うさぎパン (幻冬舎文庫 た 45-1)

著者 :
  • 幻冬舎
3.60
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感想 : 552
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  • Amazon.co.jp ・本 (219ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344416215

作品紹介・あらすじ

継母と暮らす15歳の優子は、同級生の富田君と初めての恋を経験する。パン屋巡りをしながら心を通わせる二人。そんなある日、意外な人物が優子の前に……。書き下ろし短編「はちみつ」も収録。

感想・レビュー・書評

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  • 小、中と女子校で育ち、共学の高校に通い始めた優子は、大好きなパンをきっかけに、富田くんと仲良くなる。
    とてもみずみずしくて、ピュアな高校生の、心温まるお話だった。
    優子は、義理の母ミドリさんと暮らしているのだけれど、「ままはは」という響きがまったくなく、大学院生の美和ちゃんという家庭教師とも仲良しで、ある日突然、意外な人物も登場して、優子を励まし支えてくれる。
    富田くんとのパン屋めぐりや、些細なけんかも、美和ちゃんとの会話も、何もかもがほんとに微笑ましく、優しくてかわいらしいものがいっぱい詰まったおもちゃ箱のようなお話だった。
    「はちみつ」は、「うさぎパン」のスピンオフ的な短編。
    どちらもほのぼのと癒されます。

  • ☆4

    今年の干支ということもあり、新年に読みたかった作品です。
    私もパンが大好きなので、新しいパン屋さんや普段は行かない街でパン屋さんを見掛けると思わず入ってしまいます。パンってとても魅力的ですよね(*´˘`*)
    作中に美味しそうなパンがたくさん出てくるので、パンを用意して読み始めると更に楽しめると思います♪心温まる素敵な作品です❁⃘*.゚

  • 「目は赤いゼリービーンズ、鼻はレーズンで口がチョコレート。」(p121)ツヤツヤもちもちでこんがり健康小麦肌。私の大好きなうさぎ形のパンを大好きな彼が焼いて手渡ししてくれるーーーああなんという事でしょう。想像するだにときめきが押し寄せすぎてわたしの心の内は鳥獣戯画よろしくうさぎの大群が湧き出てきてマツリダワッショイタッタタラリラ状態になってしまった訳であります。

    初読み・瀧羽麻子先生のデビュー作(厳密には初書籍化作?)の表題〈うさぎパン〉とそのスピンオフ作〈はちみつ〉の2話収録。パンの美味しさを引き立てるはちみつの付け合わせ。最高です。


    〈うさぎパン〉…高校一年生同士の甘酸っぱい…もとい、芳醇で香しいパンがつなぐ青春恋愛物語。主人公である高校生カップルその1〈優子〉と〈富田くん〉と、カップルその2として優子の家庭教師である大学院生〈美和〉と美和が通う大学のゼミの先輩〈村上さん〉というふた組の恋人たちが織りなす成長劇を見守るはなし。
    メインとしては優子と富田くんの瑞瑞しい恋模様をニヤニヤしつつ羨ましいなと思いながら眺めていく訳であり、歳上の同性である美和が優子に大きく影響を与えるという王道を踏まえつつ、なんと途中で幽霊まで登場するというちょっと不思議な展開を迎える。正直この辺のくだりに関してはさらっと流される感じなので「なぜ幽霊が?え?」と戸惑いを感じるのは確かだが、「細けえこたぁ良いんだよ!」と押し切れるくらいの絶対的な爽やかさと感動が心地良い短編。
    徐々に親しくなってきたけどまだ恋人未満の関係時点、いつもよりちょっとだけ遠出した時に富田くんが優子の事を「隊長」(p52)と呼ぶ距離感とかたまんなく好き。
    優子の年齢の割に落ち着いた性格を「ラムレーズン」(p26)を選ぶ女子高生と描写しているのも成る程と思うし(ついでに、優子の友達〈早紀〉の活発で社交的な性格を「マンゴーアイス」(p25)を選ぶ子、と対照しているのも上手いと思う)、「美和ちゃんはわたしのことをゆうこ(なぜか、優しいに子供の子の「優子」ではなくて、ひらがなの「ゆうこ」に聞こえる。そこにどういう違いがあるのか、説明はできないけれど)ちゃんと呼ぶ。」(p16)みたいな絶妙な感覚とか、なんかわかる気がするし、美和の声音とかイメージ出来てきてより物語に没入できる一因になっているのかなと感じた。

    〈はちみつ〉…1話目と同じように恋にまつわる話でありながら雰囲気は随分と違う。若さや不思議さといった面に替わり、落ち着きやしっとりさをまとったはなし。もしやと思ったけど幽霊は出ません。優子と富田くんはニアミス出演しますが。
    大失恋をしたばかりの美和の友人〈桐子〉が主人公。はじめは食事が喉を通らない状態だったが、美和の働きかけと時間がちょっとずつ桐子を前向きにさせ、やがて再びの恋の予感を醸し出しつつのラスト。
    理系研究室の様子や人間像が妙に生々しくリアルに描かれているのもポイント。


    元気と滋養を得られる、まさに栄養成分たっぷりの一冊。
    しかと堪能を致しました。


    22刷
    2024.2.3

  • 久しぶりに再読。初めて読んだときは学生だったので、「うさぎパン」の高校生たちに感情移入したけれど今回は「はちみつ」が心に残った。ほっこり、あったかい気持ちにさせてもらえる一冊です(*^ ^*)

  • 主人公の女子高生、優子とクラスメイトの冨田君との恋人未満の、ちょっと不器用なやり取りに、若いっていいなぁと思いました。パン好きの2人のパン屋巡り。買ったらすぐに、近くの公園で頬張る。菓子パンや、惣菜パンよりも、小麦の味が感じられるハード系なパンが好きというのも、なかなか通だなぁと思いました。2人がパンを食べているシーンは、こちらも幸せな気持ちになれます。

    お話は、優子が3歳の時に亡くなった母親が出てきたり、ちょっとファンタジーな面もあります。母親を通して、父親のこと、義理の母親のことなど、優子からの側面でしか知らなかった2人の別の面を知ることになり、戸惑う優子。もう少し、両親に心を開いてあげてもいいんじゃない、と伝えたかったのかも。そして、自分も、3年間だけだったけれど、優子を育てられてよかったという感謝の気持ちも。成長した娘に伝えたいことがあって、神様にお願いして出てきたのかしら。

    さわやな、甘酸っぱい青リンゴの感じがする本だなぁ、と思いました。

  • いいなぁ・・・放課後のパン屋めぐり。
    富田君と優子みたいにかわいいものではないけど、
    ひそかに私も近所のパン屋めぐりをしている。
    今、お気に入りのパン屋さんが、アトリエ みたいなとこで
    本を読んでてちょっとうれしかった(*^^)v
    うさぎパンはなかったけど・・・・

    • まろんさん
      かわいいかわいい恋ですよね~♪
      彼女のために、何個も何個もうさぎパンを焼く彼。。。きゅんきゅんしてしまいます。

      ああ、noboさんがご近所...
      かわいいかわいい恋ですよね~♪
      彼女のために、何個も何個もうさぎパンを焼く彼。。。きゅんきゅんしてしまいます。

      ああ、noboさんがご近所だったら、張り切ってパン屋さんめぐりのお供をするのに!
      (あ、けっして、きびだんごをくださいとか
      ミニクロワッサンをください、とか言いませんよ~)
      2013/02/21
    • kuroayameさん
      この本、好きな本の中に入っていて、図書館借り手よみ、ほのぼのさが好きで購入したんです♪。レビューを拝見させていただきとてもうれしかったです★...
      この本、好きな本の中に入っていて、図書館借り手よみ、ほのぼのさが好きで購入したんです♪。レビューを拝見させていただきとてもうれしかったです★。
      2013/02/22
    • nobo0803さん
      まろんさん

      したいですね~一緒にパン屋めぐり!!
      うさぎパン焼いてくれる富田くんいいですよね(*^-^*)

      kuroayameさん

      瀧...
      まろんさん

      したいですね~一緒にパン屋めぐり!!
      うさぎパン焼いてくれる富田くんいいですよね(*^-^*)

      kuroayameさん

      瀧井さんの本は、ほのぼのしていてかわいい本が多いですよね!(^^)!
      2013/02/22
  • 我が家の朝はパンで始まる。
    戦中生まれの父がパン党なので、母は毎日パンを買いに走る。
    父の好みはふわふわの、懐かしい感じのするクリームパンやコルネやジャムパン、練乳ロール、あんぱん。甘酸っぱく煮たチェリーの載ったハイカラなデニッシュもお好みだ。

    タイミング良く、焼きたてのパンが買えたりなんかすると、夕飯前にコーヒーと一服だの、食後のおやつにコーヒーと・・・だのと欲張り、結果アンパンマンのような真ん丸い顔をしている。

    もちろん私も母もパンは好きだけど、どちらかといえば全粒粉の、くるみやドライフルーツを練りこんだ香ばしく固めのパンに手を伸ばすことが多い。「うさぎパン」のヒロイン優子の好みに近いかもしれない。

    高校生の優子は継母のミドリさんと暮らしている。
    生みの母の記憶がほとんどないこともあり、ミドリさんとはうまくやっている優子だが、それまで通っていた中高一貫の女子校を離れ、共学へ進むも成績が思わしくない。
    そこに紹介されてきた家庭教師、美和ちゃん。一見頼りなげな彼女ですが先生としては優秀で優子との相性もよく・・・。

    優子と富田くんのパン屋さん巡りデートや、美和ちゃんの彼氏を交えたダブルデート、なんだか青春っぽくて羨ましくなります。ふわっと甘くて、バターの香りがするような美味しいお話。

  • 青春だなぁ、と思った。

    パンが好きなので無性に食べたくなり、帰り道にあるパン屋さんを巡った。いつもと違う甘いパンを食べて、ほっこりした。

  • 高校生の恋の話って聞いてるだけで幸せになる、美和の言う通り、もう読んでいる間中私の顔は真っ赤でひとり照れていたに違いない。誰もいない深夜に読んで正解だった。
    ただこの作品はパンの描写が多くパンの匂いや温かさをふわりと感じて、深夜に何かを食べずにはいられなかったのが困った所だった。
    母の愛の強さが優子に突然不思議な体験をさせる。すべての真実を知った時、優子は何を想い、何を思い出すのか。誰の心の中にも「幸せのうさぎ」幸せのかけらがあると思う。

    スラスラと読める可愛い本。ほっこりしたい人にはおすすめ。ガッツリいきたい人には物足りないだろう。

    同時収録の『はちみつ』。誰にでもある失恋の経験。その乗り越え方。懐かしい痛み。吉田先生の人気。私は『はちみつ』の方が好きだな。

  • 先日、おいしいパン屋に出会ったので、衝動的にこの本を手に取りました。
    ささやかな幸せなをもたらせてくれますよね。

    昔々、母が買ってきてくれたチョココロネを思い出しました。もう、そのお店は無くなってしまいましたが。あの時の小麦の香りが蘇ってました。

    :) -きみかげ-

  • 可愛くて、温かくて、優しいお話でした。
    表紙の可愛さに惹かれて思わず衝動買いしちゃった本ですが
    お話も義母や友達、家庭教師の美和ちゃん
    それから、富田くん主人公の優子ちゃん
    みんなに癒され大好きなお話になりました。
    うさぎパンも想像するだけで愛らしい
    温かな美味しそうなパンで私もアトリエのパンを食べてみたいです。

    スピンオフのはちみつもかわいいお話で
    すっかり瀧羽 麻子さんのお話のファンになりました。
    また違うお話も読んでみたいと思います。

  • 自分が好きな物が大好きな人も好きなんだって、とても幸せですよね。
    それが美味しいものだったら、ますます幸せ。
    ゆうこちゃんが富田くんと食べたパンは、とても幸せな味だっただろうな。

    • まろんさん
      自分が好きなものが大好きなひとも好きなんだって、とても幸せ。。。
      それが美味しいものだったら、ますます幸せ。
      大大大賛成です♪
      首が痛くなる...
      自分が好きなものが大好きなひとも好きなんだって、とても幸せ。。。
      それが美味しいものだったら、ますます幸せ。
      大大大賛成です♪
      首が痛くなるほど、うんうん!と頷く私でした(*^_^*)
      2012/08/26
    • doroppo4さん
      首が痛くなるほど分かってくださって、心がぽわんと暖かくなりました。ありがとうございました。寒い夜です。どうぞ暖かくしてお休みくださいね。
      首が痛くなるほど分かってくださって、心がぽわんと暖かくなりました。ありがとうございました。寒い夜です。どうぞ暖かくしてお休みくださいね。
      2020/12/19
  • お嬢様学校育ちの主人公・優子が
    高校に進学し出会った
    気になる男子・富田くん。

    お互いパンが何より好きだったことから意気投合し、
    放課後のパン屋巡りに精を出す
    恋人未満な二人。

    そんなある日
    ある女性が
    優子の前に現れて…



    穏やかで優しい
    優子の義理の母親のミドリさん。

    実の母親で
    優子が幼い頃に病死した
    聡子さん。

    大学院生で童顔の家庭教師・
    美和ちゃん。

    パン屋を開業するために離婚した
    富田くんのお父さん。

    体育会系特有の
    サバサバした性格の
    優子の親友、早紀。


    など、
    あたたかい人たちに支えられ、
    思春期の少女が成長していく過程と

    ささやかだけど二度とはない日常を
    みずみずしい感性で描いた
    あったまるこな小説です。




    ふっくらとしたクロワッサン。

    ぱりっとした表面の小さな丸いパン。

    雑穀入りで
    ゴマのまぶされた細長いパン。

    つやつやした
    りんごのデニッシュ。

    ハーブを練り込んだパン。

    シンプルなバターロールと
    黒ゴマののった
    まんまるのあんぱん。

    そして昔懐かしい
    動物の顔の形をした
    パンダパンやカニパン。


    ゆったりとした時間が流れる
    ぽかぽか陽気の公園で食べる
    できたてのパンの描写に
    もうヨダレたらたら!(≧∇≦)



    焼きたてのパンは、
    色といい
    匂いといい歯ごたえといい、
    何かしら人を励ますような
    善意に満ちていて、

    食べているうちに
    お腹の底から幸せになってくる♪


    自分が選ぶもので
    本来、体は作られるんですよね。


    食べたものは
    すべて
    自分の一部になる。

    こうありたいと願い、
    命を慈しみ食べる行為こそが
    明日の自分をつくっていく。



    どことなく
    瀬尾まいこさんを意識してるのが分かるし、
    まだまだストーリーの練り込みも掘り下げも
    人物描写も浅いんやけど、

    自分もパン屋巡りが趣味なので
    パンへの愛が十分に感じられたのと
    飾らない素直な文章は
    読みやすくて好感が持てました♪


    まだ若い作家さんみたいなので
    期待も込めつつ、
    他の作品もまた読んでみたいです。

    • 円軌道の外さん

      まっき〜♪さん
      フォロー&お気に入りポチ&
      それにコメントまで
      ありがとうございます(^O^)

      共感してもらえて嬉しいです...

      まっき〜♪さん
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      ありがとうございます(^O^)

      共感してもらえて嬉しいです(笑)

      自分は根っからの
      食いしん坊体質なんで、
      食べ物が出てくる小説に目がなくて、

      この小説も
      タイトル見た時から
      絶対お腹が空いてくる話なんやろなぁ〜って
      読む前から
      ドキドキしてたら
      案の定でした(笑)


      好きを通じて
      自分も
      いろんな人たちと
      話してみたいんで、

      お気軽に
      コメント貰えたら嬉しいし、
      こちらこそ
      よろしくお願いします(*^o^*)
      (返事は必ずお返しに参ります笑)


      2012/07/14
  • ゆうこの日常を美味しいパンと一緒に穏やかに楽しむ本かと思っていたら!!
    途中のスパイスに えっ?! と声が出てしまった

    私もパンが好きなので、アトリエに行ってみたいと思いました

  • 世の中に必要なものしかなかったら、とんでもなく殺風景なことになるわよ。

    そのひとのことで頭がいっぱいになるような、そんな相手に出会える確率って、そんなに高くないのよ?

    知っている場所は限られているものですよ。

    きっかけがない限り、なかなか外には目が向きにくい。

  • 私最近色々あって、この本を読んでぽろぽろ涙がでました。辛かったけど、なんとか前を向けそうです。素敵な本だったありがとうございました。今日は行きつけのカフェに来てるので、帰りにパンを買って帰ろうと思います!

  • 連絡 青春 食事 家族 友情

    うさぎパン
    パンが大好きな2人のとても可愛らしい恋愛模様を描いた話
    登場する家庭教師や母親等全てが素敵な人柄でした。

    ハチミツ
    うさぎパンと主人公は変わりますが、家庭教師の美和さんは引き続き登場。こちらは失恋から始まる物語ですが、柔らかさや温かさは共通です。
    舞台の地名は出ていませんが、おそらく神戸なのかなと。きれいな景色が浮かびました。

    短めの話でさくっと読めてほっこりするお話でした。

  • 表紙とタイトルがとてもかわいい一冊。
    作中に出てくる食べ物がとてもおいしそう…!

    「うさぎパン」
    優子と富田くんの関係に久しぶりに本を読んできゅんとしてしまいました。
    放課後のパン屋さん巡り…!高校生の恋愛がとてもかわいい!
    優子の出生とうさぎとの関係。2人のお母さんからそそがれていた愛情。じーんときました。

    「はちみつ」
    「うさぎぱん」に登場する美和の友人桐子の失恋のお話。独特の空気を持つ吉田先生が素敵です。
    最後のくるみパンとはちみつがおいしそう…!

    心がほんわかしてくる作品でした。

  • 嫌いな登場人物が1人もいない、全体的にほんわか温かくて優しい物語でした。
    パンが出てくる小説って、多幸感に溢れてる物語が多い気がします。

    実母でも継母でも、愛情を持って育てられた主人公の青春を、そばで見守りながら一緒に甘酸っぱさを味わえました。
    読み終えた後は、美味しいパンを食べたくなるお話です。

  • 嫌な登場人物もいない、パンが食べたくなるような心温まる小説。
    明日は隣町のパン屋に行ってみようかな……

  • 瀧羽さん作品3作目。デビュー作と聞いて、原点からと思い読んでみました。高校生の淡いピュアな恋のお話……ふと「耳をすませば」を思い出させるような高校生の恋のお話。。…だけかと思って読みすすめていくと、意外な展開に。続きがあったら読んでみたいと思ってしまいました。。他1作「はちみつ」は、うさぎパンのスピンオフ的な物語。こちらは大人の恋の話。どちらかというと こちらのほうが好き。どの作品も、主人公の人柄とか心の動きを繊細に表現していて、心の温まる作品でした。

  • 可愛かった!
    持ってる簡単な語彙で説明すると、耳をすませばのパン屋ver.のそしてバトンは渡された的な作品。
    優しい世界かつ美味しそうな表現でサラッと読めて幸せな心地になれます。
    好きなパンを用意して読むと更に良いかも

  • 本のタイトルと表紙が可愛いくて読んでみたら 私好みのホッコリするお話!
    放課後にパン屋さん巡りするなんて 羨ましいな

  • パンの香りがしてきそう〜
    心の奥底が温かくなった

  • ちょっとファンタジーのある優しい物語。
    ファンタジーの世界が出てきたときは あまりに現実味がなく あれ?と思ってしまったけど 読みすすめるうちに展開が気になってあっという間に読み終わった。最後は泣けた。
    「ハチミツ」も優しくて続きが気になる終わり方で私は好きだった。

  • 実は期待していなかった。
    でも途中、え!と思う展開が結構あり、ドキドキしたり、切なくなったり、寂しくなったり、温かくなったり、こんなに色々な感情を楽しめる本は久しぶりでした。
    これはちょっと、人におすすめしたいかも。

  • うさぎぱんがどうしてうさぎぱんなのか、わかった瞬間に涙が止まらなくなった。

    優しい物語です。疲れた時に読んでください。

  • 「うさぎパン」はやわらかで、やんわりした物語でした。幸せを感じられるような作品ですね。裕福でありながら、家族関係がちょっと複雑なのが物語をぐにゃりとさせていないところかもしれない。ヒロインの優子はふつうにちゃんとした子で、まるいイメージなのがいいです。つまり、とげとげしたところがないのが、ヒロインにもいえるし、本作品全体にもいえることで、そういうものがいいよね、っていう作者の価値観のあらわれでもあると思うところでした。
    つづく「はちみつ」では、序盤からちょっと苦しいヒロインの心理が描写されますが、やっぱりクライマックスに持ってきたものはそこだね、っていう、明るいものをみる作者の目だとか価値観があらわされているような気がしました。明るさは作者の願いかもしれないですが、文章のトーンからして、作者の生活から出てくるもののようにも読めたのですが、どうなんでしょうね。
    比喩はほとんどないけれど、描写に、生活を大事にしているひとの豊かな感性を感じました。鋭いがゆえに冷たい感性ってよくあると思いますが、そうじゃない温かな感性がこの小説にはあります。

    ああ、パンがたべたい。たべたくなった。

  • 本屋さんでそのタイトルに目が留まり、うさぎ好きとしてはおもわず読まずにはいられなかった作品。「うさぎ」と「パン」という言葉の組み合わせがいかにも可愛らしく、温か。

    そしてそのタイトル通り、内容もとてもほのぼのと温かい心地のするものでした。高校生の優子を中心に廻る、特別じゃない日常の物語。どこかすぐそばにあるような、そんな普通の日常が、読む者の心をじんわり温かくさせてくれる作品でした。

    個人的には、書き下ろしの短編「はちみつ」により感情移入できたような気がします。同世代の女性の物語だったからかな。自分は気づかなくても、自分のことを優しく見守ってくれている人はいる。そんな想いを抱かせてもらいました。私も、そうであったらいいな。願わくば、その優しさに気づける自分でありたい。

    うさぎパン、どこかにあったらいいのにな。

  • ふわふわ~とした本。

    最近、気づいたのですが私はガシガシしたボリューミーな本が好きなので自分の好みにはあってなかったみたいです。

    だけれど、「自分的に面白かった本」には絶対ランクインしてきます。
    例外に面白かったです。

    そして、うさぎパンは幻冬舎から出して正解だったなぁ、と。
    このふわふわした、繊細な感じは幻冬舎のサラサラした紙質と相性抜群ですね。

    ふわふわ~サラサラ~

全552件中 1 - 30件を表示

著者プロフィール

1981年、兵庫県生まれ。京都大学卒業。2007年、『うさぎパン』で第2回ダ・ヴィンチ文学賞大賞を受賞し、デビュー。
著書に『ふたり姉妹』(祥伝社文庫)のほか、『ありえないほどうるさいオルゴール店』『女神のサラダ』『もどかしいほど静かなオルゴール店』『博士の長靴』『ひこぼしをみあげて』など多数。

「2023年 『あなたのご希望の条件は』 で使われていた紹介文から引用しています。」

瀧羽麻子の作品

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