そういうものだろ、仕事っていうのは
- 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版 (2011年2月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (318ページ)
- / ISBN・EAN: 9784532171049
感想・レビュー・書評
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タイトルの通り、仕事がテーマのアンソロジー。
盛田隆二さんと津村記久子さんの小説は、今回初めて読んだ。
盛田さんの鬱に陥っていく主人公の心や身体の描写は、とてもリアリティーがあって強烈だった。
津村さんはもっとカタい文章を書く人なのかと勝手に想像していたのだけれど、コミカルで
楽しい話だった。
特に津村さんの本は、また読んでみたいと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
得意とするジャンルも個性も異なる作家たちによる、「仕事」にまつわるアンソロジー。それぞれの作風が非常に色濃く出ている短編が集まっている印象を受けた。
重松清は「父と子」の物語であるし、野中柊は「恋愛」に絡む物語だし、大崎善生は「モラトリアムと過去」の物語だ。本当に面白いほどばらばらだ。
「仕事」という言葉はあまりにも広範囲をカバーするから、捉え方や考え方が作家によって異なるのだろう。
自分の仕事スタンスはどれに一番近いかなと考えると、野中柊の「遣り甲斐を感じるわけではないけれど自分の居場所があるところ」というものがあたるかな、と思った。 -
ズバッと仕事風景!みたいな話もあれば
居心地として現れる仕事話もある。
どの話にも最後には光のようなものが見えてくる。
一部こんなにうまくいかないよ
とおもう話もあるけれど
今の時代ならあながち無いとも言えないな
ともおもう。
仕事っていうのは
いろいろ厄介だけど
人として生きていくには不可欠なものなのかもしれない。
野中さん以外
作品を読んだことのない方ばかりだったのですが
とても面白かったです。 -
重松清、野中柊、石田衣良、大崎善生、盛田隆二、津村記久子の仕事をテーマにして書かれた作品集
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ホームにて、蕎麦。が1番良かった。
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日経電子版に掲載された短編集。タイトルから重苦しいお話かと思ってたのだけど、うん、仕事って辛いことも多いけど頑張らなくちゃね、なんて素直に思える内容が多く、嬉しいかった。父親が定年後に駅の立ち食い蕎麦屋の店員になった「ホームにて、蕎麦」は、さすが重松清で手堅く、父親だけでなくその息子夫婦も孫もそれぞれの思いで読ませられ、感動までしてしまうところが逆にフン、なんて思ってしまったけど。^_^;一番好きだったのは、津村記久子の「職場の作法」。ある職場の何人かの角度から小さなエピソードを通して、働くこと、また、その人を描いている連作が、ちょっと皮肉で可笑しかったり、身につまされたり。今でも彼女は、土木関連の会社に勤めながら執筆を続けている、ということなので、この路線はかなりリアルの感覚なのかも。(でも、同じ職場の人たちが読んだら妙な気分だろうなぁ。)
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2011.2.23 短編小説「きみがつらいのは、まだあきらめていないから」を寄稿
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■重松清さんの全作品を感想文にしてブログで挑戦中です。
重松清ファン必見!
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