- Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
- / ISBN・EAN: 9784479793489
感想・レビュー・書評
-
Voicyパーソナリティー社会派ブロガーちきりんさん著。世界中を旅して回ったちきりんさんがどんなことを考えたか、自分の旅や考えと比べながら読めてとても面白かった。
ちきりんさんはベトナムを明るい共産主義国と捉えているが、私が旅した時は全く逆の感想を抱いた。ベトナム戦争の跡が色濃く残り、ホーチミンには手足のない人が街のあちらこちらにいて、枯葉剤の影響の恐ろしさをひしひしと感じた。また空港でも街でも、人々の表情はなんだか暗い。この感じ方の違いはどこから来るんだろうと考えた。ベトナムを訪れる前の捉え方が違っていたからだろうか。ちきりんさんは「ボートピープルが命がけで国を脱出するほどひどい国」、私は「フランスの古き良き雰囲気の残る洒落たアジア」。それによって、訪れた際の印象が大きく異なっていたんだと思う。
美術館の展示の仕方についての言及も興味深かった。仏像を美術館で見るのか、はたまた現地で見るのか、それによって印象は大きく異なる。国立博物館で阿修羅像を見たことがあるのだが、いつもは正面からしか見られない阿修羅像を360度ぐるりと回りながら見ることができた。いろんな方面から見ることができるのは、美術館の見せる力によるものである。
韓国へのタイムトリップ旅行の章では、ほとんど同じ時期に私も韓国に行っているので、その時のことを思い出しながら読んだ。当時は、日本の品質>韓国の品質、経済、ファッション、エンタメ、どれをとっても日本が群を抜いて先を行ってると思っていた。だが、しかし。それは昔の話。こんなにもドラマや音楽業界が日本に多大なる影響を及ぼしている。これから20年後には、どんな国が最先端となるのだろう。楽しみでもある。詳細をみるコメント2件をすべて表示-
村上マシュマロさんこんばんは、ゆきんこさん。私は視点はちょっと違うかもしれませんが、このコロナ禍が終わったら、日本を含め世界がどの様な社会経済、エンタメ、スポ...こんばんは、ゆきんこさん。私は視点はちょっと違うかもしれませんが、このコロナ禍が終わったら、日本を含め世界がどの様な社会経済、エンタメ、スポーツなど変化をしているのかをとても楽しみにしています。楽しみという観点でゆきんこさんの感想に共感しました。ありがとうございました。2022/01/28
-
ゆきんこさんアフターコロナになったとき、世界はどのように変化しているんでしょうね。旅に出て、いろんなことを感じたいです!アフターコロナになったとき、世界はどのように変化しているんでしょうね。旅に出て、いろんなことを感じたいです!2022/01/29
-
-
☆☆☆☆初めてチキリンの本を読みました。チキリンの豊かな感性を感じました。
この本のなかに出てることは、特別新しい知識や、経験、場所ではないですが、チキリンをとおして、私にまったく新しい感じ方を与えてくれました。
その感性の一部を引用します
〜〜訪れたインドで、クリシャに乗り楽しげに会話を交わす女の子と、クリシャを引くいかにも貧しい男の子を見つめながら、チキリンは目が離せなくなります。
『あの時の少年と少女の姿は、「格差の有無」よりも「格差の認識の有無」の方が、見ている者の心を突き刺すのだと私に教えてくれました。楽しげな少年の笑顔とリクシャーを引く砂色の肌の少年の姿は、今でも鮮やかに脳裏に残っています。』〜〜
それにしても、こうやって芸術や古代遺跡があるところに、数多く訪れることができる人を見ると、私はまだ、羨ましい。小ちゃな箱の中での想像だけでは、完結できない育ち方をしてしまったのでしょうか?
2016/04/07 -
著者が旅行を通じて、各地の社会構造や日本との比較をした一冊。面白いです。
-
学生時代から世界50ヵ国以上の国を旅してきたちきりんさん。
世界中を旅して観光名所を見ては「すごいなー」で終わらないのはもちろん、着眼点の1つ1つがとても興味深くて読みいってしまいました。
冒頭に出てくるのは、セブ島のレストランで出された紅茶が、お湯とリプトンのティーバッグだったという話。
日本人の感覚からしたら、レストランでティーバッグ出すなんて、それなんて手抜き!しかもリプトンって!と驚きますが、一方でレストラン側からしたら庶民でも買える茶葉よりも国際的に流通しているリプトンを出すこと(それも未開封で出すことで本当にリプトンですよと証明しつつ)は、かえってしっかりとしたおもてなしなんです。
こんな風に、世界を旅する中で見つける「常識が違う」「見方が違う」「文化が違う」の数々は、とてもおもしろいものですね。自分の当たり前が、当たり前じゃないということは、同じ環境にいたら気付けない。
どの章も本当に1つ1つがタイトルにあるようにきちんと「考えてる」ことが新鮮で、こんな視点で旅をしてこなかったなあととにかく唸りっぱなしでした。
人生観が変わる場所、として紹介されていたところのうち、ウイグルについては聞き及んだことがなかったです。
暑く乾燥している国でいまだ残る再現性が高い何千年も前のミイラとか、一体どれほどリアルなんだろう。
夜明けのマチュピチュとかも素敵だろうな・・・
本書のおもしろいところは、海外のことだけじゃなくて、常に日本との対比が描かれていること。
海外のことも知らないですが、日本のことも案外知らなかったりするのでこれまた新鮮で。とはいえ、いつまでも知らないなんて言ってるのもどうかとは思うのですが。
いつか行きたい、と思っている国はたくさんあるけれど、国の政治によっても、自然破壊によっても、その姿は永久的に同じではない。
だからこそいつでも行ける、と思わず、どんどん世界に飛び出していけたらいいな。とはいえ、やっぱり英語は必要ですよね…。ひさしぶりにちゃんと勉強しようかな、と思いました。 -
ちきりんの3冊目の本。今回は趣向が変わって、彼女の旅先で感じた話。ただ、3冊に一貫していることだが、彼女の着眼点はすごいと思う。紅茶や紙幣の話、美術館の話など普通の人が気付かないポイントからそれぞれの国を分析している。そうである事にはきちんとした理由付けがあるという事か。
-
いろんな世界を見てみたい。そう思って取った本。
ちきりんさんが世界各国を旅行された時に見聞きしたことをまとめてあった。知らないことがほとんどで面白かった。
自分の行きたい場所はどこだろう。
自分の目でいろいろなものを見て、いろいろ考えたい。
アフリカのサファリは絶対行ってみたい。 -
旅行好きの夫が買ってきたので読んでみた。
「はじめに」の、リプトンのティーバックが国が変われば高級品で価値あるものになるなんて話から、いきなり面白い!と思った。ふむふむと思うことや知らないこともたくさんあって勉強になった。
ただし、何箇所か気になるところも。
p132
現代アートでは、古代の奴隷たちが人生をかけた仕事を、機械と技術でカバーしようとします。けれどそれではやはり限界があります。ちきりんは現代アートも好きなのですが、何を見てもまだいまいち感が残るのは、「作品制作に奴隷が使えない」という理由もあるだろうと思っています。
これちょっと問題じゃないですかね。。
奴隷制を肯定してる発言というのは。。 -
海外旅行に行きて〜!ちきりんさんがこんなにたくさんの国を旅行していたことにビックリ。今の時代、海外に行くようにと若い人に言うのはエゴか〜。確かにネット社会になって、昔より他の国の情報はたくさん入って来てるし、より日本の良さが分かるようになってきたのは事実だよな〜。反省します。^^;個人的には英語の勉強再開しよう。^_^
-
タイトルからもう少し違う感じの内容をイメージしていたのですが、普通の旅行記でした。海外旅行をしたことがないのでイメージはわきづらかったですが読みやすかったです。