- Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
- / ISBN・EAN: 9784575525625
感想・レビュー・書評
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一人っ子の夫の母が亡くなり、そのアパート(団地)へ、遺品整理に行くことになる。
描写は克明、想像通り。
どんな人も予定がいになくなると、綺麗事では済まされない。
初めは、がんの告知を受けた実母が生前から身辺を整理し、何もなかったことと比べて、イライラし通しだったのだが、何遍か通ううちに義母と近所の人々との関わりが見えてくる。
最後は人それぞれ、もっと話をしておくんだった〜と。
しみじみとした結末になっている。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
モノを残すと、残された人にとって迷惑をかけるということ。モノを溜めすぎないこと。
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タイトル通り。。一長一短
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2023.07.22 朝活読書サロンで紹介を受ける。垣谷さんはよく読書会で紹介を受ける。
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姑の遺品整理をすることとなった主人公。「遺品整理」の大変さにぞっとさせられた。
が、その遺品整理を通して、姑、実母の生き方を知っていく主人公。温かい気持ちになった。
学んだことと言えば、、、やはり遺品整理は大変そう(汗) -
タイトルどおり、急逝した姑の遺品を整理するお話です。うちもダンナが一人っ子で新幹線を使わないと行けない距離だし、一軒家にある立派な家具の数々を思い出しつつ、面白いながらもゾっとしながら読みました。私の実家はもう20年近く前に仕舞いましたが、写真と母の指輪とまだ使えそうなモノ数点だけもらって、後はすべて兄に任せて業者に処分してもらったので楽ちんでしたね(兄ちゃんありがとう)。今のご時世、葬儀費用と共に遺品整理の費用も遺しておかないといけないなと思いました。
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この作家さんの主人公は大体、あーこんな人いるわ。と、身近に感じられるのが面白いところ。
古臭いものは嫌だ、時代遅れだ、なんだいいつつ、肝心なところは決めきれずダンナに任せたり友達に聞いて回ったり、ちょっとイラッとする女性だ。
嫌なら嫌と言えばいいし、さっさと捨てるなら捨てちゃえよ、と思いながら読みました。
何も残さず小綺麗にして去るのがいいと思っていた。
今でもそれは変わらない。
でも残されたものの中に想い出を感じる人がいて、あの日の光景を見る人がいて、時を一気に戻すタイムマシーンのようでもある。
まるでそこに存在してなかったかのようにしていくほうが、残される人には親切だとさえ思っていた。
でももし、一枚でも写真が残っていたら。1ページでも幼い頃の私を見る母の気持ちが綴られていたら。
その1ページを死ぬまで大事に生きるかもしれない。
確かにここに居て生きていたと残っていてくれよと、なんだかんだいっても思うものなのかもしれない。
薬が多ければ体調を崩していたんだな、レトルトが多ければご飯作るのしんどくなってたんだな、そういう人生のかけらを拾い集めて想い出にして残された人は生きていくんだろう。
姑の遺していったもの。モノはなくなっても人として愛されたことや誰かの心にちゃんと今もいること。
それがなんだかジーンとくる。
遺していったものでどんな人だったかを残された人は感じながら、そこからこれからの人生にいるべきものはなんなのかをまた改めて考えるきっかけになるだろう。
こうやって生きてきたんです。
そうなんですね、お疲れ様でした。
そう最後言えたらいいな。 -
初作家さん
できれば避けて通りたい姑の遺品整理...
実母と対比することで遺品整理のあり方を比較しながら進んでいく内容。
遺品、どんな形であれそれを整理する過程で故人との思い出、関わり方、どんな人か、生き方をしたのか...が見えなかったものが見えてくる。
家族でも、近所づきあいでも関わりが希薄になっているように感じる昨今...
人と関わるってことを今一度考えてみようかな?と思わせられた...
読みやすく、引き込まれ...また別な小説も読んでみようと思った。 -
いろいろな人生の数だけ遺品整理があるのだなと思う。モノが溢れて捨てるのが億劫なのは誰も同じ。増やすことではなく、減らすことを覚えたい。
心温まる良いお話でした。 -
まずは自分の持ち物を見直さなくては!と思いました。
義理母と実母を比較しながら遺品整理、実母を崇拝しすぎかなぁ。でもお嫁さんにはその実母もやはり、感じ方は違う。
自分で全て整理して、胃ガンで亡くなるという設定が私の母と同じで、母を思いながら読みました。