- Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480061218
感想・レビュー・書評
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現代日本の教育論。学力よりも知力や道徳が大切と言う話。学力は知力の中の1つの物差しである。学力だけが全てではないということ。
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本書で著者は、「ゆとり教育」をめぐる学力低下論争は、教育問題をあまりにも近視眼的にとらえているのではないかと批判しています。そのうえで、もっと視野をひろげて、生活文化のなかで子どもたちにどのような影響がおよんでいるのかということを見据えることから、教育問題を考えなければならないという主張が展開されます。
そのほかにも、若者のマナーが向上している例や、韓国とイランの国民性の話など、具体例が生き生きしており、おもしろく読むことができました。 -
よく言えば読みやすい。悪く言えば中身が薄い。
・学校に教育を丸投げするのはおかしい。特に学問以外のことに関しては、学校だけに頼らず家庭、そして社会の中で子供は学んでいくものである。
・子供は社会の鏡。子供がイライラしているということは、世の中の大人が(自分の人生に満足しておらず、)イライラしているということ。
・文化は変わる。そして言葉も変わる。問題は、どう変えていくのかということ。
やはり、敗戦をきっかけに失ってしまった良き日本的道徳は少なくない。それを引き換えに発展を手に入れたといっても過言ではないだろう。
・生き方における美しさのなかに幸せを見出す社会。
最後まで読んだけれど、タイトルと中身が合っているとは思えない。 -
清水義範的教育論。雑感みたいな読み物で楽しく読める。言っていることは納得できることも納得できないこともあるけど、そういう考え方もあるなぁ、と軽く受け止める。教育とは文化を引継ぐこと、というのにしっくり。
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教育を文化の乱れから問いている。話題がいろいろ飛ぶので(著者自身も分かっているが)つながりが見えにくく、また大人が、学校に期待を懸けずに社会全体で、自覚を持って子どもの教育に責任を果たさなければならないという主張に、特に目新しさはない。むしろ最終章の、欲望主義の影響と問題点、あと具体的に「じゃあ、実際どうすればいいのか」という点を、もっと掘り下げてほしかった。それまでノロノロ脇に逸れまくってたのに、ここで一気に駆け足になってしまったのが残念。
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200704/
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教育・文化が乱れ、美しい日本人のあり方が失われつつある現代社会に警鐘を鳴らす一冊。モンスターペアレンツに読ませてあげよう。
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読みやすくて、かつ、納得させられました^^*
高校の時に夏休みの課題で
新書を読むということで、この本を選んだのですが
この本を選んでよかったです(^ω^) -
今(2004年)の教育を、文句をつけたり行政や教員や子どもたちを嘆くのでなく、ご近所や大人の社会が影響を与えているのだから、そこから見ていこうよという視点で語る本。←このへんがもう清水ハカセ口調。 イランの話などは蛇足なんじゃないかと。
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「他人を見下す若者たち」の対になる様な新書だと思う。「最近の若者はロクなヤツが居ない」「学力低下で頭の悪い若者ばかりだ」と言うが果たしてそうか?そして、そう言っている大人は果たしてどうなのだ?という問いかけを淡々と静かに考えて行く。
激しい決めつけもなく爽快な一刀両断の結論もなく、ズバリという決定打には欠け物足りなさを感じるかもしれないが立ち止まって一寸『教育』というものを静かに考えさせてくれる一冊だと思う。が、清水義範ファンとしては清水はもっと書ける!とも思う。これが気に入った人は他の作品も読んでみてください。