微笑む人

著者 :
  • 実業之日本社
3.08
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本棚登録 : 1179
感想 : 252
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784408536071

感想・レビュー・書評

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  • この手のフィクションだけどノンフィクション風に書きました!的な書き方が苦手でいくら話が面白くても好みじゃないからつまらなく感じてしまった。
    貫井さんのお話、好きなのになぁー勿体ない!
    結局終わり方もよくわからないし、もやもやが残るし。
    三高で完璧で穏やかな男が妻子を「本を置く場所が欲しかった」という理由で殺すなんてどうしたの?!サイコパス!?と序盤は面白かったけど、最終的には全く違う話が出てきたりよくわからない。うーん。苦手。

  • 図書館で借りた本。イケメン・高学歴・メガバンク勤務の男が美人の妻と3歳の娘を川で溺死させて逮捕。動機は本を置くスペースがなくなり妻子が邪魔になったから。と供述。この犯人について本を書こうとする作家が犯人の人生を取材し人間性を探ろうとする話だが、最後は違う話になってしまって肝心の事は分からないまま終わってしまった。

  • 不可解な動機で母子を殺した仁藤。
    その過去と真実を探る小説家のノンフィクション風の小説で、最初から最後まで楽しめました。
    仁藤のサイコパスっぷりが少しずつ露呈していって、どのように帰結するのかな?と思っていたのですが、まさかのあのラスト。深いなあ。
    他人が心の中で何を考えているのかなんて、言われるまでもなくどうしたって分からないんですよね。
    理解できる結末なんてのも、フィクションの中にしかない。
    私たちは、自分にとってわかりやすいストーリーを都合よく作り出しながら生きているのだなと突きつけられました。
    当たり前のようだけど、それってなんて恐ろしいことなんだろう。
    虚像だらけの人間関係で、誰を、何を、信じたらいいのか。
    暗闇に突然置き去りにされたような結末に呆然となりました。

  • 人のことなんて、本人にしかわからないっていう話。(略しすぎだけど・・・)

    本を置く場所が無くなったという動機で妻と娘を殺害した仁藤。
    彼は周囲からの評判がすこぶるいいが・・・

  • 結末ギリギリまで一気に読み上げるほど引きつけられたが、最後の最後で何とも言えない結末になってしまい、どういうこと?犯人は?ミステリーじゃなくて人の心理について投げかけるの?と消化不良になってしまった。
    途中まで真犯人までどうやって導くのか楽しみにしていてのに肩すかし…。

  • 結局、仁科が犯した殺人事件って何件なんでしょう?小学生の頃からの周辺での事故も全て彼の仕業!?当事者たちから話を聞きながら、推理していくんだけど…。人によって仁科に対する印象の良し悪しに差があって、恐怖に思えビクッとさせられる。

    最後は、きっぱりとした答えのないまま終わるんだけど。…これは、落胆する人多いよね。´д` ; 私は、まぁ、そんな予感してたし。物語は引き込まれたので、満足してます。

  • サイコパスはこういう思考なのだろうか。

  • #読了。妻子を水難事故で亡くしたと思われたエリート銀行員が、警察の取り調べに対し「本が増えて家が手狭になったから、妻子を殺害した」と自供する。これが本当の動機なのか?ある作家が、彼の過去を調べて行くと彼の周囲で不自然な失踪や事故死が。。。犬やショウコとの関連がもう少し出てくれた方が。

  • これは絶対にミステリーじゃない。新しい試みもいいと思うし、前衛的、革新的、斬新などの評価も頷ける。だけどこれは絶対にミステリーじゃない!途中までミステリーの書き方で物語を書いているのに、最後だけ急に文学的になっちゃう。そのバランスの悪さが最悪。これは誰だって白黒ハッキリしろよって思うはず。書き方がそういう書き方だからしょうもない。貫井徳郎の良さはそんなところじゃない。もっとエグいの読ませて欲しい。ミステリーで勝負してほしい。洒落っ気はいらんし、瀟洒な物語なんて期待してないから、もっと地を這い土を舐めるような雑草のような人間のわっるーい部分を垣間見たい!
    テーマは主観と客観。もしくは客観視の主観性っていうのかな。てかミステリーにテーマとかいらん。

  •  いわゆる、サイコパスなる能力の人間の犯罪なのだろう。良い人を装える、自己中心的な人間、しかも、行動と感情を分離して行動することができる人間。罪悪感のない人間を理解する難しさ。冷静ないい人を装えるゆえ、物語性が乏しく小説には不向きなのでは。著者の健闘を称えます。

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著者プロフィール

1968年、東京都生まれ。早稲田大学商学部卒。93年、第4回鮎川哲也賞の最終候補となった『慟哭』でデビュー。2010年『乱反射』で第63回日本推理作家協会賞受賞、『後悔と真実の色』で第23回山本周五郎賞受賞。「症候群」シリーズ、『プリズム』『愚行録』『微笑む人』『宿命と真実の炎』『罪と祈り』『悪の芽』『邯鄲の島遥かなり(上)(中)(下)』『紙の梟 ハーシュソサエティ』『追憶のかけら 現代語版』など多数の著書がある。

「2022年 『罪と祈り』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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