館島 (創元推理文庫) (創元推理文庫 M ひ 4-1)

著者 :
  • 東京創元社
3.29
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本棚登録 : 1939
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  • Amazon.co.jp ・本 (372ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488477011

感想・レビュー・書評

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  • この人の作品は初めて読んだんだけど物語の進め方や壮大なトリックは読んでいてすごく楽しめたし最後はホッコリした気分にもなれてよかった。
    ただこれがこの人の持ち味で好きな人にはこれこそが東川篤哉だっていうところなのかもしれないけど、自分にはこの時々折り込まれてくるくだらないジョークがあまりにも肌にあわなくて興ざめでした。
    普通に書けばいいのになぁと思うけどまぁそれがこの人の個性だっていうんなら仕方ないのかなぁ。

  • あらすじを読んだだけで、綾辻行人「十字館の殺人」のパロディとすぐにわかる。作品の中にも「十字館の殺人」の題名を何気なく出しているので、狙ってやってるのは確実。ご本家と同じようにあっと驚くようなしかけあり、それを終盤で怒涛のごとく謎解きしている感じもお見事。
    瀬戸内海という場所と妙に古い時代設定も最後まで読むと納得できる。
    岡山出身としては、「天満屋の屋上」とかのローカルネタは嬉しい。が、セリフが岡山弁で無いのはちょっと残念。
    そういえば、瀬戸大橋の橋脚になった島は、全部香川県なので、岡山県警は出てこないと思うのだが... 指摘するのは野暮かな。

  • 天才建築家・十文字和臣の突然の死から半年が過ぎ、未亡人の意向により死の舞台となった異形の別荘に再び事件関係者が集められたとき、新たに連続殺人が勃発する。嵐が警察の到着を阻むなか、館に滞在していた女探偵と若手刑事は敢然と謎に立ち向かう!

  •  今回もやられた。館ものミステリーは我が国でガラパゴス的に進化したので、館の特殊な構造で不可能犯罪が成立したのだ、ということは見当が付く。しかし、作者にしてみれば、そこを悟られたところで痛くも痒くもないだろう。
     意表を突く動機。時代設定を瀬戸大橋完成の直前にしたこと……。お見事。
     脱帽し、剃髪し、四国八十八の霊場を巡礼したい心境だ。

  • こういう大掛かりなトリックは久しぶりに読んだ。

  • 館もの。
    すごいような気がするけど深く考えてはいけないタイプ。
    ユーモアセンスは合わないと感じた。

  • すっかり「謎解きはディナーのあとで」で有名になってしまった東川さん。
    お得意のユーモア(?)ミステリーではなく、驚いたことに(なんて失礼な!!)ユーモア抜きの正統派ミステリーになっていた。
    ところどころに笑いどころはあるけれど、それも息抜き程度。
    トリックについては、しっかりと考えられた奇想天外なミステリー仕立てになっている。
    トリックが・・・某年末歌番組で話題になっていた衣装対決を連想するような、大掛かりだけれどちょっと笑ってしまった。
    読み終わってから、「あぁ、これが伏線だったのか」と思うところもあり、誰が読んでもあからさま過ぎる伏線ありで、そんなところも含めて楽しめた。

  • 本格ミステリ。とても面白かった!ギャグはともかく大好きですこういうの。特に後半1/3は一気読みしました。久しぶりにこういうのを読んだ気がしました。何の前情報もなく読んだので一層よかったです。
    この作品は2005年に単行本が出版されたものですが、奇しくもちょうど現在『ミステリーズ!』(東京創元社)で続編『仕掛島』が連載中だそうです。10年以上経っているわけですが、そちらはどのような手で来るか、それも楽しみです。

  • 絶海の孤島パターン
    トリック云々より頭から冷蔵庫に突っ込んで行ったと言った表現が面白い

  • ユーモア・ミステリの書き手として知られる著者だが、本作はお笑い部分と本格部分のバランスが絶妙。バカミスになるギリギリ一歩手前で、どうにか踏みとどまっているように思う。
    クローズド・サークルの醍醐味たる恐怖と疑心暗鬼こそないが、嵐の孤島に死体とともに閉じ込められた人々の反応がしごく常識的なので、一定のスリルはある。「次は私が殺される…?」と思ってるくせにあんたらなんでそんなに危機感ないんだよ、というような作品がいくらでもある中、これだけ緊張感を演出してくれたらよしとするべきだろう。
    ネタに関しては正直そんなに高度なものではないが、ラストは圧巻。天才・十文字和臣の意図が明かされるシーンには爽快さがあった。

    2016/7/2〜7/3読了

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著者プロフィール

1968年広島県生まれ。岡山大学法学部卒業後、2002年、光文社カッパノベルスの新人発掘プロジェクト「KAPPA‐ONE」にて『密室の鍵貸します』が有栖川有栖氏に推薦されデビュー。11年『謎解きはディナーのあとで』が第8回本屋大賞第1位に輝き、大ヒットシリーズとなる。「烏賊川市」シリーズ、『館島』、『もう誘拐なんてしない』、「探偵少女アリサの事件簿」シリーズなど著書多数。

「2023年 『谷根千ミステリ散歩 中途半端な逆さま問題』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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