- Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
- / ISBN・EAN: 9784484222332
作品紹介・あらすじ
文章術『三行で撃つ』で話題の「朝日新聞」名文記者による読書術。
読書とは、人を愛するレッスンだ。
巷に存在する、あまたの読書法。そのロジックを理解すれば、より深く読める――
◎速読/遅読 ◎批判する/憑依される ◎偏食選書/健康選書 ◎かんたん書物/難解書物 ◎抜き書き/暗唱 他
読書なんて人それぞれ。が、どうせ読むなら本を血肉にし、明日の糧にし、善く生きたい。そうした読者の一助となるノウハウを伝える。目指すのは百冊読書家だ。誰でも買える。誰でも持てる。百冊で耕す。カルティベイトする。ただし注意が必要なのは、「本は百冊読めばいい」ではない、ということだ。自分にとってのカノン(正典)百冊を、自力で選び、深く読み、そして最終的にはその百冊さえも必要なくなるほど、己の一部にする。そのための方法論を11のテーマで解説していく。各テーマは「速読/遅読」など、対立する二律背反で構成されている。速読か、遅読か? ではない。速読も、遅読も。そうした多様な読み方ができれば、本と共に生きていける。一面的ではない、重層的な読書家になる。そのためのコツ、ロジックを一緒に考えていく。
本は百冊あればいい。
この読書法と、筆1本。
それだけで、35年間、書き続けてきた。
また、同時に、本書は「読むという行為について考え抜くことで、新しい己を知る」思想書でもある。読書のご利益とは、結局、何なのか? なぜ、わたしたちは読むのか? 勉強とは? 孤独とは? 愛とは? 幸せとは? 生きるとは? 読むほどに、自分が鍛えられ、豊かになる。その果てに、他者を、世界を愛し、変わった自分を発見する。
わたしにしか、見えない問いが、世界を変える——
読書とは、問いを獲得するための冒険だ。
終着駅ではない。始発駅に立つために、本は読む。
感想・レビュー・書評
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名文記者の読書法。
第1章から11章のA面・B面となっている各章のサブタイトルは以下。
速読の技術/遅読の作法、
本を買う/本を借りる、
理想の積ん読/狂気の積読、
「分る」読書/「分からない」読書、
批判して読む/憑依あsれて読む
私が選ぶ/先人が選ぶ
孤独の読書/みんなの読書
あわいの娯楽/挑むべき修業
読むことは相さえっること/読むことは愛するということ
母語でじゅうぶん/原書にあたってこそ
抜き書き帳/暗唱カード
”<沈着><油断><自発>ーーー読書の三大実益”、
”読書とは、問いを、自分で言葉にできるようにする、遠回りの、しかし確実なトレーニング”、
”偏食読書の本質とは、自分の興味がふかくなっていくこと”、
”幸せな人とは、本を読む人のこと”
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私も、【百冊読書家】を目指したい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
参考になるところはたくさんあったけど、著者がメンタル病み気味なので、真似するのちょっと不安。。
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心の中で音読するなはぜひ身につけたい
ゆっくり丁寧に読まなくても自分にとって重要な文章は目に止まるっていうのは納得
本は基本的に冗長だと日々思っているので不要そうな文章はもっとサラッと飛ばして良い
フロムの引用があったのは個人的にテンション上がった
読書は浪費 -
これまで多くの人々が読書に捧げてきた時間の価値を言葉にする。すべての読書を愛する人を肯定する、素晴らしい本だと思う。
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読書は好きではなかった。読書好きな兄弟と比べられてきた。親に対する反抗だったかもしれない。
この本に出会えてよかった。最初はかっこつけの読んでるフリでもいいから、プライドを持って本を読みたい。考え続けたい。 -
自分の100冊を見つけ、人生を通じて更新していきたい。
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本を読むことは孤独に対する耐性が出来ること。
本を読んでいる時は一人で読むものだから、寂しい等とは微塵も思わない。
逆に周りに人が居たとしても本を読んでいたら、集中するためか周りのことも一切気にならない。
この本を読んでとてもわかりやすい表現だったのが、本は聴覚ではなく、視覚。
文字を〈読む〉のではなく〈見る〉という言葉に衝撃を受けた。
読書法の本は、これまでいくらか読んできたが今回のように自分でハッキリと認識出来たことはなかったように思う。
新しい視点を得ることが出来て本当にラッキーだった。
これからは今回の本で得たことを自分の行動として積み重ねていきたい。 -
遅読、速度など、色々な読書法があり、電子書籍でもあてはまる。
著者のプロフィールから、高尚な話メインと思いつつ、そうで無い赤裸々な話もあり興味深い
遅読も速読もなんだし、読書を一つの価値観にしたい人にはおすすめ。 -
「読書なんて人それぞれ。勝手に楽しめばいい。」
そうなんだよな。でも、私はもっと楽しむ方法が知りたかったんだ。
私は、本が好き。本をもっと深く読めるようになりたい。読書を通して、より「いい感じの人」になりたい。
この本が、どうか、私の読書人生の転機となりますように。
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「そもそも『自分の好み』が変わっていくのでなければ、読書なんて何のためだ、と思う。自分の好みが増える、好みの層が厚くなる。
自分が変えられる。わたしにとっては、それが読書の最大の目的だ。」
「本を読むのは、『分かりたいから』だ。世界を、人間を、分かりたい。他者の気持ちに、感情に、接近したい。」
「世の中に邪魔にされ、うちひしがれ、消え入りそうになったとき。本を広げる。べつに読んでいない。ふりしてるだけ。でも、ちょっと、プライドを取り戻す。」
「『きみはきみのままでいい』わけが、あるはずない。なにかしらいまの自分に満足していない。変わりたい。そういう内的な渇望のある人こそ、本を読む。」
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