- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480429483
感想・レビュー・書評
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パロディっぽいタイトルですが、純和風な怪奇短編集でありました。ホラー・ミステリー的であったり、和もの幻想小説的であったり。
ユーモラスな語りで展開するにも関わらず、どれも微妙に陰惨な結末が訪れる。何ともすっきりしない読後感もまた好し。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
一遍が終わってはもっともっとと後を引くような、不思議と引きこまれる文章にすっかりはまりました。珍味のよう。
「猫背の女」は怖かった。背中を丸めて、必死の形相で一気に読んでしまいました。
跋で作者が言うように、私も短編集のあとがきを読むのが好きで、気に入った作品が作者にどう語られているのか気になります。私の気に入った作品は、なぜか「締切前に何も浮かばなくて苦し紛れに書いた」のようなエピソードが多い気がします。 -
ファンタジックなホラー短編集。
話の内容的にはあまり怖くは無いのですが、後味がちょっと悪いです。 -
集英社文庫版持ってるのだけど、書き下ろし短編もあるし、購入。
「猫背の女」だけは怖くて再読できない。
表題作と「カルキノス」「ケルベロス」が好き。あ、猿渡くんがもてる話ばっか(笑)。「埋葬虫」もなんか好き。
初めて読んだせいか、「ピカルディ」より密度が濃いような。「猫ノ目時計」楽しみ! -
猿渡と伯爵の豆腐好きコンビを主人公としたシリーズの第一弾。軽妙な語り口で綴られる日常に侵入してくる怪異にぞわぞわと背筋が粟立つ思い。その奇想といい文体といい、やっぱり津原泰水は巧いなぁ。集英社版にはなかった書き下ろし短編が加わってるというのも嬉しいね。
どれも素晴らしいけど、特にお気に入りは「猫背の女」、「ケルベロス」、「奈々村女史の犯罪」、「水牛群」かな。