虚数 (文学の冒険シリーズ)

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  • Amazon.co.jp ・本 (326ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784336035936

感想・レビュー・書評

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  • こりゃいいわ。メタとベタがいつの間にか混じり合って訳分かんない状態に。物語のテーマやアイデアがSFのそれであるのは勿論、全体の構成がSF、って何て言ったらいいんだろ。

    朝目が覚めて、さっきまで見てた夢を思い出してみると支離滅裂、だけど見てる時はとっても存在感あったしエキサイティングだった、なーんてことあるでしょ?あれです。

  • スタニスワフ・レムの虚数を読みました。存在しない架空の本の序文を集めたものと、計算機の中に宿った知能の講義録という構成の短編集でした。以前からずっと読んでみたいと思っていたのですが、やっと読むことができました。架空の本の序文は、まあ、こんなものかな、と思いました。しかし、GOREM14の講義録はレムらしい物語で懐かしく感じました。レムは「惑星ソラリス」や「砂漠の惑星」で人間とは異なる形で進化した生物を描いていましたが、今回は計算機の中に宿った知性を描いていました。計算機を扱って仕事をしている人間から見ると、計算機が意識と呼べるような知性を持つようになるには、あと2ステップくらい質的な向上がないとダメだろうな、と思っているのでこれも絵空事の物語ではあるのですが。久しぶりにレムの世界を堪能しました。完全な真空も買って積んであるので、他の本を読んだ後の楽しみに取っておこう。

  •  架空の歴史をつづった本。ちょっと難解かもしれません。というよりも、好き付きが激しすぎるような気がします。

  • ポーランドの巨匠レムのトリッキーな小編集。「虚数」という邦題があまりぴったりこないが(宇宙法螺吹き男爵こと)泰平ヨンのシリーズなどが好きなら面白く感じるはず。

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著者プロフィール

スタニスワフ・レム
1921 年、旧ポーランド領ルヴフ(現在ウクライナ領リヴィウ)に生まれる。クラクフのヤギェロン大学で医学を学び、在学中から雑誌に詩や小説を発表し始める。地球外生命体とのコンタクトを描いた三大長篇『エデン』『ソラリス』『インヴィンシブル』のほか、『金星応答なし』『泰平ヨンの航星日記』『宇宙創世記ロボットの旅』など、多くのSF 作品を発表し、SF 作家として高い評価を得る。同時に、サイバネティックスをテーマとした『対話』や、人類の科学技術の未来を論じた『技術大全』、自然科学の理論を適用した経験論的文学論『偶然の哲学』といった理論的大著を発表し、70 年代以降は『完全な真空』『虚数』『挑発』といったメタフィクショナルな作品や文学評論のほか、『泰平ヨンの未来学会議』『大失敗』などを発表。小説から離れた最晩年も、独自の視点から科学・文明を分析する批評で健筆をふるい、中欧の小都市からめったに外に出ることなく人類と宇宙の未来を考察し続ける「クラクフの賢人」として知られた。2006 年死去。

「2023年 『火星からの来訪者』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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