ヴァン・ショーをあなたに (創元クライム・クラブ)

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  • 東京創元社
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  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488025298

感想・レビュー・書評

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  • タルト・タタンの夢の続編?
    またしても、一気読み。短編集だし、軽いから2時間もあれば読了できてしまう。
    タルト・タタンの夢に比べたらイマイチと聞いていたのですが、負けず劣らず面白かったです。
    心が暖まりました^^

  • 読後感がとても心地よいシリーズ。

  • 「ヴァン・ショーをあなたに」近藤史恵◆フレンチレストラン「パ・マル」の三舟シェフは謎多き人。しかしこの彼、料理だけでなく推理もできるのだ。ほろ苦いものから後味爽やかなものまでバラエティー豊かな日常系ミステリ。料理の名前は難しいけれど美味しいに違いない…と思うフレンチに縁遠い自分。

  • (2014/11/25読了)
    「タルト・タタンの夢」の続編と知り読んでみました。今回は現在のビストロ・パ・マルの話だけではなく、三舟シェフの過去の話もふたつありました。
    要らないんじゃないかと思っていた、金子さんの川柳がなくなって、今回の方がひとつひとつの話がちゃんとした(!)小説と感じられます。
    ミステリと言っても、特別なことではなく、普段の生活に関わることなので、まだまだこのシリーズは続けられると思うのですが、2008年以降続編が出てないのなら、止めてしまったのかも知れませんね。

    (内容)
    下町のフレンチレストラン、ビストロ・パ・マルのスタッフは四人。二人の料理人はシェフの三舟さんと志村さん、ソムリエの金子さん、そしてギャルソンの僕。気取らない料理で客の舌と心をつかむ変わり者のシェフは、客たちの持ち込む不可解な謎をあざやかに解く名探偵。近所の田上家のスキレットはなぜすぐ錆びるのか?しっかりしたフランス風のパンを売りたいとはりきっていた女性パン職人は、なぜ突然いなくなったのか?ブイヤベース・ファンの新城さんの正体は?ストラスブールのミリアムおばあちゃんが、夢のようにおいしいヴァン・ショーをつくらなくなってしまったわけは?…絶品料理の数々と極上のミステリをどうぞ。

    (目次)
    錆びないスキレット/憂さばらしのピストゥ/ブーランジュリーのメロンパン/マドモワゼル・ブイヤベースにご用心/氷姫/天空の泉/ヴァン・ショーをあなたに

  • 小さなビストロの日常謎解2nd
    意外な素顔が見れたのも楽しかった。
    ビストロの行きつけも欲しいなぁ。

  • 今回のフランス料理ミステリーも面白かった。pas mal ではなく、すごくいい。

  • 【最終レビュー】

    ◇前作『タルト・タタンの夢』(文庫本有)

    読了日…14・8/12

    評価…☆☆☆☆☆

    カテゴリ・2014内に登録

    の続編。

    〈下町の小さなフレンチレストラン・フランスの家庭料理のお店〉

    が舞台。

    前作以上に

    『実りがたっぷりと詰まった、味わい深い空間の中で、様々な人達にまつわる、人間模様の中、レシピに隠された、凝りに凝った裏技・隠し味』

    をふんだんに、各エピソードごとの内容も、ワンパターンではなく、エピソードごとに角度を変えながら、最後は

    『収まる所に収まる』

    といった感じで、何気なく足を運んでみたくなるような空間を、訪れる老若男女の姿を通して、幅広く描かれています。

    『エッセンス』+『スパイス』

    =『より、さじ加減を使いつつ加えられた内容』

    だということも、同時に感触としても伝わってきました。

    読んでいきながら『和やかさ・心地よさ』

    を感じてましたし、気分そのものも、自然とほぐれていくかのように、各エピソードを読み進めていきました。

    なかなか普段の日常では見つけられない、レシピのそれぞれ材料に隠された『持ち味』に魅了されつつ、かつて、フランス滞在時の時のシェフのエピソードもスピンオフ的にあったり(名前も始めてここで出てきました)

    印象に残ったシェフの奥行き深い『メッセージ』と共に、タップリと美味しく、楽しく、いただきました。

    ごちそうさまでした。またいつか続編も発刊されることを願って。

    ちなみに、主人公のシェフ=30代男性。

    偏屈者ですが語学力もあり、料理人としての『モットー』は、揺るぎない『軸』を持っているので

    もし、このシリーズが映像化されるとしたら、今、ちょうどピッタリ、シェフと同世代、演じられる人の『心当たり』が『1人』いるかと思いますが…

    設定を〈英語バージョン〉なりに変えてみながらでどうでしょうか(笑)































     




























     

  • パ・マルでの三舟シェフの推理の見事さは変わらず、彼の過去にも触れる。前作で毎話のディジェスティフだったヴァン・ショーは、今作では最終話にとっておきの一杯として振る舞われる。『憂さばらしのピストゥ』では珍しくシェフの思いを受け入れない相手が登場するけれど、それはそれでシェフの置かれている立場と信念を披露する章の役目を担っている。『ブーランジュリーのメロンパン』は、親が子を思う気持ち、親に反発しながらも最後に子が親に寄せる愛情を温もりをもって伝えくれる。店名で自らの推理に確信を得るってのが実にいかしてる。

  • 『タルトタタンの夢』の続編。三船シェフの過去物語なども含む。前作と同じく気軽に読める短篇集。

  • フランス料理をテーマにした短編集。前半はこじんまりとしたビストロを舞台に日常の謎を解いていくお話で、後半はこのビストロのシェフのフランス修行時代に出会った人たちのお話。
    どの物語にもおいしそうな料理や飲み物が出てきて、お腹が空いてしまって困ります。
    ちなみにタイトルにもなっているヴァン・ショーというのは、いろいろなスパイスが入っているホットワインのことで、寒い季節に体だけでなく心まであたたまりそうな飲み物です。

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著者プロフィール

1969年大阪府生まれ。大阪芸術大学文芸学科卒業。1993年『凍える島』で「鮎川哲也賞」を受賞し、デビュー。2008年『サクリファイス』で、「大藪春彦賞」を受賞。「ビストロ・パ・マル」シリーズをはじめ、『おはようおかえり』『たまごの旅人』『夜の向こうの蛹たち』『ときどき旅に出るカフェ』『スーツケースの半分は』『岩窟姫』『三つの名を持つ犬』『ホテル・カイザリン』等、多数発表する。

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