トラップ・ハウス

著者 :
  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (259ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334928254

感想・レビュー・書評

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  • 密室のトレーラーハウスという舞台設定。
    小さなトラップがそこかしこにあって、
    それがちっちゃいが故にチクチクして響いてきます。
    特に前半は謎が沢山なのでどんどん読み進めます。
    後半、やっぱりな展開にも感じらる部分もありましたが、
    真犯人と動機までは推理?できませんでした。
    オーラス、明るく描かれていて良かったです。

  • ちょっと期待していたより尻すぼみな感じだったような。

  • 「いつもの」石持さんって感じで
    良くも悪くも安定感。
    ■ ■ ■ ■ ■
    感情とか風景なんかをぐだぐだ描写せずサクサク進んでいくのが
    せっかちな私にはフィットしてるんだな。
    その一方で「ぃやぃや、そんなにんげんいるか?w」感は
    どうしても否めないのよねぇ。
    ■ ■ ■ ■ ■
    閉ざされた空間のなかでバタバタしながら
    ほぼ会話によって真相究明&進行。
    ・・・スケット団かっ!Σヽ(>∀<)

  • 面白いんだけど、今の学生は友人が死んだってこんなに一生懸命やらないよーな気がする。

  • 中盤までは非常に面白かった、終盤すこし失速したけど、全体としてはそこそこ。謎解きの伏線とかははぼひとつなので、たいしたことは無くてサスペンスの方に力点がある感じ。これはもう少し伏線貼ってあると思ったので、その点で肩すかし感があった。もうひとひねり欲しいよなあ。

    動機もなんだか差し替え可能だし、それにしてみても、会話だけで心情まで辿り着くので、どうも犯人はよくわからないことで思い詰めすぎてる感じがある。描写を増やせば良いのかもしれないけど、別にそこにたいして興味は無いのでこれはこれでいいか。

  • おもしろいのだが、相変わらず強引。これで論理的に証明できているのだろうか?

  • 閉鎖空間で起こる緊迫感溢れるサスペンスミステリ。タイトルどおり、大量のトラップが仕掛けられたトレーラーハウスでの物語。スリリングな展開でぐいぐい読まされます。
    このトラップの数々が嫌! 致命的なものはほぼないのだけれど、だからこそ感じられるどうしようもない悪意。これを犯人が仕掛けているところを想像するだけでぞっとします。恐るべき執念。
    犯人の動機と、やがて明かされる過去の事件の真相。しかし明確に誰のせいだったと言い切れないところが恐ろしく、悲しい物語です。

  • 石持浅海のホームグラウンド。クローズドサークルでひたすらねちねちと推理を重ねるお話。はっきりいって好みですw

    そんな感じで舞台設定は非常によかった。いかにもすぐに脱出できそうなトレーラーハウスで外に出られない焦燥感というか。その割にはなんとなく内容がしょぼい。トラップといってもほとんどが画鋲じゃんか。
    推理もなんとなく一足跳びに思えるのにそのまま正解なのももやもやする・・・そもそも犯人の動機が「そのためにここまでするか?」と思ってしまった。年月経っても恨みが消えないってのはそれなりに説得力がいると思うんだけど。。。しかも細かいトラップを施したトレーラーってちょっと迂遠にすぎるような。もっとうまいやり方なかったのかな??

  • +++
    大学卒業を間近に控えた本橋大和は、級友たちと車2台に分乗し、郊外のキャンプ場に出かけた。先乗りしたはずの幹事の姿は見えないが、チェックイン済みのトレーラーハウスに向かう。見慣れない宿泊施設に興奮した九人全員が中に入って、そのドアが閉まったとき、復讐劇の幕が開いた―。はたして彼らは、生きてここから出られるのか!?―。
    +++

    密室である。出入り口は閉めたら最後開けることはできず、窓の鍵も壊されている。しかもあちこちに画鋲が置かれ、針が仕込まれている。一時間ごとにあちこちで鳴る目覚まし時計を止めると、彼らに向けた陰湿なメッセージが見つかる。犯人はだれで、彼らに何をさせたいのか。ひとりが死に、怪我人も出て、水もガスも止められ、携帯の電波が妨害される中、パニックに陥りそうになりながら、前提条件や思い込みに邪魔されながらも、見つけたヒントからひとつずつ謎を読み解いていく過程が興味深い。些細な引っ掛かりを見逃さない本橋と、冷静で思慮深い広瀬、派手さはないがいいコンビだと思う。著者らしい一冊である。

  • とりあえず先が気になる話なので、ついつい引きこまれて一気に読んでしまった。
    「ダ・ヴィンチ」の記事によれば、10周年記念作品ならではのファンサービスが本文中に仕掛けられているということだったが、私は真性のファンではなかったのか、その仕掛けは見つけられなかった。誰か知ってたら教えてほしいものである。
    今回は登場人物の背景が、就職直前という宙ぶらりんな状態であり、動機もその年令ならではの思い込みとも言えるものだったために、石持作品を読んだ後に必ず感じる後味の悪さは少なかったようにも思う。
    本橋くんの行動はリアルすぎて、小説、しかもミステリの登場人物としてどうよ、と思わなくもない。本人は自分のことを「考える前に行動するタイプ」と思っているようだが、ものすごく慎重だし。矢野君の状況にはもっと別の意味があるのかと思っていたけど、彼も単に自画像と現実が食い違っていたタイプだったのだろうか。
    謎解きをする論理的な部分は、まるで数学の証明を見ているようだ。間にはさまる変に感情的な合いの手が逆に邪魔に感じることすらある。
    登場人物の行動はリアリティがあるけど、結末は全然リアルじゃないところはとても石持さんらしいと思った。

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著者プロフィール

1966年、愛媛県生まれ。九州大学理学部卒。2002年『アイルランドの薔薇』で長編デビュー。03年『月の扉』が話題となり、〝碓氷優佳シリーズ〟第1弾となった05年『扉は閉ざされたまま』(祥伝社文庫)が 「このミステリーがすごい!」第2位。同シリーズの最新作に『君が護りたい人は』(祥伝社刊ノン・ノベル)。本作は『Rのつく月には気をつけよう』(祥伝社文庫)の続編。

「2022年 『Rのつく月には気をつけよう 賢者のグラス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

石持浅海の作品

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