組織デザイン

著者 :
  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
3.72
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感想 : 63
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  • Amazon.co.jp ・本 (308ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532110239

感想・レビュー・書評

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  • 学部時代に読んでも全く理解できなかった。しかし社会人になって、組織というものがある程度わかってきた段階で読んだら、この本のすごさがわかった。人事や経営に関わる人は必ず読んでおくと役に立つと思う。

    以下は備忘録。

    ■分業のタイプ
    └垂直分業:考える仕事と実行する仕事の分離
    └並行分業:場所や設備等を共有して、生産量全体を分担しあうというタスクの分割方法。地域別や顧客別の分業も含む
    └機能別分業:全体に対して果たす機能に応じてタスクを分割

    ■並行分業のメリット
    └共通費の配賦

    ■機能別分業のメリット
    └共通費の配賦
    └経済的スタッフィング
    └熟練形成の効率化・知識の専門化
    └機械の発明と機能的分業の強化

    ■分業のメリットの補足
    →「計画のグレシャムの法則」の回避
    =ルーチンワークはノン・ルーチンワークを駆逐する

    ■分業がもたらすデメリット
    ①働く人の意欲低下
    └作業の意味がわからなくなること
    └作業者が独自に思考し、自分の工夫を生かす余地が少ないこと
    └作業から学習できる内容が少ないこと
    (対処法)
    分業の程度を緩和、ローテーション・人事異動を行うこと・アルバイト等の短期雇用を活用すること
    ②調整・統合の難易度アップ

    ■調整・統合の基本的な仕掛け
    ①標準化
    ②ヒエラルキー
    ③環境マネジメントー環境への能動的働きかけによる調整の必要性削減
    ④スラック資源活用による組織内相互依存関係の緩和
    ⑤水平関係の設定

  • 組織には様々な課題が発生するが、組織体系の観点からその解決法を提言するのが本書の役割である。

    シンプルに言えば「提携業務の調整は標準化で」「突発事項に関してはヒエラルキーによる解決と担当者同士が話し合う水平関係の醸成で」となり、それにまつわる様々な提言がなされている。製造業をはじめとした定型業務をメインとする業態に関する記述が多いが、ヒエラルキーや調整などの項目は、非定型業務に関わる人が読んでも役に立つ。

    主に事業部・機能別部門といった大きな組織に関する視点が多く、その意味では経営者向けであるとも言えるが、部・課といった小さなグループといった組織づくりを考える際にも本書の考え方は生かすことができるように思う。長年定番本として挙げられていることも納得できる一冊である。

  • 今年のベストヒット。組織デザインの原理原則は普遍的で、それを知るべき時に知る必要がある。

  • 納得でき、スラスラ読めた。

    終章p293
    「理想の民主的な企業組織という幻想を追うのを放棄して、冷静に考えてみれば、むしろヒエラルキーを単純なものに維持しておくこと、また重要なポストに決断のできる人材を配置することの方がずっと重要ようだということが自ずと明らかになるはずである」

  • 知識がないまま組織運営をしてしまっていたため、組織デザインの基本を学ぶために読んだ。

    組織の型や分業の型、ヒエラルキーの役割など必要な知識が網羅されている。製造業をベースにした例示が多い。

    普段、自身が意識せずに行っていた分業(役割分担)なども、並行、機能別、垂直など型が提示されており検討の際に役立つ。ヒエラルキーについては管理のための仕組みと捉えていたが、例外処理のための機能と捉えると使い方も変わってくる。
    ある程度の人数をマネジメントして業務遂行する人には一度は読んで欲しい本

    組織
    why:個人では成し遂げられない成果を挙げる
    HOW:分業化
    what:標準化(IPOそれぞれで)、集団とヒエラルキーの構築

  • 336.3

  • 斜め読み程度でしたが、組織設計の考え方が纏まってる良書と思います

    必要なタイミングで再読したい
    古いのでアップデート版があると良いなと期待

  • 【こんな方におすすめ】
    ・業務改革やBPR推進の新任担当者
    ・製造業や事務組織生産プロセスの管理者
    ・金融機関のバックオフィス業務企画担当者

    【知っていたこと】
    ・組織デザインという言葉のイメージがない
    ・組織とオペレーションのマネジメントが大切
    ・明確な答えはない

    【知りたかったこと】
    ・オペレーションと要員の最適化概念
    ・組織のクセ
    ・自社の目指すべき事務組織体制

    【知ったこと】
    ・事業戦略のフェーズによって目指す組織とオペレーションは異なり
    ・組織体制のメリットデメリットがあるため環境変化により見直し必要がある

    【率直な感想】
    ・会社という組織の認識が改まった
    ・機能別分担のメリットが明確に理解できた
    ・並列処理がベストだという考えが変わった
    ・明日から仕事に使えるか、という観点だと、最近読んだ本の中で最も刺さった。
    ・会社の上司や同僚にすすめたい一冊
    ・現状の組織設計の背景が理解できたし、仮説立てができた
    ・さっそく明日からアウトプットしていきたい

  • 分業、調整に注目して組織デザインを整理して述べている。なんとなく感じていたことが言語化されていて、個人的には思考や知識の整理に役立った



  • メモ
    ・機能別組織は機能集約によるコストダウンや付加価値アップの効果が重要な時、事業部別組織はそれ以上に製品市場への柔軟で迅速な適応の効果が大きい時にとるべき。

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著者プロフィール

早稲田大学教授

「2023年 『わかりやすいマーケティング戦略〔第3版〕<2色>』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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