経済は世界史から学べ!

著者 :
  • ダイヤモンド社
3.71
  • (79)
  • (165)
  • (147)
  • (24)
  • (2)
本棚登録 : 1999
感想 : 160
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478023648

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ↓利用状況はこちらから↓
    https://mlib3.nit.ac.jp/webopac/BB00542329

  • 読みやすいね。
    ちょっと挿絵のイラストがくどいけど。

  • お金

    世界最古の紙幣 中国北宋の交子
    →交換券 貨幣が重かった
    →国が発行権を取り上げ担保以上に発行
    →貨幣価値の暴落 インフレ抑制に銀行管理
    →戦争と貿易から変動と固定の間で揺れる
    →ヘッジファンドの台頭、統一通貨の限界
    →ネーションの崩壊、仮想通貨へ?


    国際通貨

    1450年代 大航海時代 ドル スペイン
    1780年代 産業革命 ポンド イギリス
    1914〜 第一次大戦 ドル アメリカ
    →大戦の経済的勝者はアメリカ、日本
    1929 世界恐慌 各国が金本位制から離脱
    →貿易がストップして日本、ドイツが暴走
    1940年代 第二次大戦 ドル アメリカ
    →戦時国債の保護目的アメリカ2度目の勝利
    1944 ブレトン=ウッズ体制 金ドル本位制
    1971 ニクソンショック 金本位制の停止
    →変動相場制へ移行
    1985 プラザ合意
    →アメリカ 軍事 貿易の双子の赤字解消へ
    →円高 バブル経済へ
    1992 ポンド危機 ヘッジファンドの台頭
    1995 1ドル79円まで円高
    1997 アジア通貨危機
    2003 円高対抗 日銀砲 30兆円
    2007 世界金融危機


    ドル アメリカ

    1 植民地時代
    各州が独自の通貨を発行

    2 ワシントン時代 イギリスから独立1776年
    合衆国銀行が統一通貨ドルの発行権
    出資割合 連邦政府20% 欧州資本80%

    3 ジャクソン時代
    南部の不満により合衆国銀行を閉鎖

    4 リンカーン時代 南北戦争1861年
    戦費調達のため政府紙幣の発行
    暗殺は欧州資本のしわざ?

    5 新興財閥時代 モルガン ロックフェラー
    金融危機の救済を力に事実上の中央銀行
    政府紙幣から金本位制の兌換紙幣へ

    6 FRB 1907年の恐慌後に新興財閥の出資

    7 ケネディ時代 ベトナム戦争1965年
    戦費と福祉予算調達
    暗殺の理由とも


    円 日本

    飛鳥時代 和同開珎は発行されたが物々交換
    戦国時代 鉱山採掘石見銀山は世界第2位
    江戸時代 西は銀貨 東は金貨 庶民は銅銭 米
    元禄時代 金貨の貨幣改鋳 インフレ元禄文化
    幕末時代 小判の流出 3倍のレート違い
    明治時代 新たな銀貨 円 の発行
    1894 日清戦争賠償金を金に金本位制へ
    昭和恐慌 クーデタで国が通貨発行権で戦争
    第二次大戦後 ドル円レート固定の新円
    1971 ニクソンショック 円も変動相場制へ
    1997 日銀法改正で大蔵省から独立
    2001 省庁再編で大蔵省の発言力弱まる
    2013 アベノミクス 金融緩和と公共投資
    2015 日銀黒田体制 政府の日銀コントロール


    ユーロ EU

    ドイツがユーロ導入を誘導
    →輸出大国の貿易黒字も通貨高にならない

    ECB欧州中央銀行が
    通貨発行権
    金利決定権
    を掌握

    1990 東西ドイツ統一
    1993 欧州連合EU発足
    2009 ギリシア財政危機


    貿易


    経済の自由化は国境の成立が妨げ

    関税 カスタム 古い慣習
    自由主義イギリスVS保護主義フランス

    1780 産業革命 イギリス

    1803 ナポレオン戦争 フランス
    →産業革命後の安価なイギリス製品を阻止
    →ロシア、ポルトガルの農業国はマイナス

    1815 穀物法 イギリス
    →地主保護で小作人極貧 アメリカへ移民

    1833 ドイツ関税同盟
    →圏域の保護主義へ 脱イギリス

    1840 アヘン戦争
    →中国の保護貿易を解体
    →貿易赤字で中国から銀が大量流出で衰退

    1858 日米修好通商条約
    →不平等条約 関税自主権なし

    1861 南北戦争 アメリカ
    →北部工業の保護主義へ 脱イギリス

    植民地支配による極端な保護主義

    1929 世界恐慌から高関税のブロック経済
    →工業国の日本、ドイツ、イタリアを大戦へ

    1948 GATT 多国間交渉で関税を段階引下げ
    1955 GATT 日本参加
    1986 ウルグアイラウンド
    1989 日米構造協議
    →トイザらス出店のため大店法改正へ
    1991 牛肉オレンジ自由化
    1995 WTO世界貿易機関
    2002 ドーハラウンド 何も決まらず
    →地域や二国間の自由貿易協定へ
    2006 TPP シンガポール ブルネイ N Zチリ
    2010 TPP アメリカ参加
    →その後、OZ ベトナム マレーシア ペルー
    →追って、カナダ メキシコ


    財政

    ピラミッドは失業治安対策の公共事業

    ケインズ主義:公共事業と減税で民間投資と消費を喚起


    公共事業と軍事費が二大支出

    公共事業は官僚の肥大化を生む

    増税と民業圧迫

    景気後退と貧困層拡大

    農民暴動、軍事クーデター

    国家組織の崩壊


    財政から見た日本史

    701年 大宝律令
    →土地国有原則、現物税の徴収

    743年 荘園制の始まり(墾田永年私財法)
    →貴族の私有、統治

    1185年 封建制度(鎌倉幕府)
    →武士の徴税権

    1401年 明との交易独占
    →室町時代に銅銭が流通

    1526年 鉱山開発
    →石見銀山開発 戦国時代

    1639年 鎖国による交易独占

    1871年 廃藩置県
    →借金体質の藩の財政で無血革命

    1904 日露戦争
    →戦時国債の半数をユダヤ系財閥が引き受ける
    →戦勝国となるも利益は少なかった

    1929年 世界恐慌
    →金本位制離脱、紙幣増刷、大規模公共工事で世界で最初に恐慌離脱


    財政から見た西洋史

    大航海時代(15~17世紀)
    スペインによるアメリカ軍事支配で銀の略奪
    →銀の枯渇で没落
    イギリス・フランスは産業の育成による
    植民地からの貿易代金を得る戦略へ転換


    金融

    金融は農業から
    農民に種を貸し、収穫時に元本と利子取った

    金融業者として活躍した民族

    フェニキア人(カルタゴ:現レバノン)
    →地中海貿易を独占
    →ローマに支配される

    ソグド人(中央アジアのオアシス:現ウズベキスタン)
    →シルクロード貿易を独占
    →中国(唐)、ウイグル、モンゴルの官僚を輩出

    アルメニア人(アルメニア王国:トルコ東部)
    →ローマとペルシアの分割統治
    →オスマン帝国による虐殺
    →アメリカや西欧諸国にディアスポラが存在

    ユダヤ人
    →ローマの侵略により離散
    →ロスチャイルド家がナポレオン戦争で大儲け

    客家(黄河流域:中国南部・広東福建)
    →華僑の多くは客家出身


    テンプル騎士団(エルサレム)
    遠征に向かう騎士団の資産預かり
    →預金通帳、キャッシュカードの原点

    メディチ家(フィレンツェ)
    →両替商


    航海に関連した金融

    オランダ東インド会社
    →初の株式会社

    亀山社中
    →日本初の商社


    保険

    ロイズ
    →保険業

    ドイツのビスマルク
    →公的年金・健康保険革命運動の阻止

    1960 日本の皆保険制度


    投資

    哲学者ターレス
    ・オリーブ圧搾機の先物取引

    大坂の米市場 堂島
    ・18世紀

    オランダ チューリップバブル
    ・17世紀 1637年

    イギリスの南海バブル
    ・18世紀 1720年
    →公的監査制度と公認会計士制度

    世界恐慌
    ・1929年

    ブラックマンデー
    ・1987年

    日本のバブル崩壊
    ・1989年の株価大暴落

    世界金融危機
    ・2007年のサブプライムローン


  • 世界史から学べとあるが、経済を学んで行く上で、必要である世界史の知識が多かった。

  • ラジオ番組の書き起こしなので、会話調だと読みづらいかと思ったが、あまり気にならなかった。
    内容も分かり易く書かれており、国を大別して「シーパワー」と「ランドパワー」に分類し、さらに隣の国との関係から読み解くというという考え方は非常に分かり易く、これから国際情勢を考える際に役に立つものであった。

  • 簡潔で分かりやすかった。

  • 経済の解説を世界史の視点から行った本。歴史の流れもおさらいできてとても有意義な本だった。

  • 前半不安だったが外交、貿易になると迫力感じた

  • 大変分かりやすく興味深く読むことが出来た。

    過去の歴史から読みとくと第一次世界大戦も第二次世界大戦も経済や資源が大きく関係しているのが良く分かる。それは、現在進行形で今も続いており、トランプ大統領誕生で大戦前に行われたブロック経済や保護主義が復活しようとしている。また、混沌とした世界が来るのだろうか?

    でも、何故同じようなことを繰り返すのだろうか?分かっていても防げない何かがあるのだろうか?それは人間の欲であったり業なのだろうか?
    世界の不思議の一つだと思う。

  • 本屋で衝動買い。駿台予備校の先生が書いた本。フランスの大陸封鎖令がイギリスの植民地拡大と閉鎖的経済へ流れていくところや、世界恐慌のあとブロック経済が進み、取り残された日本とドイツが他国侵略に進んでいくといった視点は改めて理解できた。現在進行形で進んでいる「内向き」と言われている世界の流れも、あと数十年すると再度の世界の悲劇の転換点だったということになるのか、歴史に学ぶというものの、今起こっていることから将来を見通すことは、やはり難しい気がする。

全160件中 41 - 50件を表示

著者プロフィール

茂木 誠(もぎ・まこと)
ノンフィクション作家、予備校講師、歴史系 YouTuber。 駿台予備学校、ネット配信のN予備校で世界史を担当する。著書に、『経済は世界史から 学べ!』(ダイヤモンド社)、『世界史で学べ! 地政学』(祥伝社)、『超日本史』 (KADOKAWA) 、『「戦争と平和」の世界史』(TAC)、『米中激突の地政学』(WAC 出版)、『テレ ビが伝えない国際ニュースの真相』(SB 新書)、『政治思想マトリックス』(PHP)、『「保守」 って何?』(祥伝社)、『グローバリストの近現代史』(ビジネス社・共著)、『バトルマンガ で歴史が超わかる本』(飛鳥新書)、『「リベラル」の正体』(WAC 出版・共著)など。 YouTube もぎせかチャンネルで発信中。

「2022年 『ジオ・ヒストリア 世界史上の偶然は、地球規模の必然だった!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

茂木誠の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
稲盛和夫
シーナ・アイエン...
トマ・ピケティ
佐藤 優
ジェームス W....
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×