陽気なギャングが地球を回す: 長編サスペンス (ノン・ノベル 755)

著者 :
  • 祥伝社
3.84
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本棚登録 : 4686
感想 : 662
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  • Amazon.co.jp ・本 (260ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396207557

感想・レビュー・書評

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  • スカッとする!

  • 「犯罪者側を主人公にして犯罪ものを書く」って存外に難しいんだな~、というのが正直な印象。それは、犯罪ものを山ほど書いてるこの作者をもってしても。
    端的に言えば、私は主人公達へいまいち感情移入できなかったんだと思う。それは「この犯罪がうまくいってほしい」という方向でも「いっそのこと捕まってしまえ」という方向でも。
    純粋に犯罪ものとしてはなかなかトリッキーだし、話の流れもきれい。ちょっと期待を大きくして読み過ぎたのかもしれません(^_^;)

  • テンポよく展開も面白かったが、他の作品にあるような心が温まったり、

    感動を覚えるシーンが欲しかった。

  • チャプター毎の冒頭に出てくる、辞書風の頭書きは大好き。
    クスッと笑ってしまったり、考え込んだり。まさに伊坂ワールド。

    作品は私の好きなタイプではないです。
    あからさまな伏線、安易な展開、読めてしまう結末。
    けど、キャラクターの魅力度はやっぱり高い。
    話の起点や、ギャングになるまでの突拍子のなさも、人物同士の掛け合いも、さすが。

    好きでないジャンルの作品でしたが、どうにも疲れて途中でやめず、比較的さくっと最後まで読んでしまえたのはさすがです。

  • 260ページ
    登場人物の会話がとても軽快で読んでいて心地よかった。それぞれのキャラクターもはっきりしており、読んでいて想像が膨らんだ。後半部分では裏をかいてくるだろうなというのは予想できたが、どのような方法で裏をかいてくるのか楽しみだった。前半の出来事が上手く伏線になっておりキッチリと物語が終わった感じがした。

  • 素直に楽しめました。ストーリーも登場人物もアヒルと鴨よりこっちのが好き!

  • 一人一人が能力を持っていて、それで支え合ってチームだっていうのがとても好きです。
    銀行強盗中に演説しちゃう響野さんがかなりツボでした。
    いつも完璧成瀬さんはかっこいいし、犬みたいな久遠くんはかわいいし、紅一点の雪子さんもかっこかわいいし。
    映画も見てみたいなと思いました。

  • 巻き戻せないビデオデッキより使えないカメラ、警察マニアの偽制服、ドストエフスキー・カー、警察による防犯訓練。伏線が上手に使われて感心する。物語が痛快であることを補強してくれるよいツールになっているけど、あくまでメインは物語、台詞回しの気持ちよさだと思う。

    4人はそれぞれが特殊な能力を持った銀行強盗のプロ。ある日強盗直後に別の強盗に遭遇し、戦利金を奪われてしまう。奪還に動くが息子のいじめ、死人、裏切り等てんこもり。最後まで姿を現さない敵のボスと成瀬の裏のかきあいの果て、上記伏線が効力を発揮したって感じ。

  • 嘘を見抜ける男成瀬、演説の達人響野、スリの名人久遠、正確な体内時計を持っている雪子。必然な偶然が重なり4人は銀行強盗となった。今回の強盗も今までどおり順調に進むはずが、途中で思いもかけない事故が起き、せっかく手に入れた4000万を奪われる。ギャングの名が廃る!と奪われた4000万を奪い返そうとするのだが事態はますます悪くなっていく!
    ザッツエンターテイメント!とっても楽しい作品でした。キャラクターの個性が際立って面白く、会話のテンポがとてもいい。田中の考える馬鹿げた商品が、ラストではにんまりするほどの活躍。使えない物として出てくるのだけど、後で役立つに決まってる!とわかってて、やっぱり~!と思えるのが、自分まで計画に参加しているようでワクワク。4人がお互いを信頼しあい、尊重しあっているのが伝わってきて、安心感もあってよかった。今作では雪子の立場上、特性が控えめだったけど、次回作ではどうかな?とにかく楽しんで読めたけど、台詞が多いので、時々誰が誰にしゃべってるのかわからなくなってしまったのが難点。これは読者の方に問題ありか?

  •  以前知り合いの日記でプッシュされていたのを見て購入、したはいいものの、なかなか読み進める機会がなく放置していたもの。
     ノリの軽い銀行強盗もの。他人の嘘を見抜ける男と、スリの天才と、正確な体内時計を持つ女と演説の天才とが組んで強盗をする話。それに他の強盗(現金輸送車ジャック)とか殺人とかがからんでくる。
     主人公側が絶対的な正義というわけではなく(だって強盗してるから犯罪者だし)、かといって完全な悪者ではないというのが面白いし、最後に主人公側が勝つ(という表現もどうかと思うが)というのも読んでいて分かるからやっぱり安心する。時代劇的な流れだな、と。
     いや、普通に面白かったです。途中まで読んだら面白くて止まらなくなる。仕事の休憩時間にちびちび読んでたんだけど、途中からは止められなくて家で読んだもの。
     設定とか物語の筋とかそれも面白かったけど、登場人物のやり取りがテンポが良くて読みやすい。
     何より、綺麗に伏線を張ってそれを綺麗に拾っていく。ラストに驚きはないものの「あれがここで生きてくるのか」と感心した。
     抜粋。

    「君の電話は盗聴されていたから、詳しい説明はできなかった。それに」
    「それに?」
    「君を驚かせたかった、というのもある」

     驚かせる度合いが違いすぎる。

    06.04.20

    再読。
     三冊目が出たというので一作目から読み返し。
     やっぱりテンポよくて面白い。さくさく読める。改めて読み返して、伏線がいろいろちりばめられているのが分かるから、すげーなーって。安心して読める話。
     詭弁を打つ人間は大好きなので、響野さんが好きです。スタートの合図に「ロマンはどこだ」って呟いてみたい。
     抜粋は前回とは違うところから。

    しまいには「トカゲの行列なんて見たかったか?」とまで言う。見たいに決まっている! トカゲの行列なんだぞ。

     これは成瀬が悪い。

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著者プロフィール

1971年千葉県生まれ。東北大学法学部卒業。2000年『オーデュボンの祈り』で、「新潮ミステリー倶楽部賞」を受賞し、デビューする。04年『アヒルと鴨のコインロッカー』で、「吉川英治文学新人賞」、短編『死神の精度』で、「日本推理作家協会賞」短編部門を受賞。08年『ゴールデンスランバー』で、「本屋大賞」「山本周五郎賞」のW受賞を果たす。その他著書に、『グラスホッパー』『マリアビートル』『AX アックス』『重力ピエロ』『フーガはユーガ』『クジラアタマの王様』『逆ソクラテス』『ペッパーズ・ゴースト』『777 トリプルセブン』等がある。

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