卵一個ぶんのお祝い。 (東京日記)

著者 :
  • 平凡社
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  • Amazon.co.jp ・本 (151ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784582832822

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  • 東京での日々3年間。

    P134まりちゃんがすごくいい、
    十一月某日 雨
    猿が来そうな気がして、怖い。
    いちにち怖くて、家から出られなかった。

    ぐずぐずしちゃう時とか、淡白な時とか、すごく女子でよかった。

  • 今月東京日記の新刊が出るとのことで、川上さんの本はだいたい読んでいるけどエッセイは手にとっていなかったことに気づき早速まとめて読み始めました。
    今よりずっと若かった頃に川上弘美さんにはまりましたが、今の方がより川上さんの言葉が身に沁みる、というかすとんと落ちて、くすりくすりと笑える。言葉選びの、一文字の、ひらがな遣いの深みによりはまってます。
    椰子椰子とは違い本物の日記。
    どの話もくすっと笑えるエピソードだらけで大好きだけど、よそゆきのブラジャーはなお好きだった。病院に行くからよそゆきのブラジャーをするって、可愛いしわかる。川上さんって可愛いおとなだなぁ。
    もっと好きになってく。

  • 5分の4くらいほんとうの日記。とあとがきにある。
    ゆるくて軽くてたまにじめっとしたり、おもしろかった。なにかゆるいの読みたいときに取りだす用に買います。(図書館本で読了)
    床でゴロンとしたりソファにだらりともたれたりしながら読んだ。
    文章の合間に水性マジックで描かれたようなイラストがあって、え、らくがき?と一瞬思って(図書館本だし)目次の次のページ見て確認。

    川上弘美さんも「ばかもの」って叫んで本投げるんだー、「同志」と勝手にほくそ笑み。

  • この本は、いろんな意味で俳諧(徘徊ではない。でも、この人はよくあちこちを徘徊しているけれど)的だ。まず、俳句の特質の1つに短い言葉で「物事の本質を言い当てる」というのがあるが、時々こういうのがあったりする。例えば、3月某日の「桜が咲いてますよ」という電話がかかってくるところとか。次に「風狂の精神」だ。この著者には一貫してこれがある。そして、最後は「余白の美」。造本は贅沢な造りになっているから、たっぷりと余白がある。ただし、その余白にあるのは、はたして「美」なのか?…と言われれば…だけど。ねえ、川上さん。

  • 本当のような妄想のような。
    エッセイではなく、ほんとに、日記。
    大した事件は起きない。小さなことにいちいち疑問を持ったり釈然としない思いを抱いたり。
    淡々淡々としていて、気持ちよいのと眠くなるのとの境目。ちょうどよい感じだった。

  • 『ゆっくりさよならをとなえる』とほぼ同時期に書かれたエッセイ。
    掲載誌が違うと、文体も異なる。
    力の抜けたかんじ。
    掲載誌の『東京人』の購読者層が若い、ということなのだろうか。
    それともこういうのが都会的なのか?
    私はもうちょっとだけ不器用で硬派っぽいエッセイが好きだ。

  • 川上さんのエッセイがこんなに面白いとは知りませんでした。

  • 川上さんの、ことば選びがとても好き。
    読むとおなかがすく。

  • かわいいタイトルと絵に惹かれ読み始めたのですが、ゆるすぎる空気が最高でした。
    なにも考えずぼーっと読め、くすっと笑える。そんな素敵な日記でした。

  • "東京日記3"を一番初めに読んでしまい、
    あわてて、こちらの本と"東京日記2"を図書館より借りてくる。

    おもしろくて、ぷかぷか笑いながら読み終える。
    これを全部読んでからしか今日は風呂に入らない、と思いながら。

    2を続けて読んでしまうのはもったいないので、
    明日以降に取っておこうと思う。

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著者プロフィール

作家。
1958年東京生まれ。1994年「神様」で第1回パスカル短編文学新人賞を受賞しデビュー。この文学賞に応募したパソコン通信仲間に誘われ俳句をつくり始める。句集に『機嫌のいい犬』。小説「蛇を踏む」(芥川賞)『神様』(紫式部文学賞、Bunkamuraドゥマゴ文学賞)『溺レる』(伊藤整文学賞、女流文学賞)『センセイの鞄』(谷崎潤一郎賞)『真鶴』(芸術選奨文部科学大臣賞)『水声』(読売文学賞)『大きな鳥にさらわれないよう』(泉鏡花賞)などのほか著書多数。2019年紫綬褒章を受章。

「2020年 『わたしの好きな季語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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