雪の断章 (創元推理文庫) (創元推理文庫 M さ 4-4)
- 東京創元社 (2008年12月21日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (429ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488467043
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日本経済新聞社
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読書日記『雪の断章』 立て続けに推薦、運命感じて 作家 青崎有吾(2)
2014/12/10付日本経済新聞 夕刊
先々月、あるミステリ好きの学生さんとお会いした際、「ぜひ読んでください」と一冊の本を薦められた。読んだことのない本だった。佐々木丸美『雪の断章』(創元推理文庫)。
「面白いです。ちょっと分厚いですけど、絶対一晩で読めます」
それならば、とお借りしたものの、不精(ぶしょう)な性格がたたってすぐには読まずにいた。
ところがその数日後。某イベントでビブリオバトル(プレゼン形式で本を薦め合うゲーム)を観戦していたとき、参加者の一人が採り上げた本を見て驚いた。同じ『雪の断章』だったのである。
僕は手を上げ、「ある人からその本は一晩で読めると断言されたのですが、あなたもそう思いますか」と質問した。「読めます」。その方も自信を持ってうなずかれた。
ほんの数日の間に二人の人から、同じ本を強く薦められることなどなかなかない。なんだか運命を感じてしまい、とうとう僕も読み始めた。
結論から言おう。
彼らの言葉は本当だった。夢中で読めた。紛(まご)うことなき徹夜本だ。僕も人に強く薦めたくなったし、それを今こうして実行している。
雪の街札幌を舞台に、孤児の少女と彼女を拾った青年の、十二年に渡る葛藤を描いた染み入るような物語。今年の冬は、雪が降るたびこの本のことを思い出しそうです。 -
再読。かなり以前に読み、その時は凄く感動した記憶があったので、もう一度読んでみた。
まだ大学を卒業したばかりの青年が縁もゆかりもない孤児の子供を引き取って一緒に生活するという設定は、女性にしてみたら憧れるようなシチュエーションで、光源氏と若紫みたいな昔からあるパターンだけど、子供を育てるお金や家政婦を雇うほどの収入はあるのか?とか余計なことが気になってしまった(笑)
ヒロインも、こんなに強情で、生意気な子だったけ?
なんて思ったり。
若い頃、楽しめたものが楽しめなくなり、逆に前に読んだ時はそれほどでもなかったものを、今は面白いと想ったり、それだけ、自分が年齢を重ねたということなのだろう。
表現が少し固くて古臭い感じがあるのは、昔の小説だから仕方ないかな。
雪が降る情景などは美しいと感じた。 -
これ結構前に読んでたはずなのに登録わすれてた。
読み終わるのがもったいない本だった。
史郎さん……(´;ω;`) -
中学生の時に初めて読んで号泣した思い出。夢中になりすぎて下校中も歩きながら読んでたら警察に注意されたのも思い出。
久しぶりに読んだら涙は全然出なかったし、どこで泣いたのかさえ思い出せなかったけど、やっぱり感情をガクガク揺さぶられる -
最後の流れは面白くてスラスラ読めたけど
言葉のやり取りが古い感じがして
あまりしっくりこなかった -
自然の描写?がとっても多くて、それが物語の雰囲気を作っていた。いい意味でも悪い意味でも読み進めるのに時間がかかった。
主人公はあまり好きじゃないなあ。と思った。そして結局可愛ければ物語になるんだなあ、と。別嬪さんならわがままでも心配ばかりかける娘になる。 -
強情っぱりの主人公。
こんなに自分の考えに固執していると、いつだって息苦しいだろうと思う。 -
ミステリーではなく、ヒューマン系だな。無理に殺人でなくてもよかった