れんげ荘

著者 :
  • 角川春樹事務所
3.50
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本棚登録 : 1136
感想 : 168
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  • Amazon.co.jp ・本 (246ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758411356

感想・レビュー・書評

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  • 高齢毒母のもとから離脱した、子供部屋脳おばさんの物語とでもいったところだろうか。
    遅れてきた反抗期(自立のための期間、むやみやたらにはむかうものではない)を描いていると思えた。

    自分を受け入れない母(家)を離れ、社会でやっていくにはぎりぎりの自分がれんげ荘に反映されているようにみえる。
    親や家など、自分が安心できるはずの相手がトラブルの原因だというのが面白い。

    キョウコ(主人公)の実家はにちゃんねるの相対性のような場所だ。
    母の都合でつくられたご近所さん向けの「長期出張に行った娘」を演じてしまうあたり、キョウコはまだ母に幻想を抱き愛されたい気持ちが残っているのだろう。
    可哀そうな人だと思う。

    【これから読む人のためのシリーズメモ】
    ①れんげ荘
    ②働かないの れんげ荘物語
    ③ネコと昼寝 れんげ荘物語
    ④散歩するネコ れんげ荘物語
    ⑤おたがいさま れんげ荘物語
    ⑥おネコさま御一行 れんげ荘物語
    ⑦今日はいい天気ですね。 れんげ荘物語

  • 大好きな小説の一つです。
    図書館で群ようこさんの特集をしていて
    久々に借りてしまいました。

    キョウコさんも素敵ですが、私の推しはお隣に住む
    クマガイさん。
    お洒落で、一人で生きていける感じで憧れの女性です。

    しかし、
    れんげ荘で生活できるかと言われると…無理

  • 期待以上にに好印象☆作者さんが同年代ってのも加点材料w

  • 無職、ぼろアパート暮らし。
    月10万、40年。5000万近い貯金があるのか。
    隣人や不動産屋が良い人で良かった。

  • 図書館で続編が出ているのを見つけたので再読。ブクログを始める前に読んだから登録してなかった。
    主人公のキョウコやお隣のクマガイさんのように生きられたらと思うけど全然出来るような気がしない。欲と煩悩だらけの自分が怖くなる。人生は日々修行だな。

  • 2018.04.08.読了

  • 母にオススメされて読んでみた。
    大手広告代理店を辞め、月々10万円の生活費を貯金で賄い生活する、45歳独身女性。これだけでもなんておもしろそう!と興味を駆り立てられたけど、読んでみたら予想以上に良かった!
    ボロアパートに住み、四季を楽しみそして戦い(笑)、自分について考える。人との交流にこんなにも心が暖かくなり、読んでいる私までほっこりした気持ちになった。
    私も子どもの頃はボロアパートに住んでいたことがある(これ程ではないけど…)ので、どこか懐かしくもあった。ひとり暮らしは新築の小綺麗なマンションでしたけど、でもあの時の楽しさをこの本は思い出させてくれた。
    お隣のクマガイさんもクセのある人かと思いきや、なんて素敵な人! クマガイさんの言葉ひとつひとつが、勉強になります。
    続きがあるようなので、読むのが楽しみ!

  • 働きづめの会社生活に疲れて、年金生活ならぬ貯金生活を始めるべく、激安家賃のボロアパートに引っ越した主人公の、ちい~さな幸せ探し物語。
    湿気はすごいし、隙間風は入るし、風呂トイレ共同だし。
    けどお隣さんとの交流や、姪っ子との係わりに楽しみを見出す…てな?
    しかし全く面白さがわからん。スルスル抜けていくー。

  • 色んな人がいるなと思った。れんげ荘までいかないけど、私も築40年のマンションに一人暮らししているので、共感できる所があった。そういう部分では面白かった。全体的には淡々としていて、特別なことは起きないので、ちょっと退屈。主人公のこれから‥も少し気になる。

  • お一人様の暮らしと心の中を、和やかに観察する癒し系小説。

    バリバリのキャリアウーマンだったキョウコ(45歳)が心機一転、仕事を辞め、実家を出て、一人暮らしを始める。
    キョウコが選んだのは「れんげ荘」。
    忘れ去られたような、それでいて趣きのあるぼろアパートれんげ荘。個性豊かな面々が暮らす、れんげ荘での毎日は案外悩みも多いもので、キョウコは悩みながら、小さな決断を下しながら、自分自身と向き合い始める。

    ほのぼのとしていて柔らかな文体に見え隠れする、40代独身オンナの葛藤に、わかるわかるを連発してしまう。
    自分を肯定して生きていくって難しいよね。

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著者プロフィール

1954年、東京都生まれ。日本大学芸術学部卒。数回の転職を経て、78年、本の雑誌社に入社。デビュー作『午前零時の玄米パン』が評判となって、作家専業に。「無印物語」で人気を博す。『かもめ食堂』『れんげ荘』『三人暮らし』など著書多数。

「2023年 『老いとお金』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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