- Amazon.co.jp ・本 (372ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488477011
感想・レビュー・書評
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東川篤哉のオリジナル長編。トリックが面白かった。
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軽快なリズムで進むユーモアミステリ。
あらすじにもある通り、トリックは驚愕。でも「ぶっ飛び」ではないギリギリのレベルなのが東川篤哉のすごいところ。
個人的には「ミステリ」部分よりも「ユーモア」部分が好きでした。
キャラクターが魅力的です。
読了後、もう一度読み返して「ミステリ」部分の伏線を拾っていくと、尚面白いんだろうなぁ
一冊で二度美味しい本です。 -
例によってどたばた喜劇要素たっぷりだが、
わたしは「孤島の密室」的な話が好きなので楽しめた。
(そんなに長くホテル住まいができてうらやましいと
ホテルや孤島、あるいは豪華客船ものを読むと思ってしまう) -
W浅野!! 冒頭、女探偵登場のシーンからそんななつかしのフレーズが脳裏をよぎる80年代フレーバー(というより、実際に設定が80年代なのだが)の本格推理小説。
永年の夢であった瀬戸大橋計画がようやく現実化しつつあった198×年、やがては瀬戸大橋の「橋脚」とならんとする瀬戸内海に浮かぶ小島に(岡山県ではその名前を知らないものはいない)〝孤高の天才建築家〟が酔狂なたたずまいの巨大な別荘を建てる。しかし、そのみずからが建てた別荘で、当の建築家が謎の転落死。さらに、真相はわからないままふたたび関係者たちが集った同じ場所で第二、第三の殺人が起こるのだった。
巨大な建築物をからめた壮大なトリックに舌を巻く一方で、登場人物たちがかわす会話のギャグセンスはどこまでも寒い。貴方はこの〝寒さ〟に耐えられるか?! W浅野!! -
嵐により孤立した島にある奇妙な館で起こった奇妙な殺人事件。
館+嵐の孤島という王道でシリアスな状況ですが、そこは東川篤哉さん。
軽~いギャグを織り交ぜたユーモアたっぷりな文章でとても読みやすかったです。
変わった建築物が出てくれば何か仕掛けがあるんだろうとは思いますが、期待を裏切らない大がかりなトリックで大変満足でした。
見取り図を見てなぜ気づかなかったのかと悔しくもあります。
くだらない(褒め言葉)ギャグの連発は好き嫌いがあるかもしれませんが、真相に至るまでに提示された情報とそこからの推理はしっかりとした本格ミステリー。
瀬戸大橋を巡る当時の島の状況や不正疑惑が、最後に壮大な思惑に繋がっているのもおもしろかったです。 -
今ノリに乗ってる作者が送る、ノリの良い本格ミステリィ^^
外部と隔絶された嵐の孤島、館ものに欠かせない見取り図、動機ありそうな容疑者達、ここまでは今まで読んできた本格ものと特に何も違いはありません。
ただ、この手の作品に付きまとう心地良い薄気味悪さが、この作品には全く無い!笑
今までアホミスと呼ばれる作品は何冊か手にしましたが、しっかり本格していながらこのライトな読みやすさって無かったなあ…斬新!
見取り図と事件概要だけでトリックのあらましは見当ついたけど、まさかその部分がそうなる意図だったとはな…^^ニヨニヨ
人間描写が浅い!ていう批判は推理小説に付き物だけど、これは人間描写が軽い!楽しい!で一般ウケしそうなエンタメミステリィです^^
ラストで「天才建築家」の真意が解明されたシーンも印象に残りました。