翼がなくても

著者 :
  • 双葉社
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  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575240146

感想・レビュー・書評

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  • 久しぶりの中山七里さん
    義足や障害者アスリート、パラリンピックについて

    パラリンピックが注目されはじめてまだ日が浅いけれど、もっともっと注目されてほしいと思います

    障がいがあってもなくてもスポーツへの想いって同じだと思うんです

    装具は自分自身

  • 片足を無くしたアスリートがパラアスリートとして復活していく物語。パラスポーツで世界で戦っていくことの難しさを知ることが出来ます。御子柴弁護士と犬飼刑事も登場するので、2つのシリーズを読んでいるとなお楽しめると思います。

  • アスリートが主人公だからスポ根物かと思ったら、事件。犬養刑事と御子柴弁護士対決!!

  • この本の中にパラリンピックを目標にする話も出てきます。すごいタイムリーな本です。
    前から中山七里さんの本は御子柴礼司シリーズで読んでいるんですが、ここにも出てた。
    市ノ瀬沙良は主人公で200mのアスリート。なのに交通事故で左の足を切断。まだ20歳の子なのにかわいそすぎる。しかも事故を起こしたのは隣に住む幼なじみの泰輔くん。彼は高校で引きこもりになり今は隣というだけで付き合いがなくなってしまった子。
    沙良は、一度はブチギレて『足を返して、お前なんか死んでしまえ』って言ったりするがあとは何にもならないし足がもとにもどるわけでもない。
    それならば前を向いてパラ目指して頑張る。素晴らしい

    その前後で泰輔くんが殺されて警察では犬飼さんが出てくるわ役者が揃いすぎ。
    あんまり書くとネタバレしてしまうのでここら辺で。
    でもパラの大変さもわかって今読んで損はない感じがしました。

  • ミステリーというより足に障害を持った女性たちアスリートの再起物語。日本の障がい者スポーツに関することやその厳しさ、難しさがよく分かりました。あっという間に読めそうかな〜と思っていたんですが、情景描写が細かくて、でもその描写にすっと入り込んでしまって、いつの間にかいつもよりじっくりと読んでいて数日楽しめました。他の方の感想を読んでいてら、作中に出てくる御子柴弁護士と犬養刑事はこの作家さんの本では人気キャラなんですね!この作家さんの本は数冊しか読んだことがないので、他の本もこれから読んでいこうと思いました。

  • 久しぶりに本読んで泣けた。

    障害者スポーツへの見方も変わった。

  • 交通事故で片足損失したスプリンターの女性の不屈の根性を描くミステリー小説。

    前知識なしで読み始めたら、犬養刑事や御子柴弁護士がでてきてうれしい誤算です。
    最近の著者の傾向である時事問題が結構盛り込まれていました。
    危険運転、障害者アスリートなどなど、被害者が救われない現実に対してエールのような気がしました。
    主人公への周りの協力はご都合主義的な感じもしますが、これぐらいうまく進まないとイライラしちゃうかもしれませんね。
    ミステリーの部分は御子柴が絡んでいたのである程度予測できましたが、トリックは現代の技術からありえそうで納得したものの、犯行後にそこまでできるかはちょっと無理がありそうな感じです。
    それにしても御子柴は法曹界のブラックジャックという感じですね。

  • アスリートの執念の物語。義足やパラ陸上について詳しく書いてあって、今回はミステリーよりもそっちが面白い。怪我を負ったアスリートも、経済的な余裕がないと、誰もが簡単にパラスポーツに転向できるわけではないんだな。
    沙良の挑戦が話のメインとはいえ、犬養刑事と御子柴弁護士のやりとりも見物だったりする。御子柴弁護士の絶妙な関わり方、やっぱり悪人ではないんだよなぁ。

  • 事故で足を失ったスプリンター、サラの奮闘ストーリー。に、事故のきっかけ作った隣人の殺人事件が絡む。熱血具合がさよならドビュッシーと重なり、10代後半の少女のあくなき挑戦、ガッツは読んでいて清々しい。
    最大の注目点は、犬飼と御子柴のWヒーローの共演。

  • 御子柴×犬養の番外編。

    生活のほぼ全てをかけて挑むことの気持ちがわかるだけに沙良の強さと貪欲さが見ていてかっこよかった。
    パンドラの箱の解釈も同意。

    ただ彼女のような生き方が正解かと言われるとその答えは各々が生涯を閉じる時にしかわからないかな。どちらにしろ自分が納得し、自分で切り開いた道が一番幸せなんだと思う。

    ちなみに沙良のこの後の活躍は別冊に出てくる新聞記事で知ることができます。あの総理大臣と同じように。

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著者プロフィール

1961年岐阜県生まれ。『さよならドビュッシー』で第8回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し、2010年にデビュー。2011年刊行の『贖罪の奏鳴曲(ルビ:ソナタ)』が各誌紙で話題になる。本作は『贖罪の奏鳴曲(ソナタ)』『追憶の夜想曲(ノクターン)』『恩讐の鎮魂曲(レクイエム)』『悪徳の輪舞曲(ロンド)』から続く「御子柴弁護士」シリーズの第5作目。本シリーズは「悪魔の弁護人・御子柴礼司~贖罪の奏鳴曲~(ソナタ)」としてドラマ化。他著に『銀齢探偵社 静おばあちゃんと要介護探偵2』『能面検事の奮迅』『鑑定人 氏家京太郎』『人面島』『棘の家』『ヒポクラテスの悔恨』『嗤う淑女二人』『作家刑事毒島の嘲笑』『護られなかった者たちへ』など多数ある。


「2023年 『復讐の協奏曲』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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