- Amazon.co.jp ・本 (340ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344019829
感想・レビュー・書評
-
埼玉で起きたバラバラ殺人、亡くなったのは近くにあったドイツの製薬会社の研究所員。
ヒートと呼ばれる悪魔の薬の製造に関わっていた被害者。彼のこれまでの人生を知るといたたまれない気持ちになる。人当たりの良い好青年、それが周囲の人の彼の印象。そんな彼がヒートを製造・売人までしていた事実が分かり、人物像が理解できなくなる。彼の恋人が必死に何かを探しているのが、判明する彼の姿と一致しない。
ラスト、犯人にビックリ。でも、極限の中、隣にいる誰かを必死に助けたいと願う時、人はもてる最大の力が発揮できる。そして、どんなつらい過去があり、人と距離を置く人でも、信頼できる誰かの温かさを知ったとき、変われる気がする。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
救いようがない、ので好ましくない。
登場人物の人柄は好ましいのに設定がチープ。
ひたすら重い。
長い終盤戦にただただ溜息。
続編は読まないと思う。 -
最初の方からグロめでしたが、後半の犯人との攻防はやばかったです。予想以上に長く追いかけっこしていて、「もういいから早く終わってー」と思いつつ読んでました。しかも最後は違う人のが怪我がひどくて予想外でした。
話は面白いのですがグロくて読後感が…。続編読むのにちょっと勇気がいります。明るいくだらない本を用意してから読もうと思います! -
古手川君がペーペーです
面白かったけれど、後味が全くスッキリしません
人は人をどうしたいのか
悪意で苦しくなる
人の残虐性は
悲しくなる
槇畑も宮條も浮かばれない -
「僕は魔女の末裔です」。
こんな一言をかかりつけの歯科医に言って、製薬会社に勤務する青年が殺された。
場所は会社近くの田園地帯。原型をとどめない肉片と骨の屑のような、バラバラ死体で発見されたのだ。その殺され方は、記録に残る魔女の惨殺刑、そのものだった。
いきなり、むごたらしい死体の発見シーンから始まるこの物語だが、
「ヒート」という麻薬ににた薬物が重要な手掛かりとなった。
担当となった警察官槇畑は過去に一つの命を救えなかったという、忌まわしい記憶をもっていた。殺害された青年の一人ぼっちで孤独な子供時代から現代にいたるまで、調べていくにつれ、槇畑の脳裏に鮮明にその記憶がよみがえってくる。今度こそ、逃げずに悪と戦おうとするが、その殺害の犯人は人間ではなかった。
衝撃的な事実とともに、食物連鎖の自然界の掟を利用して、魔の手はまだまだ続く。
そう・・「魔女は甦る」のだ。
このぞっとするホラー、
自分こそ自然界の王と思いこんでいる人間にはちょっとショックだろう。
主人公が「敵」と戦うシーンは、ものすごく迫力ある筆力で息つく間もなく、
その世界へ引きずり込まれた。
まるで、映画のワンシーンを観ているよう気分だった。
そういえば、同じ作者の
『さよならドビュッシー』の演奏場面もこんな感じだった。
この作者は、作品の一番の盛り上がりシーンをうまく捉え、
読者をひきつける文章のかける人なんだなと思う。
この素晴らしい筆力、見習いたい! -
東野圭吾に、似た挿話があったかも…。
死ななくてもいいと思う人が××
これは死ぬだろと思ったら××
面白かった。 -
冒頭からしてエグイです。
気色悪いものみたさに、一気によんでしまった。
登場人物もうちょっと書き込んでほしかったです。
さよならドビュッシーの作者さんですが、こんなのもあるんだ。次、カエル男でも読んで見よっと。 -
つかみはOK。基本ミステリーなんだろうけど、以外?な犯人は途中ですぐに分かってしまう。以降はアクション主体。ちょっとご都合主義的な部分も目につきますが、そこは我慢。結構楽しめました。でも、最後なんの救いもないのが、どうなんでしょうか?
続編?があるんですね。読んでみたいです。