え、しみじみつくづく、感じたのでした。
「ファンタジーは人間の精神・人格を形成する大切なもの」と考え、
教訓におちいる事なく、人類愛、反差別、自由の概念を、上質な笑いと共に表現。
この感性、是非ともあやかりたい。 -
奇想天外な展開に冴え渡るユーモアセンス!多分母国語じゃないと半分ぐらいは理解できていないだろうと薄々感じながらも、読み進める内にノリが理解できてきました。久しぶりに純粋に「お話」を楽しむ本を読んだなと思います。
翻訳も読みやすいですし、題名がいちいちステキですね。
読みやすい長さの短編で構成されているので、枕元に置いて寝る前にちょこちょこ読むのに丁度良かったです。個人的にピサの斜塔の話がドタバタしてて楽しくてお気に入りです。 -
こういう風刺がバッチリ効いたちょっぴり
刺激の強い作品は大好きです。
まさに大人のための童話。
本当に予想もつかないことがよく起こります。
表題作はまあありえないけれども
ある種の自由への渇望が
彼らを「猫」へと変化させてしまうのでしょうね。
だけれども幸いにも主人公の男には
「自由」を渇望することはしたけれども
頼ってくる人がありました。
そして…人のせいにする人を
徹底的にあざけっている作品もあります。
そして嫉妬心の浅ましさも同時にその作品は
伝えているのです。
つまり原因が分からないのなら
それなりに努力をしろ、ということかと。
こんな面白い作家がいたことに
驚きでした。
アイロンのように硬いニーバット。
つまりジャンボ鶴田のことです。
常識ですよ(。´・ω・)?
アイロンのように硬いニーバット。
つまりジャンボ鶴田のことです。
常識ですよ(。´・ω・)?