- Amazon.co.jp ・本 (301ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334929206
感想・レビュー・書評
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冤罪偽証殺人事件に纏わる、サスペンスミステリー小説です。
序では、
骨格となる事件の事実関係を、真相に触れないよぅに詳述し、
破では、
重要証人の(心証の)証言を、読者を煙に巻くよぅに詳述し、
急では、
事件の意外な真相を、第三者となる探偵の口から語っており、
全体的に、とてもうまく構成された作品だったと思います…。
事件の真相については、
本格派のサスペンスとしては、意外性はありませんでしたが、
元弁護士の作者さんらしく、法律的に筋の通った解釈であり、
むしろ、作品全体にリアリティが出て、よかったと思います。
ただ…、欲を言えば、リアリティがある(追求した?)分、
エンターテインメント性といぅか、小説としての面白みは、
控えめだったかもしれなぃな~。欲張りコメントですが…。
どちらを取るか、好むのか、といぅことになるでそぅか…。
物語としては、ちと哀しぃ結末だったかな…。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2013/12/23読了
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一見単純に思えた事件の構図が、章を追うごとに複雑さを増し錯綜していく構成が秀逸。最後の一捻りや大胆な伏線も見事。
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内容(「BOOK」データベースより)
街の弁護士・衣田征夫は、不慣れな殺人事件を担当することになった。容疑者は知人の峰岸諒一。彼は妻の父で、養父でもある巌雄宅に放火、殺害した疑いで逮捕された。現場には諒一のライターが落ちていて、巌雄を罵倒する声を聞いたという証言もある。さらに彼の顔と手には火傷の跡が…。だが、諒一は否認を続け、弁護人の衣田にも詳細を話さない。そんなさなか、諒一の妻が別荘の地下で水死した。すると諒一は言った。「妻が死んだ以上、もはや秘密を守る必要はなくなりました。すべてをお話しします」―。とある冤罪事件に端を発する連続不審死。複雑に絡み合う家族関係、見えない利害対立、狡猾な犯行計画―。