タルト・タタンの夢 (創元クライム・クラブ)

著者 :
  • 東京創元社
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本棚登録 : 2331
感想 : 483
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  • Amazon.co.jp ・本 (212ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488012281

感想・レビュー・書評

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  • 気分転換にサラッと読めるし、読後感が良い。
    シリーズものみたいなので、続きもまた読みたいです^_^

  • ビストロを舞台とする連作短編集。シェフが探偵役をつとめるシリーズです。最初のほうの作品は、解決して終わり、という感じだったのですが、あとのほうの作品は、解決して、なおかつ登場人物のその後の人生に思いを馳せることができ、読み応え十分でした。フランス料理をよく知っていればもちろん楽しめると思いますが(とくにカスレのことなど)、知らなくても十分面白かったです。

  • 従業員4人のこじんまりとしたフランス料理店「ビストロ・パ・マル」。ひとときの癒やしを求めてやってくる人の日常の謎をシェフ三舟が解決するシリーズ。
    近藤さんの清掃員キリコシリーズと同じく、読み終わった後ほっこりする。ちょっとした謎を料理を通じて解決するのだが、料理がいちいち美味しそうで…つい先日、沖縄が舞台の本を読んで沖縄料理が食べたくなったが、勿論今回はフランス料理が食べたくなった!
    こういう、料理がメインというか、料理を大切に書いてある本は大好きだ。

  • タイトルを聞いただけで、読みたくなってしまった本。
    目次のデザインがフレンチのメニューになっているのがかわいらしい。

    ミステリーとしてはちょっと弱めかなぁと思うけれど、とにかくお店の雰囲気と出てくるお料理、お菓子がおいしそうなので、決してお腹が空いているときに読んではいけません。

    素数の詰め合わせチョコが出てくる「割り切れないチョコレート」、ちょっと小川洋子さんの「博士の愛した数式」を思い出したりして、好きでした。

    細かいけれど、お店の名物メニューのヴァン・ショー(ホットワイン)が、1話めだけデュラレックスのカップでふるまわれているのに、2話めからはグラスに変わっているのが、ずっと気になってます。。。何か意味があるのかなぁ?

  • この本も面白かったです。
    三舟シェフの推理、最高です!
    みんなが温かい気持ちになれるので。また続篇読みたいなぁ。

  • (2014/11/14読了)
    ほっこりする連作短編集。美味しそうなお料理も想像をかきたてます。登場人物のキャラもそれぞれ濃く、そんな中で語り手の青年を一番普通な設定にしたのは、くどくなりすぎず最後まで楽しく読めました。
    それぞれの話には謎解きがあります。こじつけっぽく感じるのもありましたが、嫌味がないのはやっぱり絶妙なバランスじゃないかと思います。(タイプが似ているので、どうしてもこの本の前に読んだ小路さんの「花咲小路四丁目の聖人」と比較してしまいます)

    (内容)
    カウンター七席、テーブル五つ。下町の片隅にある小さなフレンチ・レストラン、ビストロ・パ・マルのシェフは、十年以上もフランスの田舎のオーベルジュやレストランを転々として修行してきたという変わり者。無精髭をはやし、長い髪を後ろで束ねた無口なシェフの料理は、気取らない、本当にフランス料理が好きな客の心と舌をつかむものばかり。そんなシェフが、客たちの巻き込まれた事件や不可解な出来事の謎をあざやかに解く。定連の西田さんはなぜ体調をくずしたのか?甲子園をめざしていた高校野球部の不祥事の真相は?フランス人の恋人はなぜ最低のカスレをつくったのか…。

    (目次)
    タルト・タタンの夢/ロニョン・ド・ヴォーの決意/ガレット・デ・ロワの秘密/オッソ・イラティをめぐる不和/理不尽な酔っぱらい/ぬけがらのカスレ/割り切れないチョコレート

  • さくさく読めるので軽めのものを読みたい気分の時に。
    気取らないビストロの料理とワインがおいしそう。

  • フランス料理のビストロ、4人の従業員とお客さんたちの日常の謎、穏やかで爽やかで美味しそうでおもしろかった!

    このビストロ、行ってみたい!
    続きも読みたいです。

  • 面白かったー!

    読後感がとっても心地よい一冊。一つのストーリーが適度に短いので、隙間時間に読みやすい。誰も死なないミステリーって新鮮。
    そして、ストレスの全くない、読みやすい、心地よい文章。
    『サクリファイス』とは全く異なるテイストで、作者の幅の広さには脱帽。

    ビストロ・パ・マルのシリーズは全部面白いけれど、この一冊はその中でも一番好きかもしれない。
    特に、ラストの『ノンブル・プルミエ』のストーリーがとても好きなお話。

    自分の仕事に誇りを持っているプロのお仕事。互いに尊敬し合い、支え合う心地よい空間。
    こんなビストロが近くにあって欲しい。なんなら、働きたい。

    原作を読んで、テレビドラマの再現性の高さも驚く。

  • 私もパ・マルに行ってヴァン・ショーを飲んでみたい。フレンチはあまり知らないからいちいち料理調べてしまったけど…シェフとスタッフのキャラクターも良い。そして短編なので読みやすかった。続きも読みたい。

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著者プロフィール

1969年大阪府生まれ。大阪芸術大学文芸学科卒業。1993年『凍える島』で「鮎川哲也賞」を受賞し、デビュー。2008年『サクリファイス』で、「大藪春彦賞」を受賞。「ビストロ・パ・マル」シリーズをはじめ、『おはようおかえり』『たまごの旅人』『夜の向こうの蛹たち』『ときどき旅に出るカフェ』『スーツケースの半分は』『岩窟姫』『三つの名を持つ犬』『ホテル・カイザリン』等、多数発表する。

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