脱北航路

著者 :
  • 幻冬舎
3.72
  • (42)
  • (69)
  • (52)
  • (16)
  • (3)
本棚登録 : 450
感想 : 88
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (305ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344039452

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 浪花節バンザイ。
    脱北した潜水艦が北朝鮮軍に攻撃されながら日本に亡命を図る。
    日本に受け入れてもらうための保険として彼らが用意したのは、45年前の拉致被害者の日本人女性。
    「日本国民は決して彼女を見捨てない!」
    でも政府は見捨てようとするわけよ。
    ウマイなー。

  • 潜水艦の話は読んでるだけで息が苦しくなる。
    この後あの人々はどうなるのだろう。

  • 北朝鮮の大規模軍事演習中、祖国に絶望した海軍の桂東月(ケ・ドンウォル)大佐は、潜水艦による日本への亡命を決行します。
    45年前、島根の海岸で拉致された日本人女性を連れて。
    朝鮮人民軍は、特殊部隊、爆撃機、魚雷艇、対潜ヘリ、コルベット艦を使い、追っていきます。
    殲滅隊の攻撃をくぐり抜け、東月達は日本に辿り着けるか。
    はたして日本国は彼らを受け入れるのか。
    息つく暇もない、 感涙の人間ドラマ、超弩級のエンターテインメントです。

  • 映画を観ているかのようだった。最後までハラハラした。

  • 良かった。
    しかし、もっと戦闘シーンの描写と内容、救助時の日本国の対応が濃ければ、尚良かったように思う。

  • 45年前に北朝鮮に拉致された女性を連れて日本に亡命する。
    総政治局敵工部吉夏と潜水艦艦長東月、そして脱北に同意した部下たちの決死の二日間。
    拉致被害者の女性を日本に帰すこと、が目的ではない。利己的個人的理由の吉夏、弟の死で国への不信感を募らせた東月。二人の主導のもと、朝鮮人民軍の執拗な追撃をかわして日本へと向かう。
    潜水艦の戦い方、というものを初めて知った。その攻撃方法、攻撃の回避方法、そして密閉された空間での感情のコントロール。すべてが極限状態となる水の底。
    それぞれが持つ絶望と矜持と希望。その行き着く先で遭遇する日本国の対応。
    これがもう、はらわた煮えくりかえりまくり。45年前の轍を踏みまくり。この国は何度過ちを繰り返すのか。
    何度悲しい少女を裏切り続けるのか。
    戦いの場面では、この情勢の中不謹慎だと思いつつも手に汗握り胸が熱くなる。
    けれど、これは「作り物のお話」ではない。きっと私たちが知らないところで今も起こり続けている「リアル」なのだ。
    「再会」という言葉の、その重みと深みを思う。

  • 北朝鮮の陸海空軍による大規模軍事演習。国の威信をかけたこの行事で、桂東月(ケ・ドンウォル)大佐は潜水艦による日本への亡命を決行した。しかも、拉致被害者の女性を連れて--。だが、そんな彼らを朝鮮人民軍が逃すはずがない。特殊部隊、爆撃機、魚雷艇、対潜ヘリ、コルベット艦、そして……。息つく間もなく送り込まれる殲滅隊の攻撃をくぐり抜け、東月達は日本に辿り着けるか? 極限状況ゆえに生まれる感涙の人間ドラマ。超弩級エンターテインメント!

  • 北朝鮮海軍の潜水艦操船上の複雑な技術や周辺国との領海規則など、又北朝鮮国民の実情、軍の統制体制や海軍内部の兵員の本音について、作者はこの本を書くにあたって相当綿密に研究し情報収集を積み重ねたことが伺える。物語は日本の国民的悲願を背景に時機をえた希望的なストーリー構成で、かつ現実感溢れる作り込みになっている。潜水艦の精鋭搭乗員チームが日本へ脱出亡命するのに45年前の拉致被害者「横田めぐみ」さんを利用するという筋書きである。
    テンポが速く緊張感のある、痛快なドラマであり、
    読者は早々に引き込まれる。
    読後、めぐみさんやお母さん、そして高齢な被害者救済の人達のことを考えると、早くこのようになってくれればと思うこと頻りである。
    日本の警察・海上保安隊や自衛隊の当事者意識のない官僚的対応、そして何よりも政治家の酷さはフィクション上のバイアスなのか、政権の被害者救済の実際はどうなっているのか疑問が残る。やはり、この問題でも日本の政治に対する不信は増えることはあっても減ることはない。

  • 題名に惹かれて読んでみたら、思っていた内容と全然違ってましたがもしこれが現実だったら、大ニュースになるのは間違いないですね。

  • 映画にできるかなあ。

全88件中 51 - 60件を表示

著者プロフィール

1963年、大阪府生まれ。早稲田大学第一文学部文芸学科卒。2010年『機龍警察』で小説家デビュー。12年『機龍警察 自爆条項』で第33回日本SF大賞、13年『機龍警察 暗黒市場』で第34回吉川英治文学新人賞、15年『コルトM1851残月』で第17回大藪春彦賞、『土漠の花』で第68回日本推理作家協会賞、19年『欺す衆生』で第10回山田風太郎賞を受賞。近著に『暗鬼夜行』『奈落で踊れ』『白日』『非弁護人』『機龍警察 白骨街道』などがある。

「2021年 『ビタートラップ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

月村了衛の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×