知恵の七柱 (5) (東洋文庫 787)

制作 : ジェレミーウィルソン 
  • 平凡社
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本棚登録 : 36
感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784582807875

作品紹介・あらすじ

栄光の反乱劇から苦渋の国際政治へ。アラブ軍と英国軍はダマスカスを占領。しかし、ロレンスは複雑な思いを胸にその場を去る。全5巻完結。

感想・レビュー・書評

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  • p.184
     帰国を願う気持ちがあらたに起こってきたことで、私は見かけがどれほど似ていても気持のうえで自分をアラブから切り離したいと思い始めていた。二者間のこのはっきりとしたちがいは、私の能力を研磨し、私の嫌悪を深めて、やがて私は彼らと人種が同じでないことを見、言語が同じでないことを聞くだけではなく、彼らと臭いの違うことが分かるようになった――それは、アラブの群衆を離れない、木綿の衣服に染みついた汗が乾いた、くどい、いつまでも残る、凝固した、饐えたような臭いと、英国兵の野獣のような臭い、毛織の服を来た男の集団から発するあの熱っぽく小便臭いオーラ、酸味がきいた刺激臭、息を呑むアンモニア性の、ふつふつとたぎっている石油の臭いとのちがいだった。

    厭世感の隠せない最終巻。出版までの経緯については訳者もくどくど書いているがまとまりのない本だったなあ……

  • ついに最終巻。なんとか2012年中には読了できそう。
    訳もいいのだろうけれど、とても読み易かった。
    ということで12/30未明読了。
    エピローグを読み、その解説を知り、この書物が紛れもない傑作であり、感動を誘う物であることを肌で知ることができた。そこに何が書かれていたのかは、読んだ者だけの特権だと思う。
    10年経ったら、また読み始めたい。

  • [ 内容 ]
    栄光の反乱劇から苦渋の国際政治へ。
    アラブ軍と英国軍はダマスカスを占領。
    しかし、ロレンスは複雑な思いを胸にその場を去る。
    全5巻完結。

    [ 目次 ]
    第10部 御堂の完成(無人のアズラクを楽しむ;緩慢に集結を終える;第一の線路;第二の線路;第三の線路;阻止される;ナスィーブ橋梁;敵機を破壊する;アレンビー訪問;砂漠へ戻る ほか)

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