- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488023935
感想・レビュー・書評
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瞳子は、自分は極々平凡で取り柄もないと言っていたけれど恋愛をしてこの人を生涯愛するのだと思い、それを貫くのは凄いことだと思った
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日本の戦後史とかけ合わせるような設定といい、何から何まで「何じゃこれ?」と思いながら楽しく読みました。
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この本を紹介するにあたって読み返しました。やっぱり細かくてすごいと思う。第二部が特にすきです。
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すごく綺麗な情景が思い浮かべられる作品だった。
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ものすごい浮遊感。
支離滅裂な気もするのに
なんだかとても好きな作品でした。 -
『私の男』とも『ファミリーポートレイト』とも全然違うテイストだけど、すべて私のツボ!桜庭一樹作品は外れがない!戦後からの三世代に渡る女たちの物語。リアルな時代背景と思想傾向に合わせたストーリーに圧巻。最後はまさかのミステリー。桜庭一樹さんは、女性作家にありがちな独りよがりで粘着質なところがなく、サバサバと潔くて読後感も気持ちいい。万葉の「わしは足りとる」が印象的。スピンオフ作品の『製鉄天使』も気になる。
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鳥取県の山奥の村に名家として代々続く赤朽葉家。
後にこの赤朽葉家に嫁ぐことになる万葉の幼少時代(1950年代)から現在までの女三代の歴史を、三部構成で描いた作品。
第一部は、文盲でありながら“未来を視る”ことができる万葉の物語。
第二部は万葉の娘・毛毬の物語。
第三部では、毛毬の娘で物語の語り部である瞳子が、万葉が死ぬときに残した謎の言葉の意味を調べていく。
寓話的なファンタジー要素の強い作品でありながら、現実の戦後の歴史が随所に描かれているために、ノンフィクションを読んでいるような錯覚に陥る不思議な作品。
面白すぎて残りページ数が少なくなるのが寂しくてしょうがなかった。
年に1冊か2冊、こういう神がかった面白さの本に出会って衝撃を受ける。
そのたびに、このエクスタシーにも似た衝撃を感じたくて読書してるんだよなぁって思う。 -
どこかのサイトで「面白すぎて一気に読めてしまう」と言う書き込みを見たので読んでみた作品
第1部がどうしても馴染めなくて何度も挫折しかけました…
でも第2部から面白さが分かってきて一気に読めました
読み終わりが何とも言えない爽快感で
何であんなに第1部苦労したんだろ?って感じでした(笑)
旧家の女性3人の人生がその時代背景を巧みに絡ませて描かれています
それぞれの女性、また家族、取り巻く人々に不思議な魅力があり
素敵な作品だなと思いました -
後輩にすすめられて読んだ作品。
長い!長いけど彼女の作品らしく非常に文章が巧みなのすらすらーっと読めてしまいます。
彼女のこの作品自体に引き込む力の強さはいったいなんなんだろう。
世界観にどばっと入り込んでしまえるんですよね。
とくにこの作品なんか平成のあまちゃんな私にはまったく共感できない舞台のはずなのに……圧倒されました。
でも読み返したいとは思わないので星3つ。 -
万葉の見たものの正体に唸らされた。激動の時代を生きた万葉、凄絶な人生を生きた毛毬、何者でもない瞳子。瞳子とほぼ同い年の私にはずんと響く。良かった。