- Amazon.co.jp ・本 (556ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344403536
感想・レビュー・書評
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初めは単なる金融小説と思っていた。
完全に予想を裏切られた。
面白かった。
人物もよく描けているし、スリリングな展開。
資金洗浄の部分は、多少説明過多のきらいはあるが、無知なオイラには非常に勉強になった。
金に目が眩んだ人間達が辿る最悪のシナリオ。
読後は何ともいえない空虚感に襲われた。
ヘッジファンドの仕組み、自分には(今のところ?)縁のない巨額資金の運用術、香港株式市場の概況、タックスヘイブンを利用した資金洗浄のスキームなど、わかり易く教えてくれた。
金融のプロが書いたサスペンスフルな人間模様。
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小説の衣を借りた金融指南書。最近丁度ほんのちょっとかじったのでなんとか読めたけど、色んな手法の暴露?話がどれだけスゴイかわかるほどの知識はまだなく。。。
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橘玲の経済小説。香港と日本を舞台に物語は進んでいく。
既に3回読み返した程のおもしろい小説。 -
橘玲のデビュー作。この人の本は結構読んでるけど小説読むのは初めて。
主人公である工藤秋生の金融知識が半端じゃなくてかっこいい。
税金や金融取引の話なんてのは超複雑で、普通に勉強しても分かりにくい。でも、この小説のように節税あるいはマネーロンダリングを行う個人の動機や実行過程が具体的に見えると、複雑な仕組みや規制の目的も理解しやすくなる。そういう意味で、金融関連の勉強にも役立った。
経済小説は金融で働く人間、あるいは目指す人間のモチベーションを高めてくれると思う。 -
香港/日本を舞台にした金融・経済ミステリー。
金融アドバイザー工藤の顧客 麗子が50億と共に失踪。工藤は金の流れを追い、徐々に黒幕に迫っていきます。
国際金融、税制をテーマにしていますが、専門知識が無い私が読んでもミステリーとしてとても面白かったです。
あとがきの解説で理解を深めたあと、再読すればもう一度楽しめます。
中盤、失踪者に徐々に迫っていくシーンで宮部みゆき氏の名作「火車」を思い出しました。おすすめ! -
ライブドア事件で、再びこの手の話が注目を集め、重版がかかったらしいですね。
ちょっと時代が古くなってしまってるところもあるので(それだけリアルタイムの空気が書けてたってことでしょう。その時に読みたかった)、是非06版みたいな続編を書いてほしいです。
全体的にちょっと、宮部みゆきさんの「火車」みたいな雰囲気でミステリーとしても、まあまあ(エラそうだな^_^;)。 -
香港を舞台とした脱税指南書でもあった。かなり克明そして専門的内容が書かれている。日本の金融機関の無知を批判さえしている。作者はかなりの国際的な金の流れに精通しているようだ。金にまつわる経済小説でありながら私が好きなノワールの雰囲気抜群。なかなか読みごたえがあった。
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香港を舞台に展開される金融情報ミステリー。
タイトルから専門知識が必要と思われるかも知れないが、
素人の私が読んでも十分理解できる内容だった。
ストーリーがとても面白く、先が気になり一気に読んだ。
一読の価値あり。 -
知識を駆使していろんなことが裏で行われてるのだなーと感心。知ってよかったのか知らない方がよかったのか。。たぶんもう1回読む。そして勉強します。
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実話を取り入れつつ、リアルな金融取引スキームを物語の中心に置いたことで、フィクションとノンフィクションの中間的印象。文句なしの5つ星。