- Amazon.co.jp ・本 (410ページ)
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
良い戦略とは診断、基本方針、行動というカーネルをもち、即実践可能な一貫性があるものである。
CC&Sのケーススタディは印象的。
ある特定のセグメントにターゲットを定め、無競争状態において、そこに対応できるシステムを用意し、高い価値を提供する戦略をフォーカス戦略と呼ぶ。
実際のビジネスでは多くのことを求めてしまいがち。
ただ、限られたリソースをどのように配分していけばよいかは、どこにフォーカスすれば最も効率が良いのかを検討することが近道であるだろう。 -
マーケティング初心者には難しいところも多かったが、
軍隊での事例、実際の経営での事例も多くあり
分かりやすく説明している。
いい戦略とは
なぜやるのかという事が述べられており
理念だけではなく、どういった行動をすればいいか
具体性があるもの。
また読み直したい本。 -
経営戦略の大家であるルメルト氏の代表的な著作です。非常に実践に即した解説がなされており、経営戦略を学ぶ上で必ず読んでおきたい一冊です。
【23/5/20再読メモ】
・戦略を立てるときには「何をするか」と同じくらい「何をしないか」が重要
・悪い戦略の4つの特徴
①空疎である
②重大な問題に取り組まない
③目標を戦略ととりちがえている
④まちがった戦略目標を掲げている
・良い戦略は十分な根拠に立脚したしっかりした基本構造を持っており、一貫した行動に直結する。この基本構造を「カーネル(核)」と呼ぶ。カーネルは以下から構成される
①診断
②基本方針
③行動
・戦略策定で基本的な要素の一つは、敵の考えや行動を予測することである
・競争優位を持っているだけでは高収益に直結するとは期待できない。つまり競争優位と富の関係は変動する。競争優位が高まれば、あるいは競争優位を形成する要素への需要が高まれば、より多くの価値がもたらされる。そのためには少なくとも次の4つのうち、どれかを目指す戦略が有効
①競争優位を深める
②競争優位を拡げる
③有意な製品またはサービスに対する需要を増やす
④競争相手による模倣を阻むような隔離メカニズムを強化する
・戦略思考のテクニック
①カーネルに立ち帰る
②問題点を正確に見極める
③最初の案を破壊する -
”「戦略もどき」の化けの皮をはぐのを第一の目的として書かれたルメルト氏の骨太戦略本。カーネル(診断、基本方針、行動)を明確にして、最も効果の上がりそうなところに強みを活かした最強の武器を投じることを説く。
気になったキーワードは、強み、調査&発見、なぜそれをするのか、仮説、バーチャル賢人会議。
シントピック・リーディングで読んだ6冊の戦略本・マーケ本の1冊。
<読書メモ>
★戦略とは、そうした重大な課題に取り組むための分析や構想や行動指針の集合体と考えればよい。
(略)良い戦略には、とるべき行動の指針がすでに含まれている。こまかい実行手順が示されているわけではないが、やるべきことが明確になっている。(p.10)
★私からアドバイスしたいのは、まず会社にとって最も有望な機会は何かを、見つけることだ。(略)機会を発見するためには、少人数のチームを編成し、一ヶ月ほど時間をかけて調査するといいだろう。会社のサービスの買い手は誰なのか、競合相手は誰で、どんな強みを持っているのか、どんな新しいサービスが可能か、開拓可能な見込み客は誰か、そういうことを調べるんだ。自分の業界にどんな変化が起きているか、くわしく調査することはどんなときにも役に立つ。(p.72)
#これをチームでやって、共有していきたいな。
・良い戦略は、十分な根拠に立脚したしっかりとした基本構造を持っており、一貫した行動に直結する。この基本構造を「カーネル(核)」と呼ぶ(略)
カーネルは、次の三つの要素から構成される。
1.診断 ? 状況を診断し、取り組むべき課題をみきわめる。良い診断は死活的に重要な問題点を選り分け、複雑に絡み合った状況を明快に解きほぐす。
2.基本方針 ? 診断で見つかった課題にどう取り組むか、大きな方向性と総合的な方針を示す。
3.行動 ? ここで行動と呼ぶのは、基本方針を実行するために設計された一貫性のある一連の行動のことである。すべての行動をコーディネートして方針を実行する。(p.108-109)
★良い戦略とは「何をやるか」を示すだけでなく、「なぜやるのか」「どうやるのか」を示すものであるべきだ。
良い基本方針は、埋もれていた強みを引き出し、あるいは新たな優位性の源泉を開発して南極を打開する。いやむしろ、こうした優位性を見つけることこそが戦略の要諦と言えよう。(p.118)
★今日でも、有能なストラテジストがやっていることは決定ではなく設計であり、選択肢の中から選ぶのではなく自らデザインしている。戦略立案は、どの車を買うか決めたり、新工場の広さを決めたりする作業よりも、高性能の飛行機を設計する作業に似ている。マネジャーが意思決定者だとすれば、ストラテジストはデザイナーだと言えよう。(p.176)
★要するに良い戦略とは、こうすればうまくいくはずだ、という仮説にほかならない。理論的裏づけはないが、知識と知恵に裏づけられた判断に基づいている。そして、みなさんのビジネスについて、みなさん以上に知識と知恵を持ち合わせている人は誰もいない。(p.321)
#ヒューズ・エレクトロニクスの衛星ビジネスについて、ルメルト氏が経営陣たちに語った言葉。「確たる理論がない」という批判への回答。
・戦略思考のテクニック (p.355-362)
テクニック1 カーネルに立ち帰る
テクニック2 問題点を正確にみきわめる
テクニック3 最初の案を破壊する
★とは言え自分のアイデアを破壊するのは容易なことではないし、楽しい作業でもない。(略)私はそんなとき、他人に助けを求める??と言っても生身の人間ではない。じつは頭の中に「バーチャル賢人会議」を用意してあるのだ。これは、私が師匠と仰ぐ人たちの集まりである。自分のアイデアを批判してもらいたいとき、あるいは新しいアイデアの刺激を与えてもらいたいときに、私は賢人を呼び出してバーチャル対話をする。(p.359)
#これ、いいね!
<きっかけ>
たまたま書店で見かけ、骨太そうな内容に興味をもったので購入。” -
現状把握・分析をとにかく大事にする
キャッチーな思いつきやビジョナリーなリーダーだけで戦略はできないということを丁寧に教えてくれる良書 -
戦略と戦略もどきの違いを明快に説明した名著だと思います。取り組む課題に関して、なぜやるのか、どうやるのか、なにをやるのか、の3つを示したものが戦略であり、多くの重要な課題から最重要な課題を選択してそこにリソースを集中することがリーダーの役目。
-
Vol.366 何度も繰り返し読みたい書。戦略思考の神髄ここにあり。http://www.shirayu.com/letter/2016/000741.html