深い疵 (創元推理文庫)

  • 東京創元社
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  • Amazon.co.jp ・本 (521ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488276058

感想・レビュー・書評

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  • おそらく初めてのドイツ物。ちょっと名前が難しく分かりにくかったが、好きなタイプの警察もので面白かった。
    直ぐにシリーズを3冊購入。他のものも楽しみ。

  • 雰囲気は好きなのだが、登場人物が多すぎて名前がカタカナで覚えられない。地名もどこなのかイメージ湧かず。単にドイツのことを知らない自分の問題かと。

  • 登場人物が多くしかも名前が難しく覚えられない。文章も読みにくく途中何度も放り出しそうになった。が、最後1/4は引き込まれて一気に読み!総合的には面白かった。前作までのエピソードも沢山散りばめられてる様なので、これから読む方には、シリーズの1作目から順に読むことをお薦めします。

  • シリーズ第3弾。しかし、日本ではこれが最初に出版されてたみたいだけど、これはやっぱり最初から読むべき。

    1作目、2作目、と確実に作者のレベルがあがっている。
    特にプロットの緻密さはこの作品が群を抜いているのでは。
    前2作である程度メンバーのキャラ紹介も終わっている分、今回はプロットに重きが置かれているのかもしれない。今までの作品ほど、オリヴァーやピアの私生活は描きこまれず、比較的安定してサラっと描写されている。

    短い文章で様々な視点で事件を多角的に描く手法もより密度が高くなっていて、片っ端から伏線が張られて読んでいて謎の多さにこちらがこんがらがってくるほど。
    ドイツの氏名や地名は憶え難さもあるうえ、歴史も絡んで過去と話が交差するし、偽名やなりすましも多いし!

    どうしてもナチスに絡む戦争被害者の執念は、実感として分かりにくい部分もあるが、最後まで捻ったプロットで十分物語を堪能できた。次回作がますます楽しみ。

  • 登場人物の数が多い上にドイツが舞台なので、名前に馴染みがなくてややこしかった。犯人達の心理描写がほとんど無く、物足りない。

  • クリスやヘニング、オリヴァーといった素敵な男たちにちやほやされる(?)ピアがうらやましい・・・
    人物造形が良い。あ、もちろん話もちゃんと面白い。

  • ある方のレビューで興味を持ち本屋さんで探して購入した本書。

    第二次世界大戦でナチスのユダヤ人迫害を生き残り、アメリカ大統領顧問を務めたユダヤ人男性が射殺される。戦争時の拳銃が凶器で現場には謎の数字が残されていた。
    ところが被害者はユダヤ人ではなくナチス親衛隊員だったことが判明する。
    そしてまた同じように老人が殺されていく。

    こう始まる物語で、ナチスやヒトラーに興味のあるわたしは当然読んでみたくなるわけで、読んだ感想をまず一言で言うと、面白く読めた。

    ナチスが物語全体に関わるため、暗く重い内容にはなるのだが、事件を解決するオリヴァーとピアのコンビが魅力的で物語を救っている。

    登場人物は多いというほど多いわけではないが、ややこしい長い名前であることと、本名と偽名とが出てくるので、少し気をつけて読まないと散らかってしまう。

    ナチス崩壊後、ドイツやヨーロッパで生きるためには、ナチスに関わったことは隠していくひとが多いだろう。
    進んでナチスに加担したひともいれば、戦争を生き抜くためにナチスにならざるを得ないひともいただろう。
    また、ユダヤ人の苦しみや、直接迫害こそしていなくとも止めることも出来なかった多くの一般人のことなど多く考えさせられた。
    ナチスやヒトラーについてどれだけ文献を読み映像を観ても、当時のひとびとの思いは想像するだけでしかない。
    それでもこういった軽く読める作品からでも、戦争とそれにまつわる犯罪など学び考える機会を持つこと大変貴重で重要なことではないだろうか。

    本作はネレ・ノイハウスのオリヴァーとピアシリーズの第三作目ということらしい。他の作品も随時翻訳されていくらしいが、個人的にオリヴァーとピアを好きになったので出版が待たれる。
    また、「深い疵」というタイトルも素晴らしいと思う。
    推理作品としてだけでなく、戦争のことまで思いを深められる良い一冊だった。

  • 面白かったので一気読みした!ただ、当該の人物の関係がちょっとゴチャゴチャしてしまって相関図を見ながら、読み進めた。でも、物語に散らばる伏線や真相に至るまでは引き込まれるので、海外ミステリー好きな方には、オススメの一冊!

  • 深く切ない話。哀しい人生を送ってきたふたり。
    愛する家族を奪われたアウグステと愛する家族を奪った人間を母と思わされ育ったエラルド。
    ふたりは心に深い疵を負った。この事がわかった時タイトルの重みが増す。
    最後アウグステは幸せだったのだろうか。アウグステは60年間離れ離れだった息子に抱かれ、
    愛する人が死んだ場所で人生を終える事ができた。でも…
    余韻が残るいい作品だった。

  • ドイツのミステリィ。
    登場人物が多いうえに、視点が次々と切り替わるので、決して読みやすいとは言いがたい。
    しかし、その複雑さのなかに織り込まれた伏線が、きれいに解消されていく後半は、これぞ、ミステリィという出来。
    旧名家のスキャンダルモノ(というジャンルがあるのだろうか?)の典型のような物語展開。このパターンだと、被害者の数の割に、「スキャンダル」の内容そのものが小粒(いけない関係の隠し子が、とか)だったりして、「え、たったそれだけのことを隠すためにこんなに人が亡くなったの?」と後味が悪いことがあるんですが、本作のスキャンダルは、かなりショッキング。

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