- Amazon.co.jp ・本 (287ページ)
- / ISBN・EAN: 9784591145272
感想・レビュー・書評
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ほんのり暖かいんだけど。
やさしい嘘。
真心のこもった嘘。
目には見えないけど、
心で感じる嘘。
見えない方がいい嘘。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
短編集。
優しい物語は心にいい。
おだやかで優しい気持ちになれる。
何よりも、読み進んでいくうちに、どんどん心の中に優しさが降り積もっていくようだ。
誰かに優しくしたくなるし、自分自身にも優しくしてあげたくなる。
相沢さんではないけれど、「誰しも事情がある。でもそれはそのひとにしかわからないし、他人が踏み込んではいけない」。
あずかりやの店主はけっして客の心に土足で踏み込むようなことはしない。
余計なことは聞かずに、黙って客から差し出されたものをあずかるだけだ。
短篇それぞれの語り部が人でないところもいい。
のれんだったりガラスケースだったり白猫だったり。
店主を身近で日々見守っているものたちの目を通して伝わってくる店主の人となり。
身にまとうおだやかさが沁みてくるような、あたたかで優しい物語だった。 -
1日100円でどんな物でも預かる、あずかりやさん。盲目の店主が主人公。物語を進めるのが暖簾やショーケースなのが面白かったな。
人生にちょっと行き詰まった人達が吸い寄せられ、肩の荷物を置かせてもらう。いろいろな思いが込められた預かり物が、物見えぬ店主の手に渡る事で、どこか体温が伝わるような温もりが生まれる様が良かったな。 -
ほっこり系の連作短編ミステリー。猫好きに読んで欲しい作品。エピローグはやばかったです。電車の中なのにぶわっときそうでした。
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優しいお話。
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1日100円で何でも預かる、あずかり屋さん。考えてみると、不法投棄できずに持ち込まれてしまうことが多いのでは?なんて考えてしまつたら話は終わり。目の不自由な店主がどう捌いていくのか、もう少しそのところに展開があればもっと面白くなるのになあ。ちょっと残念。
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【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/760538
1日100円でどんなものでもあずかる店「あずかりや」。
店を訪れる客たちには様々な事情があって…。
店主に拾われるネコちゃんが出てきます。
ネコは無事ですが、ちょっと切ない話もある小説です。 -
たとえば、自分なら何を預けるのだろうか。一旦手放すことで見えてくる大切なことを感じました。
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伏線が素晴らしい。あの場面とあの場面が繋がると、なるほど、っと感心してしまう。
最初の話にあるけど小学生の女の子が、後に成長して大人になって再び訪れて預けたものが分かるだなんて凄すぎます。おあずかりやさんの店主凄すぎます。