奇談蒐集家 (創元推理文庫)

著者 :
  • 東京創元社
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本棚登録 : 1228
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  • Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488490096

作品紹介・あらすじ

自ら体験した不可思議な話、求む。高額報酬進呈。ただし審査あり。-新聞の募集広告を目にして酒場を訪れた客は、奇談蒐集家を名乗る男と美貌の助手に、怪奇と謎に満ちた体験談を披露する。鏡に宿る美しい姫君との恋、運命を予見できる魔術師との出会い…。しかし、不可思議な謎は、助手によって見事なまでに解き明かされてしまう。安楽椅子探偵の推理が冴える、連作短編集。

感想・レビュー・書評

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  • 自らが体験した不可思議な話を求める、蒐集家。 さまざまな人物が体験を語るが、助手によって謎は解体されていく。 最終話で彼等の真の目的が明らかになる。 それぞれの語り手のその後や背景も描かれて驚きも。

  • 登録前

    作者買い。
    ひとつひとつが一話完結の連作でどれも面白かったけど最後にすべてをひっくり返される感覚はとても気持ちよかった。

  • 「求む奇譚」から始まる新聞広告を目にして酒場を訪れた客たちが不思議な体験談を話すも謎はとかれてしまう。

  • 奇談蒐集家のもとに客が怪奇な体験を話しにやって来るが「本当に不思議な話なんて簡単に出会えるものじゃない」と助手が謎を合理的に解いてしまう。最終章で全てが覆り騙された。

  • 「奇談蒐集家」っいうネーミングのみで購入!^^;
    短編7編。
    「求む奇談!高額報酬進呈。ただし審査あり」に釣られてくる人の奇談語りという形で進む。
    でも、「本当に不思議な話なんて、そうら簡単に出会えるものじゃない」とか言って、謎解きを始める。
    全てこんな感じで、奇談ではなくなる…
    審査に引っかかって、お金貰えん…
    お金要らんし、喋らせて〜!って人もおったけど。
    ただし、最後の話を除いてはになる。
    奇談とは言いながら、ミステリーになるのかな?謎解かれるから。
    途中で、流れ的に、最後に何かあるんやろな?ってのは感じるし、そうならんと、面白ないやんと思ってた。
    何があるかは分かってないけど(^◇^;)
    奇談と言いながら、ミステリー。ミステリーと思いきや奇談って感じて、結構良い感じ〜

    解説に
    「幻想の現実化=現実の幻想化」
    って言葉が納得できる(^-^)v

  • 連作短編。一見不思議な話を論理的に紐解いて現実に戻す形の推理小説。設定がものすごく好みなだけにイマイチ消化不良。正直最後の一話はいらなかったかな。幻想小説的に締めたかったのだと思うけれど、to much 。最後の最後で、陰のあるお話がお伽話のような仕上がりになってしまったと思う。とは言え、一話一話はよくまとまっていて、なんとなく後味の悪い終わり方も余韻があって良かった。導入部のバーの描写も、語り手の個性を演出していて毎回楽しかった。気分転換にはちょうど良い作品。

  • 短編集となっているので、とっても読みやすかったです。
    自分の影に刺された男の話や水色の魔神など、どれも不思議だけど、事実は意外なことだった!

    「世にも奇妙な物語」とかで実写化してほしい話ばかりでした。
    また続編とか出ると嬉しいなぁっと思います!

  • 湿気があるというか雰囲気のある小説…
    幻想小説かと、思えば素晴らしい謎解き
    面白かった

  • 奇談を集めるというバー「strawberry hill」の恵美酒一のもとに、何人もの人たちが奇談をもってやって来る。恵美酒はなんともスノッブで嫌味な感じの男である。話を聞いて「おお、これこそ奇談だ」と喜ぶのだが、客の背後に控える中性的な氷坂が一見理屈に合った話として退けてしまう。そのひっくり返し方が面白いとも言えるのだが、超常的な奇談でないにしても十分変な話ではある。というか、ちょっと無理やり感がないでもないのだ。最後は、全編をくるりんとまとめてしまう。うーん、それもまあまあかな。

  • 奇妙な話を収集する酔狂な主人と美麗なその助手が、やり取りからおかしな話を幻想から現実につなげていく…という流れで数話続いていく。一つ一つの話が短編と成り立っていて、まあ面白いな、と思っていたら、最後の一作読み始めて、アレ?となり、あ、そういうことか!!!と。推理小説チックなところから、実は問題解決ではなく新たな謎への入口だったという感じで面白かった。

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著者プロフィール

1959年名古屋市生まれ。名古屋工業大学電気工学科卒業。81年「星新一ショート・ショートコンテスト」で「帰郷」が優秀作に選ばれる。その後、会社勤めをしながら「ショートショートランド」「IN★POCKET」にショートショートを掲載。1990年、長編ミステリー『僕の殺人』を上梓してデビュー。2022年『麻倉玲一は信頼できない語り手』が徳間文庫大賞2022に選ばれる。

「2022年 『喪を明ける』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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