理由(わけ)あって冬に出る (創元推理文庫) (創元推理文庫 M に 1-1)
- 東京創元社 (2007年10月31日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (252ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488473013
感想・レビュー・書評
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学校怪談ミステリー。
「壁男」と「フルートの少女」
学校で当然噂がひろがった、芸術棟でおこる怪談。
美術部男子・葉山くんは、先輩や同級生、友だちたちと幽霊騒ぎに巻き込まれていく。
犯人と対峙する怖さと怪談の怖さがあいまって、緊張感を高めていた。
2013年12刷のイラスト表紙は、人気の無い校舎が描かれていて、もう一つ仄暗い怖さを演出していた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
母校が舞台と聞いて手に取ってみた。若者受けしそうな冗長な文章は正直好きではなかったが、話は面白いかったし母校のあるあるがたくさん出てきて懐かしかったので、長いシリーズになると嬉しい。ただ実際はそんな物騒な学校ではない。
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鮎川哲也賞に佳作入選した、似鳥鶏さんのデビュー作です。
タイトルの響きが良いですね。
上手く表現出来ないけれど、惹かれるものがありました。
高校を舞台にした、日常の謎系のミステリなので、コミカルな作風が合っています。
もちろん、ただ楽しいだけではなく、真相には苦さや切なさもあるのですが、全体的には穏やかでほのぼのとした雰囲気が感じられました。
登場人物も数が多いながら、それぞれ魅力的なのが良いですね。続編への期待が高まります。
楽しみなシリーズが、また一つ増えました。 -
前にこの作者の事をオススメしてもらった事があって、どれ読もうかと思ってた時に自分が一番好きな学園ミステリから選んで読んでみたんだが、なかなかに面白かった!トリックはわりとわかったのだけれどそれが他とどう繋がっていくのかまでの細部はわからなかったなぁ。人物の描写とかも魅力的だったしこの作者の他の作品も読もうと思う。
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この方の作品を読むのは2回目。しかもこちらはデビュー作なのですね。文章は濃くて少し読みにくく、キャラも誰だっけ?とかあったりしましたが、楽しく読めました。それはさておき、後書きの機械オンチのくだりは全部ネタなのか、事実なのか。
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似鳥鶏さんの何ともとぼけた味わいのユーモアで読ませる学園ミステリーのデビュー作。本書のメインの謎は2つで、フルートを吹く女高生の幽霊は横溝正史の「悪魔が来りて笛を吹く」を思わせますし、壁男は大分古いですが怪奇大作戦の「壁ぬけ男」を思い出しましたね。どちらも機械トリックなのが致し方ないとは言え少し残念でした。やはり一番気になったのは有栖川有栖さんの名探偵・江神とアリスの関係性と本書の伊神先輩と葉山との類似で「神」の字の共通は偶然ではなく著者が意識されての事でしょうね。最後の意外なオチもショッキングでしたね。
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高校の校舎別館に出没する幽霊の噂をさぐる高校生探偵のお話。
トリック重視のため説明が多く飽きる。 -
記念すべき市立高校シリーズの始まりと、似鳥鶏さんのデビュー作。
10年以上前に読んでから、何度も読み返す一冊。
登場人物がちょっと変わっているのに、どこかにいるような気にさせてくれるのがこの作家さんのいちばんの強みだと思う。 -
いまいち全体のストーリーの承転が曖昧で、トリックもそれほど難しくないが、キャラクターがおもしろく、サクサク読める。
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だいぶ前に読んだのに、感想書くの忘れてた。
とある高校の文化部棟の怪談めいた噂から始まる謎解き物。主人公は美術部の男子生徒。
主人公はワトソン役(+少しの探偵)。ハラハラ感があって面白かったけれど、解かれた謎にはあんまりインパクトはなかったかな。あと、生徒たちがたくさん出てくるのだけれど、キャラの描写が少なかったのか、なんとなく区別がつかないまま終わっちゃった感が…。
シリーズ物として展開しているみたいだけど、登場人物たちに思い入れができないまま読み終わっちゃったので、続巻を手にする気持ちに、今のところなってない、ってとこ。