修道士ファルコ (白泉社文庫)

著者 :
  • 白泉社
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感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (465ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784592886273

感想・レビュー・書評

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  • 真面目さゆえに、苦悩し、面倒な人々に翻弄され、それでも真面目に対処する、そんなファルコが大好きです。

  • 『ケルン市警オド』を読んだらこちらが久々に読みたくなりました。
    修道士なのにワケありで頭頂部が剃れない主人公。少女漫画だから剃ってしまうと途端に格好良さが無くなりますものね。剃れない理由が悩ましくて良いです。
    元騎士だけあって剣の腕も抜群で所属する修道院にトラブルがあると借り出されて色々と大変な目にあうコメディ仕立てですが流石は青池先生、背景の書き込みや時代考証等もしっかりとされているので笑いながらも色々と勉強になります。ミステリ、推理と中身も濃いです。
    一話目でドン・ペドロが登場するのには感激しました。彼と同時代なのだ、と思うと更に時代背景が分かりやすくなりました。

    現在、秋田書店に移って連載を再開されているので1巻2巻はこの本と内容が被ってしまいますがこちらも揃えなければ…。

  • コミカルだなあ。この主人公、修道士になる前と後で性格違うんとちがうか。
    脇役もいい。みんないい。

  • 14世紀後半のスペインで剣士として名声を博したファルコは、悔い改めて神の道に生きるため、ドイツのリリエンタール修道院で、修道士となることに。神よ、また剣士のころのクセがでてしまいました、と悩みつつも。

  • エーベルバッハ市(ドイツ)にまで足を運んだ青池ファンの一人です。スペインとドイツを舞台に、修道士ファルコの活劇が見られます。歴史的背景はもちろんばっちりリサーチされており、歴史ファンも納得の作品だと思います。人物も魅力的ですが、背景の描き込みがすごい。もちろんストーリーも秀逸なものばかり。ワキを固める脇役も個性が強くて、ギャグとシリアスのバランスに青池節炸裂です。主人公をトンスラ(てっぺん禿げ)にしたくなかったという作者の少女漫画への意気込みも感じられます。『アルカサル王城』の世界観とも重なるので、両方セットでおたのしみいただくとよろしいかと。修道士オドが好きです。俗世から抜けきれていないところが(笑)。

  • 修道院好きにはたまらない^^

  • 昔の「イブの息子」たちでメチャクチャやっているときよりも、今の「エロイカより愛をこめて」や、この「修道士ファルコ」の方が、ステップが軽やかに感じるのはなんででしょう?

    主人公にトンスラをさせたくない作者と、トンスラにしたい主人公というギャップが、また、笑わせてもらいました。

    まあ、人のいるところ、どこでもおもしろそうですね。

  • 意外とスキかも。トンスラできないっていうのがおかしいマジメなのに、笑える。

  • ファルコは中世ヨーロッパの修道士。俗世では騎士だったために、修道院に関わる事件が起こるたび、面倒な解決役を押し付けられるのだった…。よくできた時代ミステリで、面白いです。修道女のマルティナとフィリスはもっと登場してほしかったな(笑)。

  • しっかりとした世界観で、登場人物もみんなキャラが立っていて楽しい。ファルコのトンスラも見たかったな…なんて。

  • 「14世紀後半のスペイン。『鷹(ファルコ)』と呼ばれたナバーラ随一の剣客がいた。彼は、闘いに明け暮れた日々を悔い改めて、剣を捨て修道士となった」…という裏表紙の紹介文を読んで、「あらあら、なんだかエリス・ピーターズの『修道士カドフェル』シリーズに設定が似てるわね〜」と興味がわいて買ってしまいました。<BR>
    ちなみにエリス・ピーターズの『修道士カドフェル』シリーズは現在は光文社から出版されてます。12世紀のイングランドを舞台に、元十字軍騎士の修道士カドフェルが探偵役となって、様々な事件を解決するミステリ。おもしろいですぞ。<BR>
    それでもって「修道士ファルコ」ですが、こちらもわたし的にはかなりのヒット作。まずファルコがトンスラ(頭のてっぺんを剃る当時の修道士独特の髪型)にできない理由がオカシイ。ファルコの周囲にいる修道士仲間たちも、聖職者とは思えないユニークな人ばかりでオカシイ。
    <BR>
    なかでも写字生のアルヌルフがいい味出してます。自分は芸術的センスに優れていると主張しながらちゃっかり盗作してるは、それがバレても堂々と開き直るは、かなり笑えます。主人公ファルコも勤勉で修行に熱心なんだけど、前身が騎士なだけに事件になると引っ張り出され、つい騎士の血が騒いであとで反省しきりのところとか、浮世離れしていない、人間味たっぷりのところがかわいくて、好感度大です。<BR>
    起こる事件には家督争いや修道院内での権力闘争(?)などもあるのですが、ユーモアいっぱいに描かれているので陰惨な印象は薄くサラリと読めました。<BR>
    一応この1冊で完結しているようですが、まだまだ続編が作られてもおかしくない内容だと思います。雑誌連載時には掲載誌の都合で一時中断していたこともあったそうだし、ぜひ続きをとこかで描いてほしいものです。<BR>
    (05.12.21読了)

  • とある事情でトンスラ(頭のてっぺんを刈る当時の修道士ヘアー)が出来ない元剣士ファルコを描いた中世コメディ。信仰心が篤いのに元剣士として何かと借り出されるファルコがかわいい。青池さんのマンガらしく、脇キャラも愉快で素敵です。

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著者プロフィール

漫画家。1976年から連載開始した『エロイカより愛をこめて』で爆発的な人気を得る。1991年、日本漫画家協会賞優秀賞受賞。『エル・アルコン-鷹-』『アルカサル-王城-』は宝塚歌劇団で舞台化もされた。

「2022年 『総特集 青池保子』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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