ヴァン・ショーをあなたに (創元クライム・クラブ)

著者 :
  • 東京創元社
3.74
  • (129)
  • (381)
  • (328)
  • (9)
  • (1)
本棚登録 : 1755
感想 : 333
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488025298

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • いつもの雰囲気でした。三船シェフがフランスにいた頃の話もあります。マドモワゼル・ブイヤーベースにご用心が良かったです。

  • 登場するフレンチ料理の数々は想像するのが難しいものが多かったけれど、読んでいるうち段々馴染んで楽しめた。氷あんずは身近な感じで、知らないなりにイメージすると何となく瑞々しい。

  • 錆びないスキレット
    憂さばらしのピストゥ
    ブーランジュリーのメロンパン
    マドモアゼル・ブイヤベースにご用心
    氷姫
    天空の泉
    ヴァン・ショーをあなたに

    ミステリーというのとは違うけれど、どの話にも根底に思いあう愛情が感じられて素敵でした。中でも、欧州修行中の三舟シェフの話が好き、特に「ヴァン・ショーをあなたに」は素敵♪

  • 「ビストロ・パ・マル」のシェフやお店で起こるちょっとした謎解き。今回は、楽しい話ばかりではないのになんとも気になって、手元に置いておきたくなるような本。三舟シェフのヴァン・ショーを飲んでみたいな。

  • パ・マルシリーズ二作目。
    今回は途中から語り手が変わるという手法で二作目にして新しく、相変わらずスラスラと読めた。

    氷姫の冒頭を読んだときは一瞬高築に何があった!?と思ったが、違って安心した。
    正直1番話の中で「氷姫」は後味が悪いというか、こういうタイプの人間は往々にしているし、またそれに翻弄されてしまうというのも往々にして存在するので、わかるだけに好きではないという感じ。
    人を振り回すタイプの人間が好きではないのでしょう。

    三舟シェフの過去の話が出てきたのは意外で楽しかった。
    特に天空の泉。
    そう来るか!という展開と、終わり方がとても美しかった。
    表題のヴァン・ショーをあなたにも、温かな作品で、思わずヴァン・ショーを飲みたくなる。

    思いやりや思いやりからくるすれ違い、優しさや時にはマイナスな感情も優しく描いてくれるので読みやすく二作目にして好きなシリーズになりました。
    三作目を早く読みたい。

  • 前作「タルトタタン・・・」を読んだのが数年前。
    当時に書いたレビューを読んでみたけど、あまり印象に残っていなかった感じだろうか。
    しかし今作では、常に洞察力鋭く冷静な三船シェフの過去や意外な素顔が描かれていて、人間臭さが垣間見え、収載されている7遍の短編どれもがよかったと思う。
    三船のフランス修行時代の出来事を書いた「天空の泉」「ヴァンショーをあなたに」、冷静なシェフをパニックに陥れた「マドモワゼル・ブイヤベースに御用心」が特にお気に入りです。
    前作の時も感じたが、作中で登場するフランス料理はやっぱり家では作れそうにない(笑)でも今回はポトフが登場した。
    ポトフなら作れる(笑)そのスープひと口を飲んだだけで人の心を甦らせることのできるような、そんなポトフを作ってみたいものだ。

  • 前作に比べて、料理が少なく、語り手が違う方が面白かった。

  • 前作で毎回出ていたヴァン・ショー

    今回のタイトルになっているのに1度も出てこなく??と思っていたら…

    最後まで読んで納得。

    下戸な私もミフネさんの作ったヴァン・ショーなら飲んでみたいなぁ。

    2017.5.24読了

  • シェフは名探偵の2~<錆びないスキレット>三舟シェフがうっかり餌付けしてしまった黒猫を貰ってくれたのは中学生の男児が居る家庭だったが,その家のスキレットを高温の業務用オーブンで焼いた所,もう一匹の猫と黒猫はハンカチに煮干しを背負わされて家出してきた<憂さばらしのピストゥ>流行の菜食を注文する女性客二人は三舟シェフの元で修行し,独立した南野の客だった。南野は本格的なピストゥを出すと二人に言ってたのだが…<ブーランジュリーのメロンパン>20台のオーナー・小倉がシェフに依頼したのは女性二人にやらせるブーランジュリー料理メニュー作りだ。100mの近くに老夫婦がやっているブランという昔ながらのパン屋があるが競合しそうにない筈が突然閉店した。メロンパンやパン・オ・レを置くことも嫌がっていたが<マドモアゼル・ブイヤベースにご用心>30台独身の三舟シェフが気になるという女性客は一人で来て常にブイヤベースを注文するが,今回は二人。最後には持ち帰りたいと言ってきたが,シェフは同業者だと見抜いていた。味見だけして欲しいという女性は遅れてきてしかもスープ・ド・ポワソンだった<氷姫>~一冊目はタルト・タタンの夢。スキレットを落として猫を殺してしまった男の子は二度と過ちを繰り返さないようにせっせとスキレットを洗剤で洗って錆び付かせていた。ピストゥは豚の背脂で作るのが本格派。メロンパンを置くのを嫌がった女性が古いパン屋の娘。婚約者であるオーナーが嫉妬したのだが,相思相愛だったかも知れない

  • 連作短編集。シリーズ2作目。

全333件中 51 - 60件を表示

著者プロフィール

1969年大阪府生まれ。大阪芸術大学文芸学科卒業。1993年『凍える島』で「鮎川哲也賞」を受賞し、デビュー。2008年『サクリファイス』で、「大藪春彦賞」を受賞。「ビストロ・パ・マル」シリーズをはじめ、『おはようおかえり』『たまごの旅人』『夜の向こうの蛹たち』『ときどき旅に出るカフェ』『スーツケースの半分は』『岩窟姫』『三つの名を持つ犬』『ホテル・カイザリン』等、多数発表する。

近藤史恵の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×