- Amazon.co.jp ・本 (31ページ)
- / ISBN・EAN: 9784338282055
感想・レビュー・書評
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夜の11時から市場はにぎわってくるんですね!
取材がきちんとされていて、とても面白かったです!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
築地市場は日本橋にあった魚市場と、
京橋にあった青物市場(大根河岸)が
それぞれ引っ越してきて、
1935年(昭和10年)2月に開場。
以来80年にわたり東京、日本の食文化を支えてきた。
2016年11月に江東区豊洲への移転が決まっている。
建物がゆるやかなカーブを描いているのは、
かつて魚を運ぶために鉄道を線路がひかれていたから。
作者ならではのマニアックな視点が良かった。 -
築地市場の一日。じっくり しっかりと 読みたい絵本♪
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とても丁寧な絵
賑わいが伝わってくる
忙しく立ち働く人の緊張も
でも欲を言えば切り口にストーリーがほしいな
引き込む何か……
秋には移転だそうです、伝統の築地市場
≪ 八十年 胃袋支えて あと少し ≫ -
日本一の水産物取扱量を誇る市場、それが東京都中央卸売市場築地市場、通称・築地市場です。
本書は、巨大市場の1日を追う、詳細でエキサイティングな絵本です。
市場の1日は深夜に始まります。続々と集まるトラック、その数一晩に8000台。各地で水揚げされた魚が到着します。
冷凍、鮮魚、活魚と手早く分けられ、活魚は水槽に入れられ、鮮魚は卸売場に並びます。
鮮魚は相対取引といって、卸売業者と仲卸業者の話し合いで価格が決まり、取引されます。
活魚とマグロはそれぞれせりに掛けられます。せりの前には仲卸人が入念に下見をします。
せりは熱気と緊張感の中で進行します。せり人は威勢よく声を出し、買い手は無言のまま指で値段を提示。あっという間に進むので、部外者にはちんぷんかんぷんのようです。
買い取られた魚は場内の600軒以上の仲卸売場にならびます。ここに料理人や寿司屋さん、魚屋さんなどのプロが買いに来ます。買出人と呼ばれる彼らは、竹で編んだ市場かごがトレードマーク。仲卸店では、買出人の希望に合わせ、仕入れた魚を切り分けたり、旬のおすすめを紹介したりします。
冷凍マグロの場合は専門店があり、切り分け専用の台や包丁があります。刃物は鋭利に研ぎ澄まされているので、うっかり触ると大怪我します。
買い付けられた魚は、買荷保管所に一時置かれ、買出人が自分の車を横付けして荷を積み込んでいきます。
仲卸売場が混雑するピークは午前8時頃。
昼前には喧噪が嘘のように静まり、市場はきれいに掃除されて、翌日の取引に備えることになります。
そんな市場の1日を追うのは、モリナガヨウさんの好奇心溢れる目。まるで市場に入り込んだかのような詳細精緻な絵にわくわくします。プロが扱う刃物や、市場で働く運搬車、市場にはなくてはならない氷を供給する砕氷機、かごに付けられるせりの番号札など、マニアックな視点で描いていきます。
築地市場は2016年11月に豊洲への移転が決定しました。
1935年に開場して以来、80年以上にわたって東京の食文化を支えた「築地」。
もうすぐなくなる一大市場の貴重な記録とも言えます。
*築地といえば観光客に人気のスポットでもありますが、一般の人が入れる場所と入れない場所があります。仲卸売場には個人の場合は特に申し込まなくても入れるようですが、時間帯が決められているようです。マグロのせりの見学は当日受付・人数限定。
グルメも人気ですが、飲食店は場内と場外にあります。11月以降は、場内にある魚がし横町は市場の移転とともに移転、場外市場はそのままの場所で営業を続けることになるようですね。 -
築地市場を、絵でわかりやすく、どんなことが起こっているのか興味深々です。