タックスヘイヴン TAX HAVEN

著者 :
  • 幻冬舎
3.76
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本棚登録 : 704
感想 : 81
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  • Amazon.co.jp ・本 (427ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344025639

感想・レビュー・書評

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  •  橘玲の書き下ろし小説である。筆者の得意とする国際マネーを取り扱ったサスペンスもので、おもに日本とシンガポールを舞台に金融ゴロ、政治、恋愛、殺人、などを絡めたものである。
     プライベートバンキングや脱税など筆者ならではのマネーシーンは多いが、本書はむしろその他のサスペンス的な要素の方に力を入れているようで、特徴が薄れている感もある。
     ストーリー展開は早く飽きさせないので、一気に読んでしまった。でも、マネー以外のシーンは橘玲でなくても書けるので、マネーに特化した小説のほうが差別化が図れていいと思う。この筆者にしか書けない本を読みたいのだ。

  • まるで現実社会で起きた事件のような金融サスペンス。こうした色々なスキームを活用した小説は橘玲さんしか書けないかと思料。

    外資系銀行、スイスのプライベートバンクを経て、フリーのプライベートバンカーになった主人公が、同級生の夫のファンドマネージャーの転落死から、国家、ヤクザ、金融機関等関連へ波及していきます。一見タイトル固い内容と思いきや、読みやすい内容です。

    「マネーロンダリング」同様、物語の会話等ででてくる税制、金融の知識と、それを活用した様々なスキームに関しては、感心するばかりです。

    「マネーロンダリング」は香港の魅力的な場所なども詳細に描写しておりましたが、今回の舞台、あんまりシンガポール魅力を訴求されていなかったかと。

    「永遠の旅行者」の脇役がまた登場し、なんだか少し懐かしく、嬉しくもありました。

  • 税金を巡って抜け道が沢山あるんだなぁと
    国がしっかり使ってくれれば脱税も減るのにね
    無駄なことばかりしてるから皆払いたくなくなる

    彼の復讐がどうなったのかは気になるところです

  • シンガポールを舞台としたマネーロンダリングのミステリー。登場人物の実像が見えにくい描写が多く誰が誰かわかりづらい部分もあったが、楽しめた

  • シンガポール、バンコクの雰囲気とか街並みを知っていると、より楽しめる小説。
    私たち、のほほんと生きてるけど、裏社会ではこんなことが起きてるんだろうか。。。

  • マネーロンダリング、永遠の旅行者と読んで、主人公(古波蔵想定)が同じ人物に見える。3人とも世捨て人風で、クール。次は、三枚目の主人公とかないかな。
    その意味ではマネーロンダリングが一番最初で面白かった。あえて違うテーマをこの本の中に探せば、高校時代の友情かな?
    住んでいたシンガポールが海外側の主な舞台で、色々場所が分かっているのでその点は面白かった。

  • 脱税するほどお金がない人でも楽しめる経済小説。外資系銀行の実情が分かりやすくて良かった。外から見るほどはキラキラしてないもんなんだ。それにしてもヒロインの女の人、人に頼るのも実力だと思うけど、それにしたってもうちょっと自分でどないかせぇよ。

  • 橘玲作品初読み。
    池井戸潤氏みたいにもっと金融よりのストーリーかと思いきや、ミステリーと言ったほうがぴったりくる。
    多分「現実は小説より奇なり」なんだろうな。。。
    節税対策真似したくても節税するためのお金ないから気楽に読めました(笑)

  • 橘さんの小説はこれで3冊目だけど、読んでる途中はリズムが良くてどんどん進んでいけるんだけど、後に残るものがないですね。
    いろいろな情報が入っていて、それなりに為になっているとは思うんだけど。
    プロットが先にしっかり構成されすぎているからか、主人公が完璧すぎて現実感がないからか、登場人物の誰が裏切っても予定調和な感じがしてしまいます。
    まぁ面白いことは面白いんだけど。

  • この作家さんの「永遠の旅行者」が好きだったので、期待して読みました。

    金融社会を舞台にしていて、おもしろかったのですが…少々ドロドロしすぎで、それが現実に近いのかもしれませんが個人的にんーって感じです。

    登場人物に共感できる人がいなかったのも原因かも。

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著者プロフィール

2002年、金融小説『マネーロンダリング』(幻冬舎文庫)でデビュー。著書に『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』(幻冬舎)、『日本の国家破産に備える資産防衛マニュアル』『橘玲の中国私論』(以上ダイヤモンド社)『「言ってはいけない? --残酷すぎる真実』(新潮新書)などがある。メルマガ『世の中の仕組みと人生のデザイン』配信など精力的に活動の場を広げている。

「2023年 『シンプルで合理的な人生設計』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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