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シャーロットのおくりもの
2001年2月10日 初版発行
2006年5月16日 25刷発行
作者:E.B・ホワイト
画家:ガース・ウイリアムズ
訳者:さくまゆみこ
発行所:あすなろ書房
カバー扉より
静かな農場の納屋に住む
子ブタのウィルバーと
クモのシャーロット。
ある日シャーロットは、
ハムにされる子ブタを救うため、
「奇跡」を起こします。
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手にしたきっかけ
12分の1の冒険の4巻にで主人公たちの会話に出てきた児童書が2冊あり、そのうちの1冊。(もう1冊はクローディアの秘密)クローディアの秘密は以前読んだときに十分に楽しめたので、こちらの本も楽しめるかな?と期待して手にしてみました。
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あとがきによると、この作品は『ファンタジーの古典』なのだそうです。
この作品のは1952年
他には「スチュアートの大ぼうけん」があり、著者名検索では「いつだってそばに」「白鳥のトランペット」があるようです。同姓同名かもですが。
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Some Pig
「たいした ぶた」
Some にはそんな意味もあったのかw
生活の根底に神様がいる暮らしの人たち、(地域・時代)が舞台になってます。同じ環境にある人達は物語にすんなり入っていけるでしょう。
できそこないの小さな子ブタ ウィルバーと名付けられ、農場の女の子ファーンによって命拾いし、一時期をお互い大切に思いあって過ごし、ファーンもウィルバーもそれぞれ別の世界で暮らし始める。
ウィルバーはクモのシャーロット(覚えにくく間違えやすい名前じゃなくてよかった)と仲良くなり、シャーロットの知恵と頑張りによって命をつなぐ。
シャーロットは卵を残し、春にそのうちの3匹がシャーロットの居た場所に巣をつくる。ほかのたくさんのシャーロットの子どもたちは、自然の摂理に従って、気球に乗って旅立った。ウィルバーはシャーロットの子ども、孫にも合う事ができました。
シャーロットの子どもたちに伝えた言葉にはウィルバーの気持ちが表れていました。
「ジョイ!アラネア!ネリー!納屋の地下へようこそ。君たちは、網をかける場所として、神聖な戸口を選びました。ぼくは、君たちのお母さんが大好きで、尊敬していたことをお話しておきたいと思います。今日ぼくが生きていられるのは、君たちのお母さんのおかげです。シャーロットは、立派で、美しくて、最後まで誠実なクモでした。その思い出を、ぼくは一生大事にしていきたいと思っています。そのシャーロットの娘である君たちにも、ぼくは永遠の友情を誓います」
シャーロットは住み慣れた納屋ではなく、コンテスト会場で力尽きるのですが、(実際に見かけると、クモという生き物はぞっとしてしまうけれど)このシャーロットは力の限り生きたのだと感じました。
シャーロットの最初の言葉
「ねぇ、ウィルバー、友達が欲しいの?私、お友達になってあげるわ。一日中見てたら、あなたの事が好きになったの」
翌朝にお目にかかるわと言って。その夜のウィルバーは次の日を待ちわび、やっと昨夜の声が聞こえた。
「ごきげんうるわしくていらっしゃる?」なんとしゃれた挨拶だろう。
「シャーロット・A・キャヴァティカ」と名乗ったのはクモだった。
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シャーロットは死にました。で、終わらず。ファーンも成長し、毎日来るわけではなくなったけどウィルバーはさみしくなかった。という終わり方。
タイトルの「シャーロットのおくりもの」そのものだね。
児童書だけど、今の私は、細かい文字や、お話の中でも激しい出来事が辛く感じるのでこの作品は良かったです。もう少し語彙があればどんな感じに良かったかかけるんですけど・・・。余韻が残る作品でした。