ウツボカズラの甘い息 (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 2479
感想 : 219
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  • Amazon.co.jp ・本 (552ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344428027

感想・レビュー・書評

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  • 自分が信じていると思っていたものががらがらと崩れていく瞬間は主人公側、読者側両方の立場から味わえた!
    とにかく、痛快でした。

  • 一気読みしました。後半想像していなかった展開が面白かった!のに、うーん…最後がっかり。
    文絵さんは一体どうなってしまったのか気になります。あまりに乱暴な終わり方に思えました。残念です。

  • スリリングな展開に読む手か止まりませんでした。文句なしに面白かったです。

  • 初めての柚月裕子作品。
    ぐいぐい引き込まれて、一気読み。
    どんでん返しにハラハラしながら、最後まで楽しめた。

  • 柚月さんの本、初読み。面白かった。精神的な原因で激太りした女性の心の闇から物語は始まる。久しぶりに再会した同級生から持ち掛けられた仕事で美しく生まれかわった女と軽井沢で起きた殺人事件。どう繋がるのか全くわからない。事件を調べていくと何人もの関係者が他の事件にも関わっていることや死亡している事がわかってくる。芋づる式に出てくる事件と展開が読めない面白さ。読み応えのあるミステリーだった。

  • 主人公の文絵に言葉巧みに加奈子に近づき
    何か怪しいと思いつつも加奈子にどんどんと
    引き寄せされていく光景がとても上手いなと思い、
    人はこうやって騙されていくのかと冷静に見ることが出来ました。
    そしてついに警察からの捜査が徐々に二人の元に近づいて来きて
    またストーリが加速されて引き込まれてしまいました。

    中盤を過ぎてからは真相に迫りますが、
    予想していた展開とはまるで違っていたので
    また面白くなってページを捲る手が止まらず一気読みです。
    まさにこの小説のように上手く騙されてしまったようです。


    このタイトルにもあるようにウツボカズラのように
    自分の手は染めずに他人に成りすまし、甘い話で獲物を引き寄せて、
    お金を搾り取るだけ取ってしまう。
    そして不要になった物は処分してしまうという恐ろしい行動の連鎖。
    犯人がここまでになった要因の一つに
    生い立ちが描かれていますが人は生きる環境でこんなにも
    歪んだ人生を送ることになってしまうのかと思うと怖い
    と思うと同時に哀れだとも感じでしまいました。
    そして何一つ信じるものが無く、
    ただお金だけが裏切ることなく信じれるものというのも
    悲しい結末だと思いました。

    犯人の本性も凄いことですが、
    それに負けない刑事の捜査への信念、
    文中にもありますが、
    俺たちの仕事じゃ、犯人を捕らえて被害者の無念を晴らすことだ。
    その任務を担っている刑事が、仏を見られないでどうする。
    という言葉が印象的でした。

    分厚い本でしたがテンポ良く読めてスリリングに楽しめた一冊でした。

    柚月さんの作品は何冊か読んでいますが、
    一瞬男性の方が書いているのかと思うくらいに
    骨太でしっかりとして重厚な構成になって読み応えがあるので、
    この作品を読んで更に他の作品も読みたくなりました。

    この本の解説で松井玲奈さんが書かれていますが、
    分かりやすい解説で女性らしい解説で好感が持てました。
    映像化するならば彼女が刑事役をということに一票です。

  • 久々にサスペンス。
    ちょっと大掛かりなトリックだけど、予想外の展開で面白かった!

  • 読んでいる箇所の情景が頭に浮かび、自分にはとても読みやすい作品でした。松井玲奈さんの中川刑事も確かに良いかもしれませんね!

  • 専業主婦のリアルな心情とか、親近感がわきました。自分で稼がないから旦那さんに食べさせてもらってる感が強くなり、なんだかへりくだってしまうところとか。そこにつけ込まれての化粧品販売詐欺。私もこの主人公の立場なら同じ過ちに落ち入りそうでゾッとしました。違うところは痩せてもキレイにはならないところ、ですね。

  • 中盤、二つの物語が合流してからは一気読み
    やはり面白かった

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著者プロフィール

1968年岩手県生まれ。2008年「臨床真理」で第7回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し、デビュー。13年『検事の本懐』で第15回大藪春彦賞、16年『孤狼の血』で第69回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)を受賞。同作は白石和彌監督により、18年に役所広司主演で映画化された。18年『盤上の向日葵』で〈2018年本屋大賞〉2位となる。他の著作に『検事の信義』『月下のサクラ』『ミカエルの鼓動』『チョウセンアサガオ咲く夏』など。近著は『教誨』。

「2023年 『合理的にあり得ない2 上水流涼子の究明』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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