マネーロンダリング (幻冬舎文庫 た 20-1)

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 1932
感想 : 181
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  • Amazon.co.jp ・本 (556ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344403536

感想・レビュー・書評

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  • ディテールは難しかった。知らない言葉も多かったし。
    けれど、この本を1人の人間の生き方の迷い、というところを抽出して読むと、こうやって人は自分と折り合いをつけて生きていくんだ、と妙な納得感がある話。

  • 金融小説として、きちんと練り上げられている作品。
    マネーロンダリングの説明も違和感なくなされており、引き込まれる。

  • マネーロンダリングの説明は非常に難しいがストーリーとしてはかなり引き込まれるものがありとても面白かった。

  • さっぱりしてて面白かった。経済本も手がける著者が金融トリックをスパイスに書き上げたサスペンス。ボリュームも読み応えがあり、ちょうどよい。非常に楽しめました。

  • これに影響を受けた作家はどれくらいいるのだろうか。久しぶりに引き込まれた小説だった。「かめも」以来である。

  • 著者のリバタリアン的、実利主義の思想が色濃く反映された金融小説。02年の作。

    若くしてアメリカ金融界で活躍した主人公は、投資の失敗を機にプチリタイア。香港で日本人向け金融アドバイザーをしながらゆるやかな暮らしを送る。

    ある依頼人を巡ってトラブルに巻き込まれ…とよくあるお話ですが、登場人物の口を借りて語られる著者の世界観がクールです。


    ○世界の人口の95パーセント以上は、日本国が破産しようが金融恐慌が起ころうがどうでもいいと思っている。秋生もその一人だ。国家の破産は別に珍しいことではない。肝心なのは、自分がどう生き残るかだけだ。

    ○金で幸福が買えるわけではないというのは、この世の真実のひとつだ。もうひとつの真実は、貧乏だと人は不幸になる、ということだが。

    ○はじめて倉田老人に会ったとき、「資産運用に成功する方法は何か?」と訊かれた。秋生はしばらく考えて「資産運用しないこと、税金を払わないこと」と答えた。
    …リスクを取って勝負しても、マーケットに勝てるのは、ごく一部の選ばれた天才たちだけだ。そんなことなら、大多数の人間は最初から投資などしない方がいい。一方、税金を払わなければ、その分だけ確実に利回りが上がる。これはノーリスクで、そのうえ誰にでもできる確実な方法だ。どんなプロでも、税コストを安定的に上回る運用をすることは簡単ではない。

    ○香港には三種類の人間がいる。金を受け取ってから働く奴と、金を受け取っても働かない奴。そして、絶対に付き合ってはいけないのは、金はいらないから働きたいという奴。

  • 古い小説だけど、海外バンクの話とか税制の話とか勉強になることが多かった。ミステリー要素もあってストーリーは面白かったけど、意外に後味が悪かった

  • 橘玲の経済小説は面白い。
    多少、金融の基礎知識は必要だけれど、この前提条件をクリアしている者にとっては、難なく速読破してしまうだろう。

  • 面白い!
    金融用語が半分も理解出来ずに難しい作品かと思っていたら、細かい描写や説明があって楽しく読めました。

  • 経済金融小説だけど、情報だけでなく読み物としても秀逸です。
    細かいスキームがリアリティを出してますね。
    ヒロインの造形がややステレオタイプに感じましたが、
    欠点というほどの事もなく、一気に読めました。

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著者プロフィール

2002年、金融小説『マネーロンダリング』(幻冬舎文庫)でデビュー。著書に『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』(幻冬舎)、『日本の国家破産に備える資産防衛マニュアル』『橘玲の中国私論』(以上ダイヤモンド社)『「言ってはいけない? --残酷すぎる真実』(新潮新書)などがある。メルマガ『世の中の仕組みと人生のデザイン』配信など精力的に活動の場を広げている。

「2023年 『シンプルで合理的な人生設計』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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