- Amazon.co.jp ・本 (278ページ)
- / ISBN・EAN: 9784492556061
感想・レビュー・書評
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利益=(単価ー獲得コストー原価)×顧客数という利益の方程式がこの本のテーマに据えられ、
商売して行くにあたって利益を増やしていく方法を著者自身経営コンサルタントとして積み重ねた経験をもとに語られていく。
利益を上げるには、顧客単価を上げるのが一番手っ取り早いと思いきや、そのためには宣伝などの獲得コストを上げなくてはならない、、、という話であったり、結局商売で利益を上げるための万能な方程式の話が書いてあるのではなく、顧客の心理、世の中のトレンド、季節などにいたるまで、その影響はそれぞれの数値に変化をもたらすので、船の舵をとるようにバランスを見ながらこの数式を活用しなさいということが書かれています。
この数式の意味の説明が最初に書かれていて、そのあとに細かい説明が書かれているという構成だったのでわかりやすいです。専門用語や難しい表現はあまりなく、途中で投げ出さずさいごまでスムーズに読むことができました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
利益の方程式を(顧客単価-獲得コスト-顧客原価)×顧客数とし、それぞれの変数について基礎知識5つと2つのテクニックにシンプルにまとめることで、利益増加の方法を説明する本。
サブタイトルに「商売は粉もの屋に学べ」とあって、それがどうも胡散臭い~と思っていたのですが、読んでみると参考になる本でした。
(ちなみに粉もの屋は儲かるは顧客原価の話で、小麦粉はカロリーあたりの価格が最も安いから儲かりやすい、という論。まあ、一理あるけれどカロリーは結果で目的じゃないじゃないかな。。まあ、すんごいカロリー計算する人は別だろうけれど。カロリーの多さと食の満足感というのは別に一致しないと思うので、その論拠立ては疑問。単に原価安い、ってのはそうだろうけどね。)
この方程式も当たり前といえば当たり前なのですが、ちゃんと分解してそれぞれの変数についてしっかり考えているかというとそうじゃないなーと思いました。
割とB2C向けに当てはまる事が多い気がしますが、B2Bでも基本は同じだと思うので、うちのビジネスに当てはめてしっかり考えてみよう。
特に顧客数の考え方について。
S字カーブの法則は知っていたけれど、どこの段階にある商品・サービスかによって顧客数と他の変数のバランスを取る必要があるという視点は今まで持っていなかった。
利益の源泉は実は他社が追いつくまでの時間的な余裕であり、どんな優れたビジネスモデルでもいつかは超過利益が0になる。
会計的な観点から利益を語っている本は結構あるけれど、このような視点で利益を考える本というのは実はあまりなく、その経営視点は実に正しいのに見ないことになってる気がする。
マーケティングというカテゴリーにはちょっと異色だけれど、大変参考になった。 -
利益=(顧客単価-1人当たり顧客獲得コスト-1人当たり顧客原価)×顧客数
この式の意味が明解に説明される。
ひとつひとつ出される事例が具体的で説得力あるものであり、読んでいて納得がいく。
21世紀の低成長時代の日本において、企業に必要な「利益思考」がわかりやすく詰まった一冊だと思う。 -
会計とマーケティングについて身近な例を挙げて説明してくれています。
この本だけで利益を得る為のノウハウが詰まっている訳ではないですが
利益やマーケティングについて考えたり、情報収集するためのきっかけになる本です。
読みやすくてなかなかよいですよ。
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4/21 - 4/30
利益とは何か?Businessとは何か?を考えるために読んだ。
5時間くらい。
目からうろこ。面白い。試してみたいことがたくさん浮かんできた。 -
著者の提唱する方程式、利益=(顧客当たり単価−顧客当たり獲得コスト−顧客当たり原価)×顧客数に従って、4つの要素のバランスをとりながら企業の利益を最大化していくことを奨める本。
第4章から第8章において、4つの要素に関する知識と、その要素を上げる(下げる)ためのテクニックが紹介されている。
【顧客単価を上げる】
ポジショニングの利用(高い価格をつけてくれる顧客を選ぶ)
支出への苦痛の緩和(支払方法の変更など)
戦略のない値下げはしない
【獲得コストを下げる】
最適チャネルミックスの追求
ロイヤルティの向上(顧客のランクづけ、ファンの育成、口コミの発生)
【原価を下げる】
顧客の鍵となる購買要件の把握
過剰投資や過小投資を防ぐ
価格以外の要素での比較(カロリーなど)
仕入先の工夫
無闇に原価の引き下げを行わない(一律の引き下げなど)
【顧客数を増やす】
イノベーター理論のキャズムを理解する
潜在顧客数を把握する
どの顧客層に向かってサービス展開すればいいかを考える
顧客が体験できる安価なサービス(客寄せビジネス)を提供する
商品のフェーズ(ライフサイクル)、顧客のステージ(イノベーター理論)に合わせて管理・投資する
現在の既存顧客の声を聞きすぎない
団塊世代と団塊ジュニア世代は常にターゲットとして意識する -
読もうと思った理由
利益についてわかりやすく書かれているので知りたいと思ったから
気づき
・かつては売り上げ増は七難隠すだった
・日本の少子化の大きな原因の一つは長時間労働である
・製造業×輸出型だけが儲けの仕組みを作っていて、国
内型の製造業および非製造業のほぼすべては、儲けの
仕組みができていない
・労働時間の長さが日本男性を肥満にしている
・成功というのは、成功するまで仮説→実行→検証を繰
り返すことである
・利益=(顧客当たり単価ー顧客当たり獲得コストー顧
客当たり原価)×顧客数
利益についてわかっているようでそうか!なるほど!ということが実例も含め著者の経験上から主に書かれており勉強になりました。長時間労働については共感するばかりです。数年ぶりに再読。 -
一円でも利益を上げる!企業努力
マーケティングの初心者ですが、とても興味を持って読むことができました。
自分は倹約家だと思っていましたが、やはり上質世界(特に、コンプレックスを持っている領域など)ではタガが外れてしまう事があったなと気付かされました。
そのような場所では、うん万円もする物にも気持ちよくお金を支払ってしまったことを思い出しました。
これから企業分析を行う際、より広い視野で見る事ができると思います。
各章毎に参考文献が掲載されていて、次に読みたい本がきっと見つかります。 -
利益を増やすためにはどうすればよいか?を勝間さん流に単純化してわかりやすく解説している本。
本書のターゲット読者層は、日頃から利益のことを考えている経営層というよりは、中間管理職や一般の社員など利益のことなど気にせずに働いている人たちだと推測される。従って、厳密性は問わず、どんな業種でもある程度成り立つような、大雑把だがわかり易い、でも本質を突いている「利益の増やし方」を解説している。その中でベースとなっているのが、下記の方程式である。
勝間式「万能利益の方程式」
利益=(顧客当たり単価ー顧客当たり獲得コストー顧客当たり原価)×顧客数
当たり前といえば当たり前だが、このように分解されるとわかり易いし、身近な話とも結び付け易い。本書では、この方程式の変数ごとにどう改善していくのかを説明しているので、どんな業種、職種の人でもどこかではピンと来るのではないだろうか。
もちろん、本書で紹介されている例がそのまま適用できるケースは多くはないだろうが、少なくとも本質的な考え方として、仮説構築→実行→検証を繰り返しながら進めるということは、「万能」といえるだろう。