椿ノ恋文

著者 :
  • 幻冬舎
4.28
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感想 : 251
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  • Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344041929

感想・レビュー・書評

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  • 今年1冊目♪♪
    またこちらも大好きなシリーズ、「ツバキ文具店」第三弾。
    まさか続編が出ると思ってなかったので、嬉しすぎるサプライズ〜!!

    いつの間にか時は流れ、2人も子供が増えて5人家族になった守景家。
    QPちゃんもなんと中学3年生になり反抗期まっただ中になっていた。
    下の子達が小学校にあがったのをきっかけに代書屋の仕事をぼちぼち再開させたポッポちゃん。

    という事で、今回はポッポちゃん家族のお話と代書の依頼の話とが織り混ざった内容になってました。


    はぁ〜今作もしみじみ良かった〜♡
    家族が増え、少々慌ただしくなったポッポちゃんの生活だけど、このシリーズに流れる穏やかな空気感は変わらずでなんとも心地いい〜♪

    第二弾ではちょっぴり減っていた代書のお話も復活してたし、手紙の掲載も沢山あって、それが好きだった私には嬉しい限りだった!
    やはり心のこもった手書きの手紙ってほんといいものだなぁと改めて思う。
    言葉だけでなく、字そのものにも気持ちが込められている気がする。

    代筆ではなく"代書"。
    ポッポちゃんだからこそ、丁寧で思いのこもった代書が出来るんだろう。
    今回も胸に沁みた〜♡
    そして驚きの先代の熱愛(笑)。
    QPちゃんの反抗期。
    男爵に、バーバラ夫人。
    内容も盛りだくさんで、馴染みのメンバーの登場やお話にもたっぶり癒された読書時間でした\♡︎/
    ⁡とてもいい本で今年も幕開け✌︎(๑˃̶͈̀◡︎˂̶͈́๑)✌︎


    印象に残った文章。。
    『花はどんなに美しく咲き誇っても、必ず散ってしまうんですね。
    このベッドから夏椿の木を見ていると、つくづく諸行無常を身に沁みて実感します。』

    いろは歌、何とはなしに口にしていたけど、なんて深い歌だったんだろう。
    とても好きになりました。





    • kuma0504さん
      男爵のガンは大丈夫だと確信していたけど、5年生存されていて、良かった!
      丁寧な仕事、丁寧な暮らし、ホントに良いですね。
      日本の美徳だと思いま...
      男爵のガンは大丈夫だと確信していたけど、5年生存されていて、良かった!
      丁寧な仕事、丁寧な暮らし、ホントに良いですね。
      日本の美徳だと思います。
      2024/01/05
    • mihiroさん
      一休さ〜ん*\(^o^)/*
      あはは!あのお2人のダブルパンチはなかなかメンタルやられそうですよね〜笑笑
      じゃあ、そんな時にツバキ持参しよ...
      一休さ〜ん*\(^o^)/*
      あはは!あのお2人のダブルパンチはなかなかメンタルやられそうですよね〜笑笑
      じゃあ、そんな時にツバキ持参しようかな!
      そしてその後はまたズドーンといっちゃって下さい笑
      2024/01/05
    • mihiroさん
      kumaさ〜ん、こんばんは(^-^)/
      いつもありがとうございます♪
      1番気になってたのが男爵の事だったので、今回無事に登場しててホッとしま...
      kumaさ〜ん、こんばんは(^-^)/
      いつもありがとうございます♪
      1番気になってたのが男爵の事だったので、今回無事に登場しててホッとしましたよね〜!
      そしてほんとだ!もう5年経ってますもんね!
      寛解ですね〜!良かった〜笑
      ほんと丁寧な暮らし、日本の美学ですよね♡♡
      2024/01/05
  • 最初の「ツバキ文具店」を読んでから1ヶ月以内に3冊目まで来たので、展開が早いのに驚く。実際は、前作から5年空いているので、ほぼリアルで進行しているとのことで、納得してしまう。
    QPちゃんも中学3年生。反抗期でポッポちゃんと会話をしないようになってしまったのが残念。最後に原因が明かされるまで、不穏な気持ちにさせられてしまう。新たに出来た子供は双子と思ったら、同じ学年の年子で大変そう。子供が小学生になるまで代書業を休んでいたとの事。
    タイトルの「恋文」は先代の祖母のこと。ポッポちゃんとの確執が大変だったが、その裏ではこのような相手がいることに驚いてしまう。
    毎回、相手の気持ちになって、筆跡は勿論、心情まで憑依して書き上げる手紙が素晴らしい。左手で書いたり、小1の子供の字まで自由自在。これらの手紙の字を読むのも楽しい。

  • 「ツバキ文具店」「キラキラ共和国」の続きのお話が読めるなんて!と楽しみに読みました。
    子育てに奮闘中のぽっぽちゃんや、反抗期真っ只中のQPちゃん。
    母から娘へ、娘から母へのお手紙を読んだ時には涙が止まりませんでした。
    先代の過去のお話や、母と娘のショートトリップのお話も良かったです。
    もっともっと続きが読みたい!
    そんな素敵な作品です。

  • 私は、キラキラ共和国を読んでいない!
    読んでおくべきだった!いつ結婚した?
    この本は、挨拶状から始まっている。
    「五人家族になりました。QPちゃんは
    中学三年に、妊娠、出産が続き、小梅と
    蓮太郎が揃って小学校に上がりました」
    とある。そして、店と代書屋再開のお知らせになっている。二人の子供が同時に
    入学というのは、と計算している私がいる。忙しそう!と思ってしまう。

    連作短編、紫陽花、金木犀、椿、
    明日葉、蓮という目次が味わい深い。
    この本では、先代とお相手の恋文が出現し、それを供養する為に椿で有名な伊豆大島へ行く。

    椿の木は、地中に根を強く張り倒れにくく、防風林にもなるという。
    花びらはジャム、塗料にもなり、枝は炭焼きにして炭に。葉は餅等を包むのに
    いい。捨てるところがないらしい。

    店の前の椿は、藪椿。藪椿は山椿ともいい、野生の椿だ。
    先代は、もしかしたら大島に住む想い人を慕い、ツバキ文具店、と名付けたのかも知れない・・・・

    私は、大塔宮鎌倉宮という所へ行ってみたい!護良モリナガ親王、鎌倉幕府を終わらせた方が祀られている。“厄よけ石”を
    投げてみたい!「かわらけ」という素焼き石に、息を吹きかけ、厄を乗せて、厄割り石めがけてかわらけを。割れれば厄よけ完了だ。ん~興味ある!
    そしてもうひとつ、お賽銭は二十五円が
    良いらしい!何故かって、二十にご縁を
    頂けるように。フフフ(^・^)
    ・・・・でも、その時になったら忘れてしまいそうな気がする。私のことだから・・・・
    ツバキ文具店、第四弾が出たら今度こそ
    読み逃すことのないようにしたい!

       2024、5、4 読了

    • ひろさん
      私も『椿の恋文』にもレディ・ババは登場するのかな?とかいろいろ気になっています♪
      でも、ほんと、敢えて描かないことが多くて、それもまた魅力な...
      私も『椿の恋文』にもレディ・ババは登場するのかな?とかいろいろ気になっています♪
      でも、ほんと、敢えて描かないことが多くて、それもまた魅力なのかもしれませんね(*^^*)
      鳩子が家族を作り母親になっていく『キラキラ共和国』もお勧めです!…が、ほんと読みたい本だらけで困りますね!
      2024/05/05
    • アールグレイさん
      ,゜.:。+゜,゜.:。+゜good night,゜.:。+゜(-_-)zzz
      ,゜.:。+゜,゜.:。+゜good night,゜.:。+゜(-_-)zzz
      2024/05/05
    • ひろさん
      (*˘︶˘*)ɢᵒᵒᵈ ɴⁱᵍʰᵗ ✩
      (*˘︶˘*)ɢᵒᵒᵈ ɴⁱᵍʰᵗ ✩
      2024/05/05
  • 電車の中で涙が止まらなくなったのは久し振りだった。

    続きが読みたい! が叶えられ、出だしから優しい気持ちに包まれる。
    でも、QPちゃんと鳩子さんの母娘関係が終始心配で心配で。

    反抗期ぃぃぃ?
    そんなものを理由に偉そうにするんじゃない。
    母娘の会話を聞こえねふりも、それが今の日常だ。

    『どう生きるかの主導権は、誰もが、自分の手に握っているのだと思います。』
    絶妙なタイミングでこの本に出会いましたなぁ。
    親子ゆえの決めつけを、知らぬ間にやっていたことにハッとしました。

    今回もいろんな手紙があるんだけど、それぞれの文字がホント素敵なんですよー。
    鳩子さんみたいな字が書けたら、筆が乗るだろうなぁ。

  • シリーズ前作キラキラ共和国を読了して数日で今作を読んだため、冒頭からQPちゃんの成長ぶりにすごくびっくりしてしまった。
    もし数年越しのリアルタイム刊行で読んでたらより作品の時間軸とリンクした感覚が味わえたかも。
    反抗期の娘との関係、夫としてのミツローさんへのもやもや。鳩子をより身近に感じた。

    代書するために相手の気持ちに寄り添い、より気持ちを伝えるために紙、筆記具、インクの色や書体を考える。
    お茶や食べ物も相手を思って丁寧に選ぶ。
    そんなところが好き。

    表紙と帯の紙質と手触り、タイトルのフォントや、イラストのタッチ、帯やしおりも含めての色合い、どれも絶妙に好みで、文庫本になるのを待てずに購入。

  • さてさてさんの本棚から
    早く読みたくて買ってしまった(笑)
    カバー、表紙絵の優しい佇まいに見とれる

    鳩子さんの成長にため息
    優しく真剣に愛情深く生きている
    あちらこちらと気をつかいながら……

    それにしても挿入されている手紙
    どれもいいなあ

    私は友人たちから「手紙魔」と言われている
    レターセットを集めるのが好き
    すぐに誰かに送ってしまうのですぐになくなってしまう
    ペンを選ぶなんてできないけれど季節とその人にあったレターセットを選ぶ
    その人と話す気持ちで文を綴る
    メールでは味わえないとても落ち着く時間

    そう言えば中高生の頃「ペンパル」という外国の人とも文通していたなあ
    今はアプリでできるんですって

    ちょっとドキドキの場面もありましたが、しっとりとページを閉じました
    小川糸さん、続編をお待ちしています

    ≪ 投函す 手書きの封書 愛をこめ ≫

    • さてさてさん
      はまだかよこさん、早速お読みになられましたね。「手紙魔」と呼ばれていらっしゃるのであれば直筆の手紙がたくさん登場するこの作品は気に入られたの...
      はまだかよこさん、早速お読みになられましたね。「手紙魔」と呼ばれていらっしゃるのであれば直筆の手紙がたくさん登場するこの作品は気に入られたのではないか?と思います。本棚見せていただきましたが「ツバキ文具店」、「キラキラ共和国」の先にこの作品ということで三冊制覇されましたね。
      小川糸さん、私も大好きな作家さんですがこのシリーズがピカ一だと思います。
      2023/11/08
    • はまだかよこさん
      さてさてさん おはようございます
      いつも深く的確に読み取り丁寧にまとめておられるレビューに感嘆しております
      私はふわーっと表層だけ(笑)...
      さてさてさん おはようございます
      いつも深く的確に読み取り丁寧にまとめておられるレビューに感嘆しております
      私はふわーっと表層だけ(笑)
      小川糸さんいいですよね
      おっしゃるように「魔法の筆致」ですよね
      自然描写が好きです
      本棚見てくださっったとか
      恐れ入ります(*ノωノ)

      また手紙が書きたくなって和紙の便せんに書きました

      これからも楽しませていただこうと思います

      コメントありがとうございました
      2023/11/09
  • 小川さんの作品はいつも読み手の気持ちをあったかく優しく穏やかにしてくれる♪

    ツバキ文具店で代書屋を再開したお知らせから始まる今回は、日常の暮らしを切り取っていたこれまでと違ってずいぶんと多くの非日常な出来事がてんこ盛りでしたね!

    中でもいちばんのハイライトが亡き先代の若かりし頃の燃ゆる恋バナとは、意表を突いた展開でした。

    すっかり皆んな成長していてポッポさんは悩めるお母さんだしQ Pちゃんは高校生になるしお馴染みの面々もそれぞれに環境やら境遇やらに変化が.....

    もちろん時間経過して社会も変わってきて、そこもきちんと落とし込んであります。

    日本語の良さ 書き文字の良さ をしっかりと伝えてくれる相変わらずの安心安定でハートウオーミングなシリーズに拍手 でした。

  • おそらく、ゆっくりした時間の流れとみずみずしい空気感を最も感じさせる物語。
    ツバキ文具店シリーズの最新作。鳩子さんが3児の母⁈天使QPちゃんが反抗期⁈のっけから急展開で驚くが、すぐに鎌倉の風景とともに、あのいつもの世界に引き込まれます。次回作は何年後なんだろうなぁ。

  • この本を読むと鎌倉に行きたくなる。
    先代の文房具店と代書屋という仕事を引き継いだ鳩子。
    小説に登場する鳩子の代書が、字体、内容、すべてが工夫されていて読書の箸休めになっていて楽しい。
    あと、お客さんに合わせて選ぶお茶の選択も、幅が広くて趣向があって、これまた楽しい。
    ツバキ文具店という世界観、その中にいる人々の日常をずっとずっと見守っていきたい。

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著者プロフィール

作家。デビュー作『食堂かたつむり』が、大ベストセラーとなる。その他に、『喋々喃々』『にじいろガーデン』『サーカスの夜に』『ツバキ文具店』『キラキラ共和国』『ミ・ト・ン』『ライオンのおやつ』『とわの庭』など著書多数。

「2023年 『昨日のパスタ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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