- Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569830292
感想・レビュー・書評
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書いてある内容は高校生物ぐらいの知識であるが、改めて植物の面白さ、奥深さ、そして理にかなった生き方を教えてくれる。大人になって改めて読むとまた植物について、または生物について学びたくなった。
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雑学の教養。
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身近な植物について、あらゆる方向から掻い摘んで説明してくれている。
そういうことだったのか、ということが多々わかり、おもしろい。眠くはなるけど。 -
流し読みでざっくり読んだ。時間がある時にちゃんと読み直したい。
トウモロコシは地球のあらゆるものに使われているのに、元になった植物がわかっていない。宇宙からもたらされたというトンデモ話を紹介してるのが面白かった。マヤ文明、宇宙人との交信のオカルトがつきものだし。
農村で鬼灯茶を飲む習慣は、7月の忙しい時に臨月にならないように堕すため、とか。
しめ殺しの木、ガジュマルは植物の上で発芽して下に根を伸ばしていくスタイル。
セイタカアワダチソウは、原産国のアメリカではもっと小さく可愛らしく、州の花になったりしてる。日本ではセイタカアワダチソウの毒に拮抗できる植物がいなかったから増えた。しかき今はセイタカアワダチソウ同士で相打ちになったので昔ほどの数はいない。
ススキは海外で侵略外来種。
ホテイアオイは100万ドルの害草?と言われている。数を、倍倍で増やしてあっという間に茂るから。しかしホテイアオイは、リンや窒素を含んだ工業用水を養分にして増えるのであって、綺麗な水のなかではそんなに増えない。環境汚染がホテイアオイを化け物にする。
「ハテナ」という微生物がいる。植物と動物、どちらにも分類できないから、ハテナと名付けられた。
穀物の中に、実っても実を地面に落とさない性質を持つ突然変異が現れた。この形質が現れるように人類が改良を加えたのが今の穀物。これにより人類は農耕社会へ変化し、食べ物のために働き続けなければならなくなった。
野菜や果物は、自然界ではありえない奇形に人間が育てて改良してできている。しかし、植物の生存戦略は、いかに多く茂り、いかに多くの範囲にタネを撒くか。
人間に改良された種は、人間がこれらをサポートしてくれるのでwin-winの関係性にあるといえるかも?
植物に感情はあるのか。人間は、人間に近い情報処理を行う生命体しか生命と認識できない。しかし人間が認識できないだけで、植物は高度な情報処理を行なっている。
植物は、一つの個体の寿命を長くするより、一年草として、一年で生命サイクルを終える形に進化していった。世代交代のサイクルを早めることで、多様な進化の形をとり、生き残る可能性が高い様々な形質に分化していく生存戦略。
雑草が強いのは、抜かれては生えるプロセスの中で生命のサイクルを回し、抜かれるたびに進化しているから。 -
『「植物」という不思議な生き方』と同じ内容が何度か登場します。
『「植物」という不思議な生き方』の方が読みやすいので、そちらをおすすめします。 -
借りたもの。
世界を、地球を支配しているのは植物である!
水と岩と窒素に覆われた惑星環境を変化させた、その多様性としたたかさに瞠目する。
爆発的なスピードで世代交代――進化――することで得たそれら。
全ては己(植物)の繁栄のため、昆虫、動物様々に利用する。
そして人間との関りも興味深い。
カフェイン(ある意味、毒。アルカロイド系)や香辛料に魅了され(言及されていないけれどもっと言っちゃえば大麻も)、自然界では拡散に不向きな非脱粒性のムギを見つけ栽培しせっせと増やした……
学問では人間の分類が便宜上にすぎないこと、芸術の面では「神は永遠に幾何学する」植物の法則性に魅了され生み出された文様に至るまで……
義務教育の理科で習った話を深堀したような、でも植物学という細分化され専門的な分野に留まらない。
台所の科学のような野菜の話など、様々なトリビア。 -
思っていたのとは違った。