ナイフをひねれば (創元推理文庫)

著者 : アンソニー・ホロヴィッツ 山田蘭

• 東京創元社 (2023年9月11日発売)

感想・レビュー・書評

[ろむさんの感想 · 2023年11月2日]

ホロヴィッツが容疑者に！？がメイン、ロジックはあっさりめ
ホーソーンは家に入れてくれたり少しずつわかってきて良い

[まきまきさんの感想 · 2023年10月28日]

ホーソーン&ホロヴィッツシリーズの４作目。期待値の高さを裏切らない面白さ、充実感を味わえる読書体験だった。

今回のホロヴィッツは、自分の脚本と舞台をこき下ろした劇評家が刺殺され、その殺人容疑で逮捕されてしまう。やっていないのに、証拠も関係者の言葉もすべて自分が犯人だと示唆している。絶体絶命の大ピンチ。
そこで登場するのは、もちろんホーソーン。冒頭でホーソーンの本を書く契約を打ち切ると切り出したホロヴィッツが、唯一頼れるのはホーソーンだけだった。
仮釈放のわずかな期間に２人は舞台の関係者に聞き込みし、改めて殺されたハリエットは誰からも好かれない、殺されるだけの理由が十分ある人物だということが浮かび上がってくる。誰もが動機は十分、だけどなぜホロヴィッツに罪を着せたのか、証拠品はどう用意したのか、いったい誰が犯人なのか・・?

やがてハリエットが過去に執筆した著作とそこで取り上げられたある事件との関連が見えてくるが、ホロヴィッツ同様に最後まで誰が犯人でどんな理由で殺人事件に至ったのかまったく想像がつかなかった。
ホーソーンは何度かホロヴィッツを見放すような態度を取りながらも、見事に謎を解き明かし、今回もさすがの手腕だった。犯人の正体と殺害の動機には悲しい過去と切迫したものがあり、被害者より犯人に同情してしまう。

ホーソーンとホロヴィッツのコンビも決裂を免れ、この事件を機に改めて執筆の契約を更新。これからもホロヴィッツは大変な目に遭いそうだが、２人から目が離せなさそうだ。

[神戸国際大学情報センター（図書館）さんの感想 · 2023年10月25日]

https://act-02.kobe-kiu.ac.jp/opac/volume/392109

[大吉堂さんの感想 · 2023年10月17日]

ミステリの面白さをこれでもかと突きつけられる快感。実はシリーズの先行作を読んでいないのなんて、関係なしの圧倒的な面白さ。
後半どこに連れていくのだろうといぶかしる先の到達点。このための道だったのかと膝を打つ悦び。

[よく噛めさんの感想 · 2023年10月15日]

シリーズの中で1番好きかもしれない！
フィクションとノンフィクションが巧妙に混ざりあっていて惹き込まれる。
伏線回収が鮮やか。最高のフーダニット。
次回作も楽しみ！

[こまきさんの感想 · 2023年10月9日]

面白く楽しく読めた。殺人事件の被害者がもうありえないくらい意地悪!!だからこんなことに…

[takashihondaさんの感想 · 2023年10月9日]

Kindleで読了。どこでても読みやすい。キャラもお馴染み、ホーソーンいいやつじゃん。伏線も気持ち良い。次回作、シリーズも楽しみですね。

[ぐっちさんの感想 · 2023年9月29日]

マインドゲーム
劇評家
短剣
テネット
悪い子ら

[riccaさんの感想 · 2023年9月28日]

ホーソーンシリーズの第4作。劇場には“怪人”が潜む。キャラクタの人物造形をつかったミスリードが巧み。ミステリを読むよろこび。物語の入れ子構造がうまい。

児童文学出身の著者が物語の力を信じてくれていることも、すごくすきだ。
「物語というのは、そもそも共有するものだろう。そのために物語が存在している、と言ったっていい。それぞれ別の立場にあるわれわれをつないでくれるのが、まさに物語なんだ。そんなふうにして、われわれはお互いを理解しようとする。その理解こそが、わたしの仕事のいちばん大事な部分なんだよ」（p.263）

[はるとさんの感想 · 2023年9月27日]

シリーズ4作目。
今作はホロヴィッツが脚本を務めた舞台の打ち上げを荒らし、舞台を批評で酷評した人物が殺された。
そしてその容疑者となったのが、ホロヴィッツであり警察に追われることとなる。
少しの時間の猶予を与えられた2人は事件を調査し、過去の出来事などから少しずつ犯人に近づいていく。
解決の場面では小説にするために劇場で犯人を名指しするという意味のある描写にしててカッコよかった。
このシリーズの中で個人的には1番好みかもしれない作品。
ホーソーンの過去が少しずつ明かされていくのもすごく楽しみ！

著者プロフィール

Anthony Horowitz
イギリスの作家。1979年、冒険小説『Enter Frederick K. Bower』でデビューし、YA（ヤングアダルト）作品「女王陛下の少年スパイ！アレックス」シリーズ（集英社）がベストセラーとなる。ドラマ『刑事フォイル』の脚本、コナン・ドイル財団公認の「シャーロック・ホームズ」シリーズの新作『シャーロック・ホームズ 絹の家』（KADOKAWA）なども手掛ける。アガサ・クリスティへのオマージュ作『カササギ殺人事件』は、日本でも「このミステリーがすごい！」「本屋大賞〈翻訳小説部門〉」の１位に選ばれるなど、史上初の７冠に輝く。続く『メインテーマは殺人』『その裁きは死』『ヨルガオ殺人事件』（以上、東京創元社）も主要ミステリランキングで首位を取り、4年連続制覇を達成した。


「2022年 『ホロヴィッツ　ホラー』 で使われていた紹介文から引用しています。」