古代ギリシャのリアル

著者 :
  • 実業之日本社
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感想 : 83
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408133621

感想・レビュー・書評

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  • 作者の方が聖闘士星矢でギリシャ神話に目覚めたという経歴なので、そこに興味を持った人はとても楽しめると思う。ちなみに私は楽しみました!

  • 阿刀田高「ギリシア神話を知っていますか」の取っつきやすさにアカデミックの風味と最新の知見を付け加えた、大変お得な一冊。文章も軽妙で読みやすく、内容は「へぇ」に満ち溢れる。今後も同様のテーマで著作されるということなので期待したい。

  • 西洋美術には格好の娯楽として欠かせないギリシャ神話。冒頭から「西洋世界」のベース、の前提(と私たちが思っている)イメージをひっくり返し、ぐっと読み込ませる作品。1ページ毎に山のような脚注、出典の記載…と、そのページで読み切れちゃう痒いところに手が届く仕様。ギリシャ神話に興味が出て来ても何を読んだらいいのか分からなかったのだけど、それについても成る程な、そりゃー多岐に渡って語り継がれてるんだからどれから読んでもいいんだなと。
    文体は軽いながらも歴とした専門書。初心者にも優しく、たくさんの興味と納得を持たせてくれる素晴らしいものでした。
    SNSでまとめを含めて読んでいる側として、途中まで「え、こんな素晴らしいんだけどお行儀良く終わっちゃうの?やっぱり電子と紙の世界の隔たりは分厚いの?そういう意味でも初心者向け?」と思ったら。最後の最後でこれぞ藤村一味!むしろ本題!とガッツポーズを取らざるを得ない。
    一つだけ残念なのが、カラー写真資料を1ページだけでも挟んでほしかったなというもの。冒頭で色の話があるのに、その写真は表紙折り返しに一つだけ…。や、表紙のイラストでもイメージはつくんですけどね。

  •  思ってたのと違う……! 古代ギリシャ神話のリアルだった。いや、その当時の人がギリシャ神とどうつきあってたって意味ではリアルなんだけど。

  • 発売日直後に買ったのに全然レビューを書けていませんでした。。ギリシャ神話に触れたことがない初心者さんよりも、ギリシャ神話にある程度触れたことがあってだいたい分かっているよ!という方にお勧めしたい本です。私もギリシャ神話のことは昔取った杵柄で少しは知っているつもりでしたが、それでも藤村シシンさんが紹介してくれる一つ一つの事柄が新鮮で読んでいてとても楽しかったです。

  • 西洋世界のルーツとされる古代ギリシャ。もし、この前提が崩れたら、相当な衝撃じゃないですか???

    この本では、現代の私たちが持つ古代ギリシャのイメージが、実は「そうであってほしかったギリシャ」(P23)であって、ほんとは違うんじゃない?という問題提起から始まります。

    カラーの勉強の中で、「ギリシャ神殿は、もともと真っ白じゃなくてカラフルだった」って習いましたが、いつから、なぜ、「白いもの」になったのか?というところが、大変おもしろく読めました。

    古代ギリシャ人の色彩のとらえ方にも驚きました。えぇぇ?!と言いたくなるような表現が紹介されてますが、ちゃんと理由があってのこと。色のとらえ方がこうも違うとは。

    ページ数を割いている神話は、他でも読んだことがあるものが多かったけれど、ヘルメスの誕生日など、細かい部分で興味をひかれるとこあり。

  • ハレイオス・ポテールのくだり面白かった。
    ハリーポッターの古代ギリシャ語訳なんてあるのだなあ(´ー`)

  • 借りたもの。
    タイトル通りの内容を、分かりやすくかつ今様の言葉で書いている良著。
    オウィディウス『変身物語』以前の古代ギリシア神話についての言及、現在の遺跡のイメージが後世に拠って作られたイメージであることから始まり、神々の姿やその背景にある思想についてまで、幅広く簡潔に紹介。
    履歴書風の神々プロフィールと口語調のエピソード群。
    最近多い、何番煎じか分からないコミック調の雑学本にはない内容が嬉しい。

    文化面もわかりやすく紹介されていた。
    古代ギリシャ人が行っていた神々への供犠の内容も箇条書きで紹介。
    そしてツイッターで話題になった「古代ギリシャの壁画の文字を読むために古代ギリシャ語を勉強した結果wwwwwwwww」も言及……
    出典一覧もしっかりしていて感動。

    ギリシア神話についての話が多いのは、それだけ古代の人々にとって神々が身近な存在であったことを感じさせる。
    古代ギリシャ人と日本人の親和性――神々への信仰が生活様式、慣習として浸透していたことを指摘。多神教とはそうしたものなのかも知れないが。

    とにかく、読みやすくて内容の濃い本だった。

  • 購入
    発売日に買って即日読了してたのに記録するの忘れてた。
    読みやすく分かりやすく、なおかつしっかりと学術的に書かれた古代ギリシャ入門書。よくわかる○○系の本にありがちな「このエピソード、出所はなんなの」に答える参考文献と注釈はまさに痒いところに手が届く。
    大人はもちろん中高生でギリシャ神話に興味があるひとに全力でおすすめしたい…うちの館では買えなかったけど…だれかリクエストいれてくれ

  • HISTORIAの読書ブログつながりで。興味深いエピソードがてんこもり。パルテノンが一度爆破され、復建されてたとは知らなかった。また、なんとなく一個のギリシア神話という確固とした軸があるのかと思っていたけど、最高神の位置付けすら差異があるような、うちの都市が一番◎◎神に愛されてるんだ!と主張しあうような、自由で多様性に富んだものだったとは。地理的のみならず、時間軸でも、古代ギリシャの原典群に、古代ローマのレイヤー、ルネサンス期のレイヤーなどがかけられ、現代に語り継がれている、と。オリンポスの神々で惹かれたのは技術に生きるヘファイストス、知恵で渡り合うヘルメス。あとがきにもあるように、「青い空、輝く海。美しき白亜の神殿、パルテノン」という古代ギリシャのイメージを、「古代ギリシャ!プロンズ色の空、ワイン色の海。美しき極彩色の宝物殿、”百足(ヘカトンペドス)”」(p.264)と心地よく覆してくれて。ただ、素人考えから最後の一個。生きるために働くことは卑しいと考えていたのならば…。古代ギリシャ人はどうやって収入を得て、裕福な暮らしをしていたの??というのが、この本からはうかがい知れなかった。

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